水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

自分を変える

2020年03月27日 | 学年だよりなど
2学年だより「自分を変える」


 「休校期間中にどんな勉強をすればいいのか」と尋ねられる機会の多い佐藤優氏は、「小学校1~3年は基本的に何も考えなくていい、4~6年生は教科書準拠のドリルで復習をしよう、とくに算数の計算と漢字の書き取りを」と述べ、こう続ける。


 ~ 中学生になると勉強がかなり難しくなる。特に数学と英語は積み重ね方式になっているので、欠損箇所があると先に進めなくなる。だから、教科書の復習を中心に勉強するといい。教科書は、読めば理解できる構成になっているが、教師が教えることを想定して作られているので記述が簡潔だ。よくわからないときは教科書ガイドを購入するといい。教科書の練習問題には模範解答がついていないが、教科書ガイドには模範解答もしくは回答を導くヒントがついているので役に立つ。
 高校生になると、難関校の生徒を含め、英語もしくは数学、あるいはその両方に知識の欠損が生じている例がほとんどだ。中学生と同じ方法で勉強するといい。数学に関して、数Ⅰ、Aでつまずいている人は、中学の数学教科書の復習をするといい。特に三角関数がわからない生徒の場合、例外なく中学数学の図形が十分に理解できていない。高校英語の教科書はコミュニケーションが中心となっている。大学に進学することを考えている人は英文法か総合英語の参考書を購入して、文法に関する知識を整理しておくことを勧める。 (佐藤優「臨時休校期間中の勉強」メルマガ「インテリジェンスの教室177号」) ~


 修了式の日に進路指導部長が話したとおり、「苦手科目克服のための最大のチャンス」が訪れたと考えるべきなのだ。
 苦手の原因は、「どこか」でつまずいていることだ。
 「どこか」を見つけて、そこから順々にクリアしていけばいい。
 その「どこか」は、おそらく冷静に見直してみれば、決してものすごく難しいポイントではない。
 自分で理解できなかったら、友達に聞いてもいいし、学校に来てもいい。
 それだけのことを積み上げられずに、自分のやりたいことに近づくのは難しい。


 ~ 自分を変えるには、勉強するしかありません。
 勉強の目的は、知識を入れることではありません。
 点数を上げることでもありません。
 今の自分を変えることです。
 今の自分を変えることは、自分の未来を変えることになります。
 勉強しなければ、明日も、ただ年を取った今の自分がいるだけです。
 勉強しているのではありません。
 今の自分を変えているのです。 (「WEB中谷彰宏レター」) ~


 「チャンスの女神には前髪しかない」と言葉があるが、本当のところはアフロだ。
 つかみ放題なのだから、見過ごしてはいけない。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

開催見送り

2020年03月27日 | 日々のあれこれ
3月27日に予定していました第28回定期演奏会は
開催を見送らせていただきます。
部活動は当面休止となります。
活動が再開できるようになったとき、
むしろパワーアップした川東吹奏楽部をご披露できるよう
雌伏の日々をすごしたいと思います。
みなさま、おからだお気をつけておすごしください。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

1億円を稼ぐ

2020年03月24日 | 学年だよりなど
2学年だより「1億円を稼ぐ」


 「お金儲けには興味がない」「やりたいことだけやれれば十分だ」という考え方は、間違いではないが、言い訳に用いられる場合もある。
 好きなことだけやりたい人も、最低限生きていくだけの収入は必要だ。
 愛する人、守るべき人ができれば、なおさらそうだろう。
 経済的余裕があれば、「好きなこと」をやれるレベルも変わる。
 「やりたいことをやる」のと「お金儲けをする」のとは、相反する事象ではない。
 将来「やりたいこと」をやれる可能性を高めるために、経済的に自立することはむしろ必要だ。
 稼げる人間になるために大切なことは何か。
 「それは年代別に異なる、10代のうちはなんといっても受験勉強だ」と石井貴士氏は言う。


 ~ もちろん、受験をしないで生きていくという選択肢もあるとは思います。
 ですが、将来1億円を稼ぐための10代の過ごし方として、もっとも効率がいいのが、「受験をする」ということなのです。
 なぜかというと、大多数の日本人が高校受験をし、大学受験をするからです。
「周囲の人と同じ経験をする」ことによって、あなたは将来、「周囲のニーズを掴(つか)む」ことができるようになります。
 あなたが将来会社を作ったとしたら、商品を買うのはどんなお客様でしょうか。働いてくれる社員はどういう人たちでしょうか。
 ほとんどが、受験を経験してきた人たちです。
 大多数と同じ経験をして、10代を過ごしたことで、その人たちから共感される商品を作ることができるようになっていくのです。
… 「受験勉強なんて嫌だ。社会の仕組みに逆らいたい」と思ったこともありましたが、結果として、10代に社会の仕組みに乗ったことで、その後の成功が訪れました。
 20代、30代になったら「みんなが就職するなんておかしい。社会の仕組みになんて乗りたくない」と、自分で会社を作るのは、アリです。
 10代は、社会の仕組みに、あえて乗る。
 20代、30代で、社会の仕組みから外れる。
 これが、将来1億円を稼いでいくための、成功法則なのです。 (石井貴士『1億円勉強法』かんき出版) ~


