前回に引き続き、バイアスと早期閉鎖について考えていきましょう。
例7 55歳男性。 主訴:右上腹部痛。 「急性胆のう炎疑い」にて入院目的で紹介された。 紹介状には、「発熱+右上腹部痛+胆道系酵素上昇」とあり、紹介元医師のエコー所見でも、「胆石+胆のう壁肥厚あり」と記載されていた。 その記載に従い、「急性胆のう炎疑い」と診断し、外科紹介し入院となる。
入院後に施行された腹部CTでは、「総胆管結石+総胆管拡張+胆石+胆のう壁肥厚」を認め、「急性胆管炎+急性胆のう炎」と判明し、翌日緊急で内視鏡的胆管結石除去(消化器内科)が行われた。
これは Over-confidence bias を示す例である。 前医の診断に盲目的に従うことである。 前医が経験豊富な医師である場合にとくにこのバイアスに陥りやすくなる。 多数の紹介患者を受けることに経験豊富な医師は、このバイアスの罠について気づいていることが多く、そのために慎重に再精査を行うように努めている。
写真は、沖縄の有名なスーパーでイオン系のBIGといいます、結構安いです。 その後ろのどでかい建物は沖縄メディカル病院です、最近できました、この周辺には高い建物がなく、これだけ異様な大きさです。
では、次回に。