今年の夏期講習も無事終わり、少しホッとしています。
8月中にも、英語の絵本や小学生向けの本を読んだのですが、なかなかブログを書く時間が取れなかったので、これからまとめて書いていこうと思います。
さて、7月後半から8月前半にかけて、小学生国語クラスではこちらの本を読みました。
5年生の国語の教科書に作品の一部が載っています。
授業の長文読解として、それを読んでいたところ、「この続きも気になる!」ということで、一緒に読むことになりました。
ただ、長いお話なので、授業の終わりの10分間読むだけでは終わりが見えない……。
そこで、お盆休みの間にお互い家で読んで、休み明けの授業で一緒に語りましょう!ということになりました。
生徒さんは塾に置いてある本を持ちかえり(当塾には本がかなり置いてあり、生徒さんは自由に借りられます。)、私は図書館から借りてきました。
私が『モモ』をきちんと読んだのは子供のころでしたので、数十年ぶりの再読です!
久々に読んだ『モモ』には、以前読んだときには気づかなかった深さがあり、哲学書のようでした。
さて、お盆明けの授業。
読んだ感想をお互いに語り合いました。
マイスター・ホラについて、時間について、人生について、モモとジジの関係について、時間の花について等…
おしゃべりのような気軽な語り合いでしたが、小学生との対話としてはかなり深い内容だったように思います。
『モモ』では、灰色の男たちが時間貯蓄銀行に時間を預けるよう人間たちに提案してきます。人間たちは灰色の男たちの言いなりになって、時間を節約するように生きるようになります。けれども、節約した時間は、本人のもとに戻ってくることはないのです。
『モモ』の中では、時間をケチケチすることで、子供と遊んでくれる時間のある大人が一人もいなくなってしまいます。生活は日ごとに貧しくなり、画一的になり、冷たくなっていることを誰一人として認めようとしませんでしたが、子供たちはそれをはっきりと感じ始めていました。
『モモ』では、こう書かれています。
「時間とはすなわち生活なのです。そして生活とは、人間の心の中にあるものなのです。人間が時間を節約すればするほど、生活はやせほそって、なくなってしまうのです。」
大人たちが忙しすぎて子供と遊ぶ時間がないのは、私が以前モモを読んだ時代よりも現在の方がひどくなっているように思います。
豊かな生活、豊かな人生とは何なのか、改めて考えさせられました。
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