 石井氏自身、高校時代は受験に疑問を抱いていたが、社会に出てみると、受験勉強を通して身につけたさまざまなことが、役立っているという。
 先週号の「ドラゴン桜2」(モーニング)で、東大受験を乗り切るためには勉強における「ランナーズハイ」の経験が必要だと、桜木理事長が言っていた。
 問題を解き続けているうちに、脳がノってきて、集中し、ゾーンに入っていく感覚だ。
 運動でなら体験した人は多いのではないか。
 大人になって仕事に入り込んでいける集中力は、勉強でも部活動でも養われる。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

外国語勉強法(3)

2020年03月19日 | 学年だよりなど
2学年だより「外国語勉強法(3)」


 スタートダッシュに成功して安定飛行に入ったなら、その後は身体が楽になる。
 がんばらなくても自然に勉強できる。机に向かってテキストを読んだり、ひたすら単語を覚え続けるといった勉強以外のこと、たとえば映画を一本見ることが自然に実力をアップさせる。
 さらに高みに達すると、どう読むか以上に、何を読むかに勉強の主眼がうつっていく。
 大学に入ってからも当然英語の授業があるが、そこで用いられているテキストの違いを知ると、やはり少しでも難関とよばれるところに行った方がいいと、みなさんも感じるにちがいない。
 語学は、最終的には知的レベルの問題になるのだ。
 「たかが受験英語」という言い方をする人もいるが、たとえば古典的名著『英文標準問題精講』(旺文社)の例文をものにするには、「大人」の頭が必要だ。
 『ターゲット』を終えて『話題別英単語リンガメタリカ』(Z会)に進めれば、そのまま難関大の現代文や小論文と中身が重なる。
 しつこいけど、中身のない達者なおしゃべりが、人として品格をもたらすことはない。


 ~ ⑧ 外国語学習は、毎日しなくて良いのです。オンとオフを上手く使い分けましょう。
 先ほどスタートダッシュの重要性について述べましたが、それに成功して安定飛行に入った後は、自分のペースを作ることがコツです。
⑨ 外国語学習は、一にも二にも「集中力」がポイントです。緊張感のない中での「ながら」学習は時間の無駄です。先ほど述べた、オン、オフとも関係しますが、私は外国語の学習には「集中力」が本当に大切だと思います。 ~


 今は十分に時間があるが、この後いつもの体制にもどったときには、3日間、1週間を単位にして調整する感覚は必要だろう。
 予定していた分の勉強時間がとれなかった日があったら、翌日、翌々日でカバーする。
 ラーメン大盛+ライスの翌日は、炭水化物を減らしてサラダをたくさん食べるのと同じだ。
 最初から日曜の午後は計画に入れず、その週でやり足りなかった分用にあけておく。


 ~ ⑩ 単語を覚えられないからといって、意味を推測してはいけません。
 よく外国語の単語をなかなか覚えられないからといって、効率的に覚えるために、規則性を見つけて推測しようとする方がいますが、実際には、それでは本当に正確な訳にはたどり着けず、誤ったまま身についてしまう危険があります。一度脳に焼き付いた意味はなかなか直せないのです。結局のところ、単語を覚える際には小細工せず、せっせと暗記していくことが最短、最良の道だと思います。 (中川浩一『総理通訳の外国語勉強法』講談社現代新書) ~


 集中して勉強する、繰り返し勉強する、がむしゃらにやる … 。
 語学の達人が教えてくれるのは、「やればできる、でも楽な方法はない」という真実だ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

外国語勉強法(2)

2020年03月17日 | 学年だよりなど
2学年だより「外国語勉強法(2)」

 いつまでに、何を、どの程度勉強するのか。それは、いつの、何を目標にしたものなのか。
 試合が2週間後か、半年後かでは、練習メニューの組み方がまったく異なる。
 今年の夏までにダイエットしたいのか、一年後にベンチプレスで80㎞あげたいのか、一週間後のデートでしゅっとした身なりになりたいのか、あさって外国の友達と会うのか……。
 それぞれ、今日やることは全く変わる。
 「いつか○○したいね」という漠然とした目標が、実現しないことだけは確かだ。


