goo blog サービス終了のお知らせ 
goo

八朔の雪 高田都

書評本で「時代小説特集」をやっていて、何冊か最近の時代小説で面白そうな本をピックアップすることができた。これから少しずつ読んでいきたいと思うが、本書は、その書評本で推薦されていた1冊である。人気シリーズということで、面白ければ似たような本を何冊も読めることになる。そうした期待もあってまず読んでみることにした。舞台は江戸時代、大阪から江戸の町にやってきた女料理人が、江戸っ子と上方の人々との気風の違いや味に対する好みの違い、主人公の料理のセンスをやっかむ人々の嫌がらせ、災害など、これでもかこれでもかという様々な苦労を乗り越えていく姿を描いた人情話だ。物語のなかで、主人公がありきたりの材料に工夫を凝らして作る料理のイメージが、ストーリー展開に見事にマッチして、ほのぼのとした情緒を醸し出している。読んでいて楽しいし、主人公のこれからが大変気になるので、これから少しずつシリーズを読んで行こうと決めた。(「八朔の雪」 高田都、ハルキ文庫)

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )