何が圧倒的かといえば、その広さと、湿地故に人間を寄せ付けない大自然そのままの景観が他に無いのです。少なくとも日本には無いのです。
北にある屈斜路湖から流れ出した釧路川が釧路に近い大平野でシラルトロ湖、塘路湖、達古武湖に注ぎ、その湖沼群一帯が巨大な湿原になっています。
人間が入れない湿地なので高い展望台から景観を眺めます。カヌーで湖沼を渡ったり釧路川を下ったりします。少しだけの距離の木道を歩きます。あるいは釧路・網走間の釧網本線の観光列車「ノロッコ号」に乗って車窓から湿原の景観を楽しみます。
ここは10年ほど前に2回訪れた曾遊の地です。今回は川湯から釧路川に沿って、車で行きました。北からシラルトロ湖、塘路湖、達古武湖の順番でご紹介いたします。
川湯から弟子屈町、標茶町と国道を南下するとまず下のような広大なシラルトロ湖が右側に見えて来ます。
岸辺に駐車場があるのでしばし散歩をしながら写真を撮りました。
シラルトロ湖を過ぎて、しばらく走ると今度は左側に「塘路湖入口」という看板があります。見落とさないで車を入れます。すると下の写真のように塘路湖があります。
この湖はカヌーを漕ぎながら景観を楽しめます。今回は風が強すぎるので舟を出すことが出来ず乗れませんでしたが、大小さまざまなカヌーを見てその形状の美しさを楽しみました。
塘路湖から再び国道に上がり、さらに南下すると「達古武湖キャンプ場入口」という看板が右手に見えます。そこを入り、2km位行くと下のよな達古武湖が広がっています。
カヌーに乗る時間を充分とって置くことが重要であると気が付きます。
ここには立派なビジターセンターがあり釧路湿原の案内を丁寧にしてくれます。純朴そうな小父さんがこちらのスケジュールや時間的余裕を聞いた上で、細岡展望台へ行くのが一番と教えてくれました。そしてそこへ行くのは途中から舗装道路でなく悪路になるが根気良く車を走らせなさいと教えてくれるのです。
教えられた通り悪路をゆっくり3kmほど行くと車に乗ったまま高い細岡展望台に行きつきました。生憎、霧がかかっていて写真は下のようにぼんやりしたものになりました。
写真がぼんやりしているので展望台から見える風景の案内版を撮りました。
この展望台の下には釧網本線の「ほそおか駅」がありノロッコ号も停まります。若者が一人ホームの隅でうずくまって待っていました。間もなくノロッコ号が来て、若者が乗っていきました。
下は出て行くノロッコ号です。大きな窓をご覧下さい。楽しそうですね。
そしてこの駅の近所にはカヌーを釧路川へ上げ下ろし出来るように写真のようなスロープがついています。折しも車で牽引した台車に積んだカヌーを引き揚げていました。
2002年と2003年に行ってときはサルボ展望台と細岡展望台から風景を楽しみ、下の木道を歩いただけでした。今回は丁寧にシラルウトロ湖、塘路湖、達古武湖を回れたので充実感がありました。
それにしてもカヌーに乗れなかったことが残念でした。
なおサルボ展望台は改修工事のために閉鎖されています。
釧路湿原の楽しみ方は人それぞれです。しかし広大な湿地だけに何か独自の計画を持って行けば一層楽しいのではないかと思います。
ご参考になればと少し長くご紹介致しました。
今日も皆様のご健康と平和をお祈り申し上げます。後藤和弘(藤山杜人)