 ~ ⑥ 外国語学習の目的、目標、期間を明確にしましょう。
 やみくもに「外国語」学習をスタートするのはまさに大海へ地図もコンパスも持たずに漕ぎ出すようなものです。したがって、行き先を決めて漕ぎ出すことができるか否かが、あなたが外国語を習得できるかの「リトマス紙」になります。
 目的、目標を細かく分析し、その達成までの期間も設定しましょう。
 海外旅行での外国人とのコミュニケーション、海外勤務における日常会話、ビジネスでのプレゼン、交渉、通訳など目的、期間によって、勉強法は大きく変わります。 ~


 かりに海外旅行を楽しみたいだけなら、体系的に文法を学ぶ必要などないと、中川氏は言う。
 しかし、本格的なビジネスシーンで語学を用いることをイメージするなら、「迷わずがっつり」文法を学ぶべきだという。


 ~ 地味な文法の学習から逃げても「ビジネス本番」で通用するというのは甘い考えだと思います。カタコト外国語で商談がうまくいくのなら、その商談の中身はたいしたことはないでしょう。 ~


 四技能が大事だという話を気にするあまり、リスニングやスピーキングに意識がいきすぎて、本質を見失うようなことになってはいけない。
 みなさんにとっての入試英語は通過点のはずだ。中身のないペラペラバカにならないために、今こそ体系立てて英語を学ぶ必要があるし、人生のうち最も取り組みやすいのが今だ。
 伸び悩んでいる人のためには、集中して時間をかけることの重要性を解く。


 ~ ⑦ 外国語学習は、スタートダッシュが「肝」です。まずは、安定飛行に乗せましょう
 英語以外の新しい外国語に取り組むことを決めたあなた、あるいは英語を一からやり直そうと決めたあなた、その意欲が消えないうちにスタートダッシュすることをおすすめします。
 これは飛行機と同じで、安定飛行に乗せる前に、まずは外国語という世界の上空にあなたの脳を移動させる必要があるからです。
 スタートダッシュのやり方は、与えられた環境にもよると思いますが、3ヵ月といった期間を設定する、参考書1冊といった単位にするなど、いずれにせよ可能な限り早くやりきりましょう。 ~


 中川氏自身、エジプト留学後の3ヶ月に全力投球し、がむしゃらにやったそうだ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

外国語勉強法(1)

2020年03月13日 | 学年だよりなど
2学年だより「外国語勉強法(1)」


「中川さんには、アラビア語をやってもらいますので、よろしくお願いします」――。
 高校時代からの夢が叶い外務省に入ることが内定していた中川浩一氏のもとに、外務省人事課から電話が入った。
 第5希望まで記入できる希望調査に、アラビア語と書いた記憶はない。もちろん全く勉強などしていない。世界で最も難しいとされるアラビア語を、これから身につけなければならない……。
 しかし、外交官となって国際社会で活躍する夢を実現するには、やるしかない。
 そう考えた中川氏は、外務省の研修所で1年、エジプトで3年の語学研修をスタートさせた。
 公式の外交交渉の場で、初めて会談通訳を行うまでの期間は4年8ヶ月。
 これは中学校1年でスタートした語学で、高校2年のときに外交交渉の舞台になったということになる。
 その後、アラファトPLO議長との会談を経験し、総理大臣の通訳を担当してきた。
 必要に迫られ、また夢を叶えるために、苦難の道を乗り越えたと自負する中川氏が、日本人にあった語学学習について語る言葉は、われわれを励ましてくれる。


 ~ ① 外国語の習得には1パーセントの才能もいりません。器用でなくてもいいのです。正しい方法と謙虚さを持って努力するのみです。
 ② 日本人は外国語学習に向いています。 (中川浩一『総理通訳の外国語勉強法』講談社現代新書) ~


 田舎の公立高校出身で、留学経験もない中川氏は、前提となる英会話も、ほぼゼロからのスタートであったという。不器用で要領もよくない自分が難しい語学を身につけられたのは、ひたすら努力した結果にすぎない、先生について謙虚に素直に学んだからだと言う。


 ~ ③ 外国語を学ぶことは未知の世界との遭遇です。楽しみながらマスターして外国人の心の「扉」を開きましょう。
 ④ 自分が外国人と話しているかっこいい姿をイメージしましょう。語学の勉強に踏み出せないとき、勉強に行き詰まったときの突破口になります。
 ⑤ 外国語の習得に「なぜ?」は不要です。寛容の精神で丸ごと受け入れましょう。 ~


 みなさんは、何のために英語を学ぶのか。「成績をあげて大学に受かるために決まっているじゃないですか! 他にないでしょ」と思う人がいるかもしれない(いないかな)。
 今勉強している教科の中で、今後の人生で直接役に立つ、唯一のものが英語だ。
 「役に立つ」というか、「必須」の時代を迎えているのだろう。
 そんな感覚は皆さんもわかっているはずだ。そのような世の趨勢で、大学入試で四技能の力を測るという考えが生まれた。民間の英語試験を入試に使おうという動きも生まれた。
 結果として現状のようになったものの、英語の重要性はゆるがない。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

筋トレは最強(2)

2020年03月10日 | 学年だよりなど
2学年だより「筋トレは最強(2)」


 どうすれば効果的に筋トレができるかの理論は、勉強はもちろん、様々なことに当てはまる。
 Testosterone氏は筋トレにおけるリサーチの重要性を説き、こう述べる。


 ~ 例えば、リサーチしていくと「ビッグ3」がトレーニングの王道であることがわかる。前半でも紹介したが、ビッグ3とは、スクワット、デッドリフト、ベンチプレスの総称。これらの種目は「コンパウンド種目」と呼ばれ、ひとつの動作で複数の筋肉を同時に鍛えられる。一度に多くの筋肉を鍛えることができるから効率的なのである。
 こうやってリサーチをしていき、完壁なプランを作り上げる。これが重要だ。無駄がないことがひとつ。そして、実際に筋トレを続けていくと、思うように結果が出なかったり、数字が伸びなかったりする。そういったときには疑心暗鬼になって「自分のやり方は間違っていたのかな……」と不安になってしまうものだ。そして、不安が原因でやめてしまったりする。
 しかし、最初のリサーチを徹底的に行っていれば、無駄に焦ったり不安になることはない。自分の作り上げたプランに揺るぎない自信を持つことで、努力半ばにして中途半端にやめてしまうなんて最悪の状況は回避できる。 ~


 ちなみに、勉強のビッグ3は「国・数・英」だ。さらに言えば、一番地味だが重い重量を上げることのできるデッドリフトにあたるのは国語(とくに現代文)で、それに気づいていた先輩は文系理系を問わず、結果を残していた。


 ~ これを人生にも当てはめてみる。例えば、社長になることが目標なら、社長になるにはどんな方法があるのか? 今働いている会社の出世競争で勝ち残るのか、それは現実的なのか? 現実的でない場合は起業するのか? 起業するには資金がいくら必要なのか? とリサーチしていく。
 年収1000万円が目標なら、1000万円稼げる職種は何なのか? どんなスキルが必要なのか、調べれば見えてくるものがある。TOEIC800点が目標なら、どんな勉強の方法があるのか、それは続けられそうか、費用はいくらかかるのか、期間はどれくらいかかりそうか……こうやって自分に必要な情報を徹底的に洗い出していく。
 自分が納得するまでリサーチを行えば、あとは黙々と努力を続けていくだけ。気楽なものだ。辛いときや挫(くじ)けてしまいそうなときも、自分を信じて続けられる。反対にリサーチを疎(おろそ)かにすると、間違った方向に努力してしまう可能性もあるし、結果が出なくなった途端に不安になってしまう。リサーチの有無で結果に大きな差が生まれることがわかってもらえただろうか?
                      (Testosterone『筋トレは必ず人生を成功に導く』PHP) ~


 志望校を国立にするか、私立にしぼるのかで、当然やることは変わる。第一志望を早稲田にするか慶應にするかでも、戦略は異なる。自分の今の力、得意不得意、残された時間の量で、やり方も変わる。さしあたり今は、過去問を研究してみることではないか。幸い神様にその時間をいただいているのだから。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

筋トレは最強

2020年03月06日 | 学年だよりなど
2学年だより「筋トレは最強」


 正直からだがなまってきた人も多いのではないだろうか。
 一人で散歩に出かけたりジョギングすることは、むしろ免疫力を高めるからプラスだ。
 季節は春を迎えようとしている。
 梅が咲きほこり、まもなくサクラの開花宣言もきかれるだろう。
 ふだん体験することのなかった家の近所の自然を感じにいこう。
 そして公園の片隅で腹筋や腕立てをしてこよう。
 いまのみなさんは、体を追い込むほど、成長していける。
 まさに人生の春を迎えようとしている時期だと言える。
 学校に来られるようになったら、バーベルをあげてさらに磨きをかけてもいいかもしれない。
 筋トレ普及をライフワークにし、twitterフォロワー100万人のTestosterone氏は、こう語る。


 ~ まずは、成功体験から来る自信。筋トレは努力を絶対に裏切らない。仕事や勝負事は運が絡んでくるので努力が実らないこともあるが、筋トレでは努力すれば必ず成功することができるのだ。
 俺は常々「筋肉は裏切らない」と言っているが、これはマジである。筋トレを続けていると、以前は挙がる気配すらなかった重量のバーