水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

肚をくくる

2008年06月27日 | 日々のあれこれ
 けっきょくこの子たちは肚をくくれてなかったんだなと、部を去っていく子を見てて思う。
 いや、決して非難しているのではない。
 私自身、高校のときは部活を最後まで続けることができなかった。
 いま思えば、もう少ししっかり生きててもよかったかなとは思うが、はっきりしなかった自分も愛しい。
 部員達をみていると、勉強との両立は大変だと思うが、しっかりやれている子もいるようで純粋に偉いと思う。
 もちろん、はたから見て両立してるように見える子ほど、自身の心のなかでは全然だめだと思っていることが多いようだ。
 逆に、もう少し勉強もちゃんとやれよと言わねばならない子は、問題を自覚してないという傾向にあるような気もする。
 両方やろうと思ったら大変なのはあたりまえで、やる方を選んだなら、肚をくくってやるしかないのだ。
 人はつい言い訳したくなるけど、それはきっと、いいかっこしたいからだな。
 こんな結果になったらやだなあとか、こんな風に思われたらやだなあとか、考えてしまうから、いろいろ言い訳を予定してしまう。
 おれも肚をくくろう、と突然今日思いました。
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さらにフレームワーク

2008年06月25日 | 日々のあれこれ
 勉強との両立が大変だという理由で部を去っていく子がいる。慰留はするが、首に縄をつけてやらせるわけにもいかず、いったんそのモードに入ってしまったらしょうがないかなとも思う。根本的な考え方がちがうのだ。「大変だからやめる」という発想をする人と、「大変だからやってみよう」と考える人と、人は大きく二種類になるのではないか。これもフレームワークがちがうと言っていいのではないか。
 親御さんや担任の先生も、「両立が大変なので」と相談を受けたとき、「じゃあ勉強をしっかりやれば」とわりとあっさり言う人がいらっしゃるようで、それは大人の仕事としてどうなのかと思う。
 ひとふんばりして、今のレベルの大変さを少し超えてみると、ものすごく楽しくなってくるのだがなあ。そしてそこでふりかえってみると、自分はいかに低い次元を「大変」と言っていたかに気づくのだ。
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フレームワーク

2008年06月24日 | 日々のあれこれ
 勝間さんの『フレームワーク力』が爆発的に売れている。
 ていうか、人がブレイクするときというのは、こういうものなのかと思う。
 努力と結果は正比例しない、ためにためて、ある沸点に達したときにその結果が出るという法則と同じだ。
 「フレームワーク」という言葉はこれまでの本にも記述はあったが、やっとこれで少しわかったような気がする。
 定義によるとこうだ。
「現実を観察する方法を構成する仮定、概念、価値、慣行の集まり」
「何かの概念や考え方を自分なりに束ねて整理して、考えやすくするもの、覚えやすくするもの」
 ものの見方、考え方の枠組み、よりどころとなるもの、といったものをまとめてこう呼んでいるということだろう。
 具体例として最初にあげられている「空・雨・傘」は、「空に黒い雲」→「雨が降りそうだ」→「傘をもっていこう」と思考する、つまり情報を「事実→解釈→行動」と分解して思考を深めるというもの。
 5W1HとかPDCA(Plan・Do・See・Action)とかよく耳にするのも、フレームワークの一つだという。
 今日小説の授業で、「小説の主人公は反世間・反社会的存在である」といつものお話をしたが、これなんか小説読解のフレームワークと言えるだろう。
 おお、自前のフレームワークだ。
 「主人公←→世間」の法則は、国語関係のミニコミ誌で発表させてもらったり、日本文学協会の集まりで話させてもらったりした。もちろん校内の研究授業でも話した。
 自分が思っているほどには、誰もほめてはくれなかったが、気に入っているので、教え続けたい。
 教師というのは、フレームワークを教えるのが仕事と言ってもいいのではないか。
 答えを教えるのではなく、ものの考え方を教えるのが仕事なのだから。
 「努力は人を裏切らない」なんていうのも、一つのフレームワークと言えるのだろうか。
 和音はトニックからドミナントに進み、またトニックにもどろうとする、というのも、まちがいなくフレームワークだな。
 

