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池上彰の宗教がわかれば世界が見える 池上彰

前に読んだ大ベストセラーになった池上彰の本があまりにもひどい本だったので、もう著者の本はどんなに評判になっていても読まないと決めていたのだが、本屋さんに行くたびに平積みになっているのをみていると、どうしても気になってしまい、つい買ってしまった。結論から言えば、前に読んだ本に比べれば、そこそこ面白い部分もあったように思う。そのあたりは、著者自身もよく判っているようで、対談の後の著者による「まとめ」の文章でも、その部分が強調して取り上げられていた。要するに本書は、著者自身が一般的な質問を対談相手に投げかけ、それに対する回答を得るという形で入門書の体裁を整え、そこから出てきたちょっと面白い話を「まとめ」の部分で読ませるということなのだろう。そうした本のあり方に異議を言うつもりはないが、やはり安直な本という印象は否めない。ただし、最後の養老孟司との対談は本書の総まとめとしても、独立した読み物としても大変面白く良く出来ていると感じた。(「池上彰の宗教がわかれば世界が見える」 池上彰、文春新書)

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