水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

よいお年を!

2023年12月29日 | 日々のあれこれ
 2023年、川越東高校吹奏楽部を応援してくださったみなさま、演奏を聴いて下さったみなさま、そして何より部員の健康を支えてくださったご家族のみなさま、一年間本当にありがとうございました。
 年が明けるとまたすぐにイベントが目白押しです。新年もよろしくお願いいたします。
 みなさま、おからだにお気をつけて、よいお年をお迎えください!!

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想定内

2023年12月29日 | 学年だよりなど
3学年だより「想定内」




 五月に紹介した言葉を再掲しておく。「失敗する人」と「失敗しない人」の違いは何か。




~ 「失敗する人は、この方法は成功すると思って臨む。だからうまくいかないと落ち込むことにな る。でも、失敗しない人は、この方法は実験だと思って臨む。実験には成功も失敗もない。た だ結果があるだけだ。うまくいくという結果、うまくいかないという結果、どちらが出ても一 喜一憂したりしない。その結果を踏まえて次を考えるだけだ。失敗しない人ってのは、成功す る人のことではなく、失敗を失敗だと感じない人のことなんだ」(堀裕嗣・宇野弘恵『教職の愉しみ方 授業の愉しみ方』明治図書)~




 今みなさんは、さしあたり共通テストに向けての最終チェックを行っている。すでにその先の準備の比重を重くしているか人もいるだろう。でも1月13日、14日、普通に試験会場に着くという事実を疑っている人はいないと思う。本当にそうだろうか。
 直前にインフルエンザにかかることもあるし、当日の朝大雪で電車が動かない場合もある。ていうか、過去にあった。電車で寝過ごすとか、途中で具合いが悪くなるとか、受験票を忘れるとか。
 試験会場のそばでナイフで刺されるという事件さえあったことを思いだすと、この世の中何があってもおかしくないのだ。
 むしろ、順調に教室に入れたなら、それだけで偶然の重なり合った幸運だ。
 さあ、これで安心と試験問題を開く。「えっ? 何この問題!」。相当準備してきたはずの人でも、そう感じてしまう問題が出題されることがある。平均点が40点をきった2022年の数学ⅠAなど、試験終了後、教室で泣いてしまった受験生もいたという。
 いや、おどろかそうとして書いているのではない。それが本番だという話だ。
 部活の大会でもそうだったではないか。本番の試合のときだけ、それまで一回も経験しなかったミスはしなかったか? つまり「失敗」するのが本番、思い通りにならないのが本番なのだ。すべては想定内。予想外のことがおこったときに、「なるほどそうきたか、全く想定内」と腹をくくろう。そこからが実力だ。
 ラグビー部のみんな、花園初勝利おめでとう! 明日も思い切っていこう!!

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クリスマスジョイントコンサート

2023年12月24日 | 日々のあれこれ
クリスマスジョイントコンサート

 日 時 12月24日(日) 13:00開演 

 会 場 川越東高等学校 4F第一講堂

1 川口北高等学校
 マーチ「エイプリル・リーフ」  天体観測  Official髭男dismメドレー

2 朝霞西高等学校
 マーチ「グリーン・フォレスト」  お前を離さない  シェイク・ア・テイルフェザー

3 所沢北高等学校
    吹奏楽のためのインヴェンション第1番
    エル・クンバンチェロ

4 川越東高等学校with川越市立東中学校
    風紋  ニュー・ヨーク(「イーストコーストの風景」より)
     セプテンバー  You Can't Stop The Beat

5 和光国際高等学校
    序奏とアレグロ
    ウィークエンド・イン・ニュー・ヨーク

1年A  インディゴ・クラウド

1年B  76本のトロンボーン ~ 東京ブギウギ

2年A  「サウンド・オブ・ミュージック」メドレー

2年B 伝説のアイルランド

全員 みんなで歌おう!メドレー クリスマス童謡編

  たくさんのご来場、まことにありがとうございました!!



 
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「かしこ」になる(3)

2023年12月05日 | 学年だよりなど
3学年だより「かしこ」になる(3)




 見ていると、シュウマイが何かわからんくて怪訝そうなアメリカ人に、ペラリペラリと説明して、シュウマイの注文を11個とっていた。




~ お会計してくれたのは、これまた若く、台湾からワーキングホリデーで働きに来た店員さんだった。中国語でお客に交渉してくれたのは彼だ。
 どうしてもこの店が好きで、正社員登用されるために、がんばってるという。ド笑顔。
 ウェ……、ウェルカム!!!
 ようこそ日本へ!!!きみが今ここに!!!いること!!!!
 とびきりの運命に! 心から! ありがとう〜〜〜〜!!!(現金を出す)
 なんぼでも払います。1400円、払わせてください。
 初めて思ったかもしれない。値上げしてくれて、ありがとうなと。
 がんばって仕事してさ、また通おうと思うよ。 ~




 8年連続でミシュランのも載っている「麺屋猪一」は、しかし経営が苦しかったという(取り寄せて食べましたが、ムチャクチャ奥の深い味でした)。
 このツイートがバズり、店にも伝わった。岸田氏のもとにメールが届いた。




~ 読みながら涙が出てきました、社員全員とっても喜んでおります。数か月前に、こんなに流行っているのに経営が厳しく、スタッフが揃わず継続も難しい状態に立たされておりました。
 閉店後に皆で集まりこの採用難をどのようになり超えるかと議論し、賃金も上げてお客様にも理解を得て値上げしよう、それでダメだったら仕方ない、日本の素晴らしい飲食店のためにも覚
悟を決めて進もうと、あのようなメッセージをお店に貼り値上げをさせて頂きました。 
 商品、サービスのクオリティーを下げることなく精進し、お客様に愛してもらえるように創意工夫しようと。我々の想いをすべて表現していただいたコメント、勇気づけられました、本当にありがとうございます。 ~




 たくさんの「かしこ」がいる。試験の点数だけで測れない「かしこ」要素が満載の話だ。
 同時に、試験的な「かしこ」ももちろん必要で、語学力などはその最たるものだとも思う。
 知識も知恵も、「人」のために使えてはじめてその価値は生まれるのだ。
 少しでもかしこい大学に入って、本当のかしこさを身に付けていってほしい。

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「かしこ」になる(2)

2023年12月04日 | 学年だよりなど
3学年だより「かしこ」になる(2)




 個人的な話をはさませていただくが、先日東京駅の八重洲地下街にある「いし井」に少し並んだ。
 列の先頭に来たとき、カップルが一組退店し、店員さんがよびに来たのだが、後ろにいた年配のご夫婦を先に案内して下さいといった私はなんて大人なのでしょう。




~ ガラッ。 若い店員さんが、出てきた。「車いすのお客さま、中へどうぞ!」
 ど、どこに!?!?!?!
 あっ。さっきまで人がいたテーブル席が! もぬけの空!
 見れば、別の若い店員さんが、まだラーメンが到着してないお客たちに交渉してくれていた。 カウンター席に移ってもらえないかと。
 それはそれは腰が低く。しかも流暢な英語と中国で。
 めっちゃ喋れるやないか。
 すごい。ほんで、お客も一瞬「?」って顔をしてるが、説明を聞くやいなや「Sure!」「行、行」と、ほほえんで立ちあがる。優しい。
 わたしと母は、グローバルなお客たちに頭をカッコンカッコンと下げながら入店する。暴風雨のシシオドシのごとく。ありがとうございます、ありがとうございます。
 びっくりした。「こんなに若いのに……」 (岸田奈美X「魂をこめた料理と、命をけずる料理はちがう」)~




 岸田奈美さんのお母さんが、うるんだ眼で店員さんを見ている。
 店員さんたちは、機転が利くし、ずっと笑顔で手を動かし続けている。
 忙しいのにピリピリした様子は全くなく、お客さんと雑談する余裕もある。
 ラーメンはもちろん美味しい。出汁のうまみがが五臓六腑に染み渡る。
 帰りがけに、店長さんとおぼしき人にお礼を言う。




~ 「ありがとうございます! 彼はああ見えて、京都の◯◯大学の学生で」
 めちゃくちゃ賢い大学やないか。
 「かしこや。かしこがおる」
 「ワハハ。頭は良いんですけど、私生活はアホというか……」
 「ちょっと!ちょっと!」
 店長にからかわれ、彼は楽しげにツッコミをいれていた。かわいがられとるんやな。
 賃料を上げる前まではさっぱりだったが、今は60人も応募があったそうだ。彼が選ばれるのも納得。お、お、お賃金がなせる技ッ!!! 新しい価値ッ!!! ~




 新しい価値とはそういうことか。疑って申し訳ないとも思う。
 元々、店の魅力は申し分ないが、貧しい学生さんにとって十分な賃金は何よりの働きがいだ。


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「かしこ」になる(1)

2023年12月01日 | 学年だよりなど
3学年だより「かしこ」になる(1)




 何のために大学に行くのか。今さらですが。
 たくさん理由はあるが、シンプルに一つ言えるのは「かしこく」なれるからだ。
 いや正確に言うなら、かしこくなれるチャンスが与えられるからと言うべきか。
 大学に行かなくても、かしこくなって人は、もちろんいる。
 ただ、4年なり、6年なりの大学生活は、自分をかしこくしようと思うなら、きわめて効果的にかしこくなれる環境であることは間違いない。
 4年、6年、もしくはそれ以上通っていても、かしこくなれない人はもちろんいるが。
 そもそも「かしこい」とは、どういう人のどういう状態を言うのだろう。
 文筆家、岸田奈美さんのこんなツイート(X)を見た。




~ ラーメン屋の行列に並んでいた。京都の自宅へ遊びにきた母が「ラーメン食べとうて、しゃあない」と、眼をかっ広げて言うのである。母はたまに、そういう猛烈な天啓が下る。
 車いすなので、こぢんまりした店にはひとりでフラッと入れないからだ。
 ならば、どうしても食べさせたいラーメンがある! 京都の名店! 麺屋猪一! ~




 久しぶりに訪れた「麺屋猪一」は、行列はあるものの20分ぐらいの待ち時間に見えた。
 待っている間にメニューを見る。「1400円!!」
 たしか初めて食べたときは900円、去年1000円だった気がするが、なかなかの強気だ。
 観光で来た人、とくに外国人ならぜんぜん出せるのだろうと思いながら、張り紙を読む。
 材料費や燃料費など、いろいろ値上げで大変なのだろうと思いながら。
「お店の人員の不足が続いており、数社の媒体でスタッフを募集しましたが、飲食業界全体が採用難です。この先の未来をよく考えて悩み、4月に賃金の引き上げをすることにしました。おかげさまでスタッフも増えはじめ、お店に新たな価値が創造できるようになり、光が見えて参りました」
 人件費?……。でも「新たな価値」ってなんだろうと思いながら、少しずつ前に進む。




~ 順番がまわってきた。「あかん。入れへん」ガラス戸から店内をのぞいて、母が察した。
 店内にはカウンター席が半分、テーブル席が半分。車いすだと、テーブル席にしか座れないが、ちょうど全部埋まったところ。空くまで20分はかかる。
 空いてるのは、カウンター席ばかり。オーケーオーケー、もう慣れとる。こういう時は店員さんが「すみません、後ろのお客様を先にカウンター席へお通ししても良いですか」と言うて、譲ることも。慣れとる。車いすで食事するとは、そういうもんである。~

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