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西部地区研究発表会

2008年06月22日 | 日々のあれこれ
 無事おわりました。おこしいただいた保護者のみなさまありがとうございました。
 昨日演奏後に、川高の先生から「青春ていいなあという感じでした。うちも今度はみんなででようかな」、加古先生「おつれさま、100人いたらチューニングはあわないのはふつうです」などと声をかけていただいた。
 講評の岡崎先生からは、「100人は大変かもしれませんが、幸せなことと思ってがんばってください」と書いていただいた。
 まさしく、そのとおりだと思う。こんなに大きな仕事をさせていただいていることに感謝したい。つまらんコラムで真面目にやってる人のケチつけたり、タクシーでビール呑みながら帰る人に、この充実感はわからない。
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6月20日

2008年06月20日 | 日々のあれこれ
 日一日と指揮をちらみしてくれる1年生が増えているような気がする。
 まあ、本番ではどうなるかわからないが、失敗しても命までとられるわけではない。思い切ってのびのびやろう。
 命といえば、先日の死刑執行に関して、朝日新聞の夕刊が鳩山大臣を「死に神」よばわりし、大臣が激怒している。
 あたりまえだ。あの夕刊の「素粒子」という欄は、落書き以下だと思って毎日見ていたが、知性が足りないだけでなく、品性まで下劣とは。
 たぶん東大を出たベテランの人が書いているのだろうが、人というのは環境によってここまで腐るものかと思う。
 反面教師にしないといけない。
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インターハイ

2008年06月19日 | 日々のあれこれ
 コンクール抽選会では、出演日調整が行われる。
 たとえば、A部門は8月7日と8日の二日間だが、指揮をする先生がどちらかの日に年次研修にあたっていたりすると、くじを引かずに、研修ではない日に出演できる。
 もう20年も前のことだが、はじめて抽選会に参加してこの制度をしったときは驚いた。運動部の抽選では、たぶんあり得ないことじゃないだろうか。
 今年のようにインターハイの演奏があるために、という理由ならしょうがないとは思うけど、吹奏楽コンクールってインターハイより格下なの? という思いは消えない。
 インターハイを埼玉でやるのはいいけど、全県あげてすべての高校生が協力すべきだ! すべての高校教員が協力すべきだ! すべての埼玉県民が協力すべきだ! と思っている人、そしてそれを周りに強要しようとする人がいろんなところにいそうな気がするな。
 もちろん、埼玉インターハイが成功裡におわればいいな、ぐらいには思うが、そのために、たとえば文化部にしわよせがいったらかわいそうだ。
 ここまで書いて部員を送る時間になったので、以下はバスの中で思ったこと。
 初任者研修、とか五年次研修とか公立の先生方は大変だ。
 でもコンクールの日程を調整させてまでその日に受けることにどれくらい意味があるのだろう。
 その日公欠にして、翌日に補習してあげるみたいな形をとればいいではないか。
 こういうことを言うと、いや部活より研修が優先に決まっている、お上の決めた研修日程にさからうのか、文句行ってるのは誰だ? 何、吹奏楽連盟? みたいなことを言われるのだろうね。
 公務員でなくてよかった。そしてうちの学校のすばらしいところは、インターハイにはほどほどの立ち位置で接すればよく(というか文化部は何もかかわらない)、しかもインターハイ宝くじは校長がポケットマネーで購入し、われわれにくばってくれたことだ。その宝くじには「限界を超え、飛び立つ君よ、永遠の風になれ」の標語が載っている。これは本校OBせきぐち君の書である。
 このくじで当選するのが、本校関係者以外でありえようか。吹奏楽顧問の誰かがもし1000万円をあてた場合には、まずハープは買おうと今日かたく誓いあったのであった。  
 
