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水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

変わりたくないわたしたち

2015年05月18日 | 日々のあれこれ

 

  大阪は「都」ちゃうやん、ぐらいの感覚的問題で賛成しなかった人もいるのではないだろうか。ちがってたら申し訳ないけど。
 でも、いっぺん、がらがらぽんをしたほうがいいかもね、と言う人が多くなるのかなと思ってみていた。
 日本全国いろんな自治体があり、いろんな問題を抱えているのはたしかだが、あまりにも大阪の実態はやばくないかと感じていたからだ。
 橋下さんの人柄や手法や「大阪都」という方法論など、どれをとってもすっきりさわやかに「賛成!」とは言えないものの、さすがに変わっていかないと立ちゆかないのではないか、といろんな報道をみながら考えていた。
 大阪でそれくらい変われれば、日本全体津々浦々、自治体に限らずいろんな組織に影響があるのではないかという気もした。
 でも、冷静に考えたら、そんなことはあるはずはない。
 大震災であれだけ大きな犠牲をはらったあとでさえ、いろんなことは変わらなかった。
 行政組織でなくても、たとえば我が校の職員室でさえ、何かを変えようとするにはとんでもなく大きな力が必要になる。
 県立の先生方を拝察するに、本校以上に頑なな変わらなさを生きてらっしゃる方が多そうだし、吹奏楽関係の組織にもそれを感じる。
 最近の話題だとバスケット連盟なんかもそうだ。
 身も蓋もない言い方かもしれないが、それが日本人だ。
 ひょっとすると「それが人間だ」なのかもしれない。
 アメリカの変わらなさなんかも、ぱないからね。
 だから、政治に携わろうなどと思う人は、それを前提に働かねばならないのだ。
 大変だけど、がんばってほしい。
 みなさん、ほんとうによくやってくださっていると感心する。

 橋下さんのように、「じゃあ、やめます」と言うのは、だからがっかりもするのだ。
 橋下市長の志とは、その程度のものだったのかと思ってしまうから。
 一見潔くも見えるふるまいだが、結局は覚悟が不足していたのではないか。
 人の上に立って何事かをなそうとする場合、「千万人と雖も我行かん」の心構えがいる。
 たとえ、数人の組織のリーダーであっても、その気概が必要なときはある。
 反対票が多かったとはいえ、賛成とほぼ同数の方が賛同し、なんとかしたいと意思表示をしてる状況だ。
 これでやめるのはどうだろう。生き方の問題だから、とやかく言うことはできないものの、「やめれる人はいいよね」って思ってしまうのも正直なところだ。

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学習力

2015年05月18日 | 学年だよりなど

 

  学年だより「学習力」

 スタディサポートの結果は、みなさんが考えている以上に正確に将来を予想するようだ。
 先日、Benesseの担当者さんから説明を受け、なぜそうなのかを知ることができた。
 普通の模擬試験とスタディサポートが異なるのは、学力だけではなく学習習慣もあわせて診断される点にある。学力だけではなく「学習力」という概念の存在だ。
 学力はあっても、学習力が不足していると、今後成績は下降していく。
 今の学力が劣っていても、学習力をつけていくことで、成績は上昇していく。
 今のみなさんに必要なのは、まずは「学習力」を身につけることだ。
 これまで多くの川東生を見てきたが、大変優秀な成績で入学しながら、結果的にその能力を発揮することなく卒業していった先輩もやはりいた。
 逆に、はっきりいってギリギリで入学し、三年後に最難関の国立大に合格した先輩もいた。
 「中学校までは、そんなに頑張らなくても成績は上位だった」という人もかなりいると思う。
 しかし高校の勉強内容は、ほとんどの川東高生にとって、純粋に地頭のよさだけで処理できるものではない。
 毎日一定の学習時間を費やす習慣がないと、成績はあっという間に下降していくだろう。
 では勉強時間さえ確保されれば学習力が身につくと言えるだろうか。
 実はそれも違う。
 与えられたことに、義務的な気持ちだけで取り組んでいる場合、学習力はあがっていかない。
 学びたい、学ぼうという「思い」の存在が必要だ。


 ~ 学ぶ力には三つの条件があります。第一は自分自身に対する不全感。自分は非力で、無知で、まだまだ多くのものが欠けている。だからこの欠如を埋めなくてはならない、という飢餓感を持つこと。
 第二は、その欠如を埋めてくれる「メンター(先達)」を探し当てられる能力です。メンターは身近な人でもいいし、外国人でも。故人でも、本や映画の中の人でもいい。生涯にわたる師ではなく、ただある場所から別の場所に案内してくれるだけの「渡し守」のような人でもいいのです。自分を一歩先に連れて行ってくれる人は全て大切なメンターです。
 第三が、素直な気持ち。メンターを「教える気にさせる」力です。オープンマインドと言ってもいいし、もっと平たく「愛嬌」と言ってもいい。
 以上、この三つの条件をまとめると「学びたいことがあります。教えてください。お願いします」という文になります。これがマジックワードです。これをさらっと口に出せる人はどこまでも成長することができる。この言葉を惜しむ人は学ぶことができないのです。学ぶ力には年齢も社会的地位も関係がありません。みなさんも、いつまでも学ぶ力を持ち続けてください。 (内田樹「キャリアの扉にドアノブはない」より) ~

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