…というワケで多方面に不義理をし?一日演舞場に引き篭もり~。
なにか、すっごい久々に「歌舞伎を観た」気分になりました!
5月25日(木)
【昼の部】
『ひと夜』
昭和39年歌舞伎座以来の上演だそう。
前回はおとよを雀右衛門さんが襲名興行で演じられ、今回は芝雀さん。
福助さんが、昭和39年の…というお話をされていたのは
このお芝居の事だったのかしら?(ちょっと詳細まで記憶になし)
朝遅刻してしまい、最初の20分くらい観れなかったのですが、
気楽に見られる小品で面白かったです。
たぶん、殆どの方が未見の演目だと思うので、チラシから粗筋抜粋。
◆大正半ば。浅草に住む日蓮宗の行者田口(歌昇)の家に
おとよ(芝雀)がやってきました。おとよは活動(映画館)の下座
松太郎(信二郎)の女房ですが、夫の嫉妬に苦労し家を飛び出して
きたのでした。東京下町の長屋で繰り広げられる一晩の出来事を通し
庶民の哀歓を描き出します。
おとよは行者の田口をくどかんばかりに、自分の悲運を嘆き一緒に
出奔しよう、くらいの勢いで迫るのですが、夫が迎えにくると
あっさり豹変。そのあたりをコメディチックに描いていきます。
トークで福助さんが「信二郎ヘンだよね~」と言っていた意味、
この演目を見て了解!(笑)
役作りがヘンなのか、彼自身がヘンなのか、そのトークでは
何に対しての「ヘン」かが不明だったのですが、
この「松太郎」のキャラが変!!なのでした(爆)
信二郎さんはその「変なヒト」を忠実に演じているだけです。
ヘンな信二郎さんを見れただけでも収穫!!
『寿式三番叟』
千歳の種太郎くんが、なかなか丁寧に踊っていて好感。
亀ちゃんは本領発揮!と云ったところで、正直
染五郎さん、亀ちゃんと踊ることで損してるかもしれません。
今月、演舞場に通い詰めている友人@播磨屋贔屓からの話では
亀ちゃんの三番叟は評価が分かれてるみたいね、
振りが大きすぎて儀式性から逸脱してるのでは?
という意見もあるみたい…との話も聞いていたのだけれど、
実際大きく動いているのは染五郎さんの方。
亀ちゃんの方が振りは小さい。
でも、動いてない亀ちゃんの方が、空間を大きく捉え迫力がある。
染五郎さんの方が、物理的には身体も大きいし所作も大きいのに
小さくまとまってしまってる。
私は、春秋座杮落しですごいことになっていた舞台が
亀治郎三番叟スタンダードなので、
所作板さん、25日間ご苦労様(~_~;)…と言いたくなるほどの
(ホント、割れるかと思いましたよ。てか、割ってないですか?今月)
ダイナミズムに逆に、プリミティブな祝祭性を感じます。
ちょっと凄いものを観ちゃったな!という感じで、
客席の拍手も大きかった!!
本来は昼夜とも三階席だったのですが友人の好意で
この演目は桟敷で観劇。
間近で、素晴らしいエネルギーの放出を目撃し感動。
内面からも、どんどん溢れ出てくるものがありましたねちゃん。
ちょっとアレ?と思ったのが、傅左衛門社中の鼓。
冒頭、しばらくの間、三人の音が合ってなかった
というか、鼓があまり鳴ってなかったような気がする。
…と書いてるうちに眠くなってきた~続きは後日。
あ、あと、亀ちゃんのお七@人形振りについて簡単報告。
これはですね~意外と出来てませんでした。
器用なところもあるから、無難になんでもこなせるヒトだろう~
と思っていたのだけど。
自分から動いちゃってるんですね。
ほとんどの部分で「遣われて」ない(笑)
ま~私も、直近の(人形振りの舞台の)記憶が、
玉三郎さん、勘三郎さんの妹背山や日高川だったりするので
比べてしまっては酷ですが。
* * * *
実は、この三番叟観ながらボロボロ涙が零れてきてしまって困った。
西桟敷だったので、(ん?演舞場は西とか言わないんだっけ?)
最初の出端では、亀ちゃん(染五郎さんもですが)顔が殆ど見えなくて
そのまましばらく客席を背にしてしまうでしょう?
拵えをしてもらって、ぱっと客席側に向いた時の顔が
あまりにも猿之助さんそっくりで。
パルコのときは、そのそっくりさに笑ってツッコミいれたのだけど
踊っている姿を観ているうちに、やっぱり表出の仕方とか
踊りや演技の質のありかや、何か根源的な部分で似ているのだな~とか
これは、ホント、個人的感傷で泣けてきた。
もう、猿之助さんの不在にはだいぶ慣らされてきたかな~と
思っていたけれど、リアルに切ない想いが甦ってきてしまった。
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なにか、すっごい久々に「歌舞伎を観た」気分になりました!
