後藤和弘のブログ

写真付きで趣味の話や国際関係や日本の社会時評を毎日書いています。
中央が甲斐駒岳で山麓に私の小屋があります。

今日の南アルプス連山、八ヶ岳、甲斐駒岳、そして私の小川の写真です

2015年03月20日 | 写真
今日は東京は曇り日でしたが笹子トンネルの向うの甲府盆地は青空で暖かい一日でした。
一番目の写真は南アルプス主峰連山で、二番目の写真は八ヶ岳で、三番目の写真は甲斐駒岳です。
小屋に着いたのは10時30分で、それから何時ものように庭の小川の落ち葉を掃除して、川底の砂が見えるようにしました。この小川は私のものでなく下流で水田を作っている人々の大切な水源です。汚さないように、そして落ち葉を取り除いて何時も綺麗な水が流れるようにしています。
四番目の写真は家内が熊手を持って熱心に小川の掃除をしている様子です。
五番目の写真は落ち葉が無くなって川底の砂が見えるようになった様子を示す写真です。
小川が綺麗になったところで外のテーブルの上の卓上コンロでお茶を沸かし、オニギリの昼食を食べました。食後は庭の落ち葉を掃除し、落ち葉や小枝で焚火をして、小屋の周囲を少し綺麗にしました。
帰りがけに山荘に独り暮らしている木内正夫さんの所に寄りました。草花の好きな方で、今日はクロッカスの花と福寿草と梅の花を見せてくれました。カタクリの芽も沢山出ていました。六番目と七番目の写真がそれです。
帰りの中央高速は空いていて自宅に着いたのは4時20分でした。
のんびりした一日でした。














40年間続いたつまらない趣味・・・でも私の人生で一番重要だった趣味

2015年03月20日 | 日記・エッセイ・コラム
この趣味は、始めてから40年になります。私の趣味の中で一番長続きしたものです。そして私の人生においても非常に重要な役割をしてくれました。
その趣味は山梨県と長野県の県境にある甲斐駒岳の麓の山林の中の質素な小屋へ通う趣味です。小屋の西には甲斐駒がせまり、北の方には八ヶ岳が見えます。東の丘に登れば白樺林があり、その下には広い牧草地が広がっています。
森の奥深くにあるので、悪路を根気よく車で登って行きます。
空気が新鮮です。イノシシや鹿が棲んでいます。猿や兎も時々見えます。
街燈などはありませんから夜は真っ暗闇です。満月前後には木々の梢の間から明るい月が見えます。丘に登れば満天の星です。
そんな小さな小屋へ行って、ただボンヤリしているだけです。とてもつまらない趣味です。心が躍るようなことは一切起きません。
春にはウグイスの美しい声が響き、夏の朝夕には淋しげなヒグラシゼミの声が聞こえてくるだけです。
そんな中でボンヤリしていると自然に思索が深まります。その思索が私の人生を支えてくれます。それがこの小屋の趣味の重要な役割の一つと思っています。
この趣味は1973年に始めました。つまらないからこそ42年間も続きました。一生、続けるつもりです。そんな趣味の小屋を写真で示します。

この写真は、小屋を西から見た後姿です。右側が6畳間の寝室で左側が4畳半ほどの台所兼食堂です。まわりに木造の風呂場や焚火小屋やバンガローを自分で作りましたが、それらは山火事で燃えてしまったり、台風で倒れたりして、現在は写真のような母家だけになってしまいました。コンクリートは何時までも腐らないし倒壊しません。

この写真は小屋の東面です。ガラス窓が東面と南面についています。右側に、ポツンと建っているのがスチール製の物置です。スコップやクワなどの道具類が入っています。薪も入っています。右下の端に小川の青い水面が少し写っています。

この小屋の東側の庭には一年中水の枯れない小川が流れています。
夏にはオニヤンマが清流の上を飛んでいます。ヤマメも上ってきます。
しかしホタルはいません。冬が寒すぎるためヤゴが育たない為でしょう。
写真に写っている立っている丸太は最近近所の伐採現場から頂いて来たものです。椅子として重宝しています。

夕方になると炉に火を焚いて、ビールを飲む準備を始めます。この炉は私が終戦の頃に疎開していた農家の囲炉裏の形を思い出しながら作りました。こんな炉で日本人は4万年前の石器時代から食材を料理して生きてきたのです。
土器が出来た16000年前の縄文時代から魚貝やイノシシを煮込む土鍋も出来たのです。このような囲炉裏が日本から消えたのは1975年頃のことです。
そんな事を考えながら冷えたビールを飲みます。肴は持ってきたソーセージや肉を焚火で焼いて食べます。

夜の小屋は冷えます。春になっても標高900m位なのでまだ冬です。この写真のような簡単な薪ストーブを燃やします。急に室内が温かくなります。
薪の燃える音を聞きながら持参した新聞を丁寧に読みます。小屋においてある古い本もゆっくり読みます。テレビの無い夜は静かです。

朝が明けると、東の窓からこんな風景が見えます。木々の新緑をしばらく見てから卓上コンロで湯を沸かし、顔を洗います。
香りの良いコーヒーを淹れ、トースターでパンを焼き、それだけの質素な朝食にします。
外に出て西の方を見ると下のような別荘があります。

道路の左にある別荘は勝沼のブドウ栽培家の中村さんのものでした。もう随分以前に亡くなった方です。バケツ一杯のブドウを発酵させて葡萄酒を作る方法を教えてくれたことを思い出します。現在はその息子さんが家族でたまにやって来ます。
そんなことを思い出しながら、朝食後は家内をさそって、山の新緑の写真を撮りにでかけます。
この山林の小屋には電気も水道もガスも一切ありませんでした。始めの頃はホンダの300W発電機で電燈をつけていました。その後、電気だけは引きました。
40年間の間にいろいろなことがありました。昔、一緒に遊んだ人々が一人、一人、と旅立っていきます。少しだけ淋しくなります。
つまらない趣味です。しかしこの趣味が私の人生においても非常に重要な役割をしてくれたのです。
今日もこれから家内と一緒に車で中央高速道路を走ってこの小屋へ久しぶりに行ってきます。小川の岸辺を掃除して、薪ストーブを焚いて昼食を食べて、近所に独り暮らしをしている友人の所に寄ってから帰ってくる予定です。

今日も皆様のご健康と平和をお祈りいたします。後藤和弘(藤山杜人)