「クィア理論に何が起きたのか?」というタイトルのラウンドテーブルディスカッションが開催されるという宣伝が、ミシガン大学のInstitute for Research on Women and Genderより到来。
アメリカにおけるクィア理論が、フェミニズムを引き継いで「ホットな新しい理論」として広がり、学問的な「正統性」的なものが高まったのだが、現在では盛りをすぎて退潮傾向にはいっているのではないかという危機感からでてきた企画のようだ。
アカデミック出版の世界が厳しくなっていて、本が出しづらくなっているという問題は人文系にはあるのだけれど(とくに文学系で深刻だと聞く。私の分野の人類学は文学より若干マシとはいえ、厳しいのは変わらず)、とくにクィア理論関係アカデミック出版マーケットが「崩壊」してしまった、という認識があるようだ。どういう議論になるのか、興味あるけれど遠すぎて行かれないのが残念。誰かミシガンの近所にいる人、行ってレメ[トしてくれないかしらん。
“What Happened to QUEER THEORY?”
Roundtable discussion with David Halperin, Nadine Hubbs, Helmut Puff, Pat Simons, Valerie Traub
Queer Theory burst on the academic scene in February 1990, in the form of a conference of that title organized by Teresa de Lauretis at the University of California, Santa Cruz. The phrase was a provocation and a challenge, but it quickly turned into the name of a hot-shot new theory, the supposed successor to feminism, endowed with the political chic of activist groups like Queer Nation (which in fact came into being later) and surrounded by the transgressive glamour of radical gender performances. The theory had to be invented to satisfy the lucrative desire for it, but after a decade of effervescence and increasing scholarly legitimacy it has started to seem passe´, especially now that the market for academic books in queer theory has collapsed. U-M’s most distinguished queer theorists take stock of the situation.
Free and open to the public
www.lsa.umich.edu/humin
アメリカにおけるクィア理論が、フェミニズムを引き継いで「ホットな新しい理論」として広がり、学問的な「正統性」的なものが高まったのだが、現在では盛りをすぎて退潮傾向にはいっているのではないかという危機感からでてきた企画のようだ。
アカデミック出版の世界が厳しくなっていて、本が出しづらくなっているという問題は人文系にはあるのだけれど(とくに文学系で深刻だと聞く。私の分野の人類学は文学より若干マシとはいえ、厳しいのは変わらず)、とくにクィア理論関係アカデミック出版マーケットが「崩壊」してしまった、という認識があるようだ。どういう議論になるのか、興味あるけれど遠すぎて行かれないのが残念。誰かミシガンの近所にいる人、行ってレメ[トしてくれないかしらん。
寡占説、わかる面があるかも。ラウトリッジという出版社じたいが、
以前はもっと地味な出版社だったのに、ャXトモダン系理論市場で当
ててしまってから、だいぶ方向性が変わったという話も聞きました。
この役割というか、功罪も、議論されるべきところなのかも。(日本
のフェミニズム市場において、勁草書房がいわゆる「アカデミック
フェミニズム」を権威づける役割を果たしたところと、平行する面あ
るでしょうか。
ここに名前が挙っている人たちが「UM's most distinguished queer
theorists」ってのもなかなか面白いというか。他にもいるのに、その
人たちはスケジュールがあわないのか、オリエンテーションが違うの
か、、など、いろいろ興味深いものがあります。どんな内容の議論に
なったんだろう。。
しかしValerie Traub とは、意外なところで目にする名前なような、良く考えれば意外でも何でもないような。