5月25日(木)
【昼の部】
『ひと夜』
昭和39年歌舞伎座以来の上演だそう。
前回はおとよを雀右衛門さんが襲名興行で演じられ、今回は芝雀さん。
福助さんが、昭和39年の…というお話をされていたのは
このお芝居の事だったのかしら?(ちょっと詳細まで記憶になし)
朝遅刻してしまい、最初の20分くらい観れなかったのですが、
気楽に見られる小品で面白かったです。
たぶん、殆どの方が未見の演目だと思うので、チラシから粗筋抜粋。
◆大正半ば。浅草に住む日蓮宗の行者田口(歌昇)の家に
おとよ(芝雀)がやってきました。おとよは活動(映画館)の下座
松太郎(信二郎)の女房ですが、夫の嫉妬に苦労し家を飛び出して
きたのでした。東京下町の長屋で繰り広げられる一晩の出来事を通し
庶民の哀歓を描き出します。
おとよは行者の田口をくどかんばかりに、自分の悲運を嘆き一緒に
出奔しよう、くらいの勢いで迫るのですが、夫が迎えにくると
あっさり豹変。そのあたりをコメディチックに描いていきます。
トークで福助さんが「信二郎ヘンだよね~」と言っていた意味、
この演目を見て了解!(笑)
役作りがヘンなのか、彼自身がヘンなのか、そのトークでは
何に対しての「ヘン」かが不明だったのですが、
この「松太郎」のキャラが変!!なのでした(爆)
信二郎さんはその「変なヒト」を忠実に演じているだけです。
ヘンな信二郎さんを見れただけでも収穫!!
『寿式三番叟』
千歳の種太郎くんが、なかなか丁寧に踊っていて好感。
亀ちゃんは本領発揮!と云ったところで、正直
染五郎さん、亀ちゃんと踊ることで損してるかもしれません。
今月、演舞場に通い詰めている友人@播磨屋贔屓からの話では
亀ちゃんの三番叟は評価が分かれてるみたいね、
振りが大きすぎて儀式性から逸脱してるのでは?
という意見もあるみたい…との話も聞いていたのだけれど、
実際大きく動いているのは染五郎さんの方。
亀ちゃんの方が振りは小さい。
でも、動いてない亀ちゃんの方が、空間を大きく捉え迫力がある。
染五郎さんの方が、物理的には身体も大きいし所作も大きいのに
小さくまとまってしまってる。
私は、春秋座杮落しですごいことになっていた舞台が
亀治郎三番叟スタンダードなので、
所作板さん、25日間ご苦労様(~_~;)…と言いたくなるほどの
(ホント、割れるかと思いましたよ。てか、割ってないですか?今月)
ダイナミズムに逆に、プリミティブな祝祭性を感じます。
ちょっと凄いものを観ちゃったな!という感じで、
客席の拍手も大きかった!!
本来は昼夜とも三階席だったのですが友人の好意で
この演目は桟敷で観劇。
間近で、素晴らしいエネルギーの放出を目撃し感動。
内面からも、どんどん溢れ出てくるものがありましたねちゃん。
ちょっとアレ?と思ったのが、傅左衛門社中の鼓。
冒頭、しばらくの間、三人の音が合ってなかった
というか、鼓があまり鳴ってなかったような気がする。
…と書いてるうちに眠くなってきた~続きは後日。
あ、あと、亀ちゃんのお七@人形振りについて簡単報告。
これはですね~意外と出来てませんでした。
器用なところもあるから、無難になんでもこなせるヒトだろう~
と思っていたのだけど。
自分から動いちゃってるんですね。
ほとんどの部分で「遣われて」ない(笑)
ま~私も、直近の(人形振りの舞台の)記憶が、
玉三郎さん、勘三郎さんの妹背山や日高川だったりするので
比べてしまっては酷ですが。
* * * *
実は、この三番叟観ながらボロボロ涙が零れてきてしまって困った。
西桟敷だったので、(ん?演舞場は西とか言わないんだっけ?)
最初の出端では、亀ちゃん(染五郎さんもですが)顔が殆ど見えなくて
そのまましばらく客席を背にしてしまうでしょう?