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コンクール抽選会

2008年06月17日 | 日々のあれこれ
 D部門は8月1日に、A部門は8月8日に演奏することになった。
 Aは、1庄和、2本庄、3所沢、4花咲徳栄、5狭山ヶ丘、6淑徳与野、7不動岡、8川越、9浦和学院、10川越東、11松山、12春日部東、13本庄第一の順で演奏し、さらにシード演奏が、大宮、春日部共栄、伊奈学園と続く。
 一吹奏楽ファンとしてみたら、この日は楽しみだろう。700円で全国クラスのバンドをたくさん聴くことができるのだから。
 でも出る方にしてみたら … 。
 がんばるしかない。
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6月15日

2008年06月15日 | 日々のあれこれ
 登校して練習内容の確認、ホルンの先生のお迎えなどをし、なかじま、すずき両顧問にあとのことをおねがいして、代ゼミにむかった。小論文講習の後半である。前回のアンケートに「オタクに対する先生の見方は少し浅いのでないでしょうか」と疑問を書いて出した。オタクを論ずるのに、岡田斗志夫を読んでないように思えたから。前回の復習からはじまった話の中で、「オタク論について、そういう意見が出るのはまったく予想通りでした」という話があり、気持ちが少しひいた。すなおに勉強になりましたって言えばいいのに、みたいな。
 せっかくお江戸にでてきたのでGOGOカレーを食べ、リブロで勝間和代さんの『7つのフレームワーク力』を購入。帰りはさっそく東武東上線のTJライナーに乗ってみた。300円で必ず座れて、池袋を出ると、次の停車駅のふじみ野まで20分。快適だ。整理券をかっておけば、電車の出発時間ぎりぎりまで買い物とかできて、しかも必ず電車の中で座って本が読めるから、若いときの自分なら節約するだろうが、池袋の帰りはしょっちゅう使ってしまいそう。えらいぞ!東武鉄道。
 
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6月14日

2008年06月14日 | 日々のあれこれ
 昨日は、バンドレッスンだったので、今日はまた学年をわけて1年の方は基礎ばかり合奏、上級生は課題曲の冒頭だけ練習した。
 課題曲のあたまは、毎日やった方がいいとアドバイスいただいたので、やってみようと思う。
 バンドレッスンは、いつもきびしいお言葉をいただくが、その言葉をきくとやる気がわいてくる。原因はなんだろう。
 努力の方向性を示してもらえること、だろうか。そして、そんなふうにがんばれば上達できると感じさせられることかな。
 それがあるから、もっときびしくいろいろ教えてほしいと思えるのだろう。
 本気でやるってのはそういうことだぞ、という教えが根本にあるのだ。
 同じくものを教える立場として、見習いたい。
 この先生の話をきくとやる気になる、と感じてももらえること。これは教員として絶対必要な資質だと思う。
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6月13日

2008年06月13日 | 日々のあれこれ
 トイレの水が流れない! 教頭のもとに第一報が入ったのは朝の8時少し前だった。「水持さん、放送して!、図書館あけてくるから、そっち使うようにって」と言われ、放送機器に向かう。
 生徒がどんどん登校してくる時間だ。個室の使用度数がもっとも高いと予想される時間帯でもある。放送後、念のために生徒用トイレに行き確認してみたが、やはり流れなかった。
 随時バスが着くので再度放送する。ロビー付近で「さっきの放送聞こえた?」とたずねると「えっ?」という顔をされた。 
 連絡が伝わらずに使用する生徒がいると大変だ。過去に一度惨劇が起こっている。使用禁止の貼り紙を書き、コピーした。
 この間、職員室内には緊迫感があったはず(少なくともおれ的には)なのに、他人事のように談笑されている方がいた。進路指導部長が貼り紙に走ってくれた。
 こういうときは、やはり、自分に何ができるかをみんなが瞬時に考えるようじゃないと、組織の足腰が弱まるんじゃないかな。考えすぎだろうか。
 たとえば小講堂(音楽室)のゴミ箱にけっこうゴミがたまっている。おそらく多くの者がそれを目撃している。そこから実際に捨てられるまでにどれくらいの時間を有するか、このことにそのチームの力量が露骨に現れるはずだ。
 ま、だれかがやってくれるだろ、という空気が支配していてはいけない。
 ゴミ捨ては一人か二人でできてしまう仕事だが、意識は全員でないといけない。
 これができて「センプレトゥッティ」なのだ。
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