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燃えるフィジカルアセスメント

総合診療医徳田安春の最新医学情報集。問診、フィジカル、医療安全、EBM、臨床研究に強くなれます。

ノースモーキング 連載 その26

2013-04-26 | 本の紹介

 前回に続きライフスタイルについて考えていきましょう。

 やはり第一に禁煙です。 禁煙者は喫煙者に比べて、動脈硬化やガンになる割合もかなり少なくなり、健康長寿が期待できます。 喫煙は周囲の人にも害(受動喫煙)を及ぼします。 妊婦がタバコを吸うと、胎児への悪影響があり、流産や早産、奇形児の出産も増えることがわかっています。

 また、喫煙で素肌の健康も悪化します。 肌の老化の症状として現れる「しわ」は、タバコで増えることがわかっています。 美肌を保ちたい若い女性は、禁煙をおすすめします。

 エザッティらの調査研究によると、寿命の短縮という影響でみた場合、一般的に先進国で健康寿命を短縮する要因は、タバコが一位で、二位が高血圧、そして三位がアルコールと報告されています。 また、タバコによる平均寿命の短縮は、10~14年程度になると計算されており、タバコがなくなれば平均寿命は確実に延びていくといえます。

 日本でも、医師向けに本格的な禁煙ガイドラインが、2005年に発刊されました。 そのなかでは、次のような基本精神を前面に押し出しています。 「喫煙は、喫煙病(ニコチン依存症と喫煙関連疾患)という全身疾患であり、喫煙者は積極的な禁煙治療を必要とする患者である」。

 もはや喫煙は個人の嗜好ではなく、喫煙者も愛煙家という呼び方はせず、ニコチン依存症と喫煙関連疾患をもつ患者とみなすことになりました。

 今回はこの辺で、次回もライフスタイルについてです、お楽しみに。

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