拵えをしてもらって、ぱっと客席側に向いた時の顔が
あまりにも猿之助さんそっくりで。
パルコのときは、そのそっくりさに笑ってツッコミいれたのだけど
踊っている姿を観ているうちに、やっぱり表出の仕方とか
踊りや演技の質のありかや、何か根源的な部分で似ているのだな~とか
これは、ホント、個人的感傷で泣けてきた。
もう、猿之助さんの不在にはだいぶ慣らされてきたかな~と
思っていたけれど、リアルに切ない想いが甦ってきてしまった。
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コメント&TBありがとうございますヽ(^o^)丿
>PARCO歌舞伎のパンフレット
とうことで、ざっと読み返してみましたが
何処に書かれていますか?発見出来なかった…
5月演舞場の感想、
尻切れトンボになってしまいました(^^ゞ
イヤホンガイドの会社で字幕をつくってくれないかなあと思っているのです。やはり字幕が入るとイヤホンガイドの利用者が減るだろうし、その分を字幕作成料に回して収入を保障してあげればいいんじゃないかとかそんなことまで考えてしまいました(笑)
さて、こちらの記事に私の感想をTBさせていただきました。ちょっとしか触れられていない八百屋お七の方がメインの記事ですが、末尾に全部リンクしてありますm(_ _)m
女方の時の顔の拵えの改善についていたく感心してしまい、それをお伝えしたかったのもあります。
三番叟については染×亀のテイストの違い、その組合せの妙が素晴らしかった。どちらの贔屓度も同じようなのでそういう感じが強くしました。PARCO歌舞伎以来いいコンビですね。これからも期待大です。
え~雪之丞については、別記事で(笑)
猿之助さん、後援会のニュースによると
今回は療養に専念だそうですね。
>misaさん、いらつしゃいませ
え~辛口ですか(笑)
とりあえず、贔屓の役者さんの舞台は、
基本的に、良し悪し別に「観てれば満足!」
っていうのが根底にありますからね~
ワタシなんて大甘なファンなんですよ…
猿之助さんの庇護下にあるお弟子さんの舞台は
どれも気になるし、
血のつながりのある亀ちゃん(もちろん段四郎さん)の舞台も。
私も遠征するときは、昼・夜、昼・夜です~。
交通費・宿泊費かけるからには、節約!
っていう方向には行かず、これだけ労力・費用かかっている分
観れるだけ観ておこう!というチケット貧乏な方向に
走ってしまうんですね^^;
でも、財布は空でも、心は満たされるから良いのです
(開き直り!)
また、よろしければ、チラチラ覗きに来てくださいね(^_^)/~
色々とブログ読みました。私は、本当、去年末前位から歌舞伎を観だしたのですが、ブログのレポートを読みながら、辛口だけど、こういった感じの内容もいいと思います。歌舞伎自体、本当に初心者なのでこれからも機会があれば、多くの演目も観たいと思っております。
演舞場での千穐楽、私も拝見しました。それも、昼・夜通しで…関西住まいなので中々東京へは遠征できませんので…
三番叟二人の踊り比べがすごく良かったです。頑張って、本当に目に焼き付けたくて結構前の席でしたので二人を観ました。
夜の部のお七の人形振り、私は亀治郎さんが人形みたいになっていると感じましたが、yayaさまのブログをみて…記憶を引き出したところ、そういえば自分で動いていた箇所も何箇所かあったというのを思い出しました。全体的には、すごく良かったのですが…
女形の夕べのレポートも楽しく拝見させていただきました。福助さん結構おしゃべりなんですね。自分も参加した気になりました。
又遊びにきますので宜しくお願いします。
本日、やっと中日劇場へ行って来ました。
歌舞伎組の皆さんには、ホントに申し訳なかったんですが、
猿之助さんがおられない舞台は、結構っていうか、今まで殆ど観に行ってなかったんですよね~、私。
「ヤマトタケル」から・・・なので、ホントにごめんなさいです。
で、千秋楽、お天気が悪かったんで、猿之助さんはいらっしゃらず、紫さんがおいででした。
で、ご挨拶をして、まだまだ「黒塚」が観たいので、(舞台に)帰ってきてください・・・と言いながら、泣いてしまいましたよ・・・。
紫さんで涙ぐむんですから、猿之助さんだったら、号泣してたな、私。
ちゃんは、澤瀉の芸を一身に担い
未来へ繋いでいくヒトですからね~。
観ないとね(笑)
明日にはロンドン公演に出立!ですね。
猿之助さんも立ったサドラーズウェールズ劇場へ
もう『所作』が素晴らしい!『手』なんて美しすぎます!
yayaさん、もしよろしければ亀治郎さんネタも時々入れてくださいね♪チラッと登場する『亀ちゃん』が楽しみなのです
しまうとは思うけれど、
なにか普遍的なクオリティや、
暗黙の共通概念というか指向(その舞台に求める)みたいなモノも
あるかな~なんて思ったりもします。
私はお能のことは能楽師さんに任せておけば良いと
考えるので、能舞台でのコードとは異なる魅力で
「歌舞伎舞踊」を魅せて頂ければオッケーです。
反面、やっぱり能取りもの・松羽目物だからこその
“妙”といった部分(←上手く表現出来ないけれど)
への期待もありますが。
染五郎さんの舞踊(あまり拝見してないのですが)
記憶に残っているのは98年10月歌舞伎座の
「業平吾妻鑑」
99年、福助さんが「お染の七役」をされた日生の時の「供奴」
そして今回。
お芝居のときと異なり、あまりアピールしないんだな~と
意外に感じたので。
友だちが日舞をやってまして、
今度「三番叟」をやるにあたり、
澤潟屋型でやりたかったのに、
テープ(音楽)が手に入らず、
ちょっとショックだそうです。
彼女に言わせると、松本錦升さん(染五郎さん)の踊りには、華がない!とばっさり・・・。(^^;;
あの・・・私、染五郎さんも好きなんだけど・・・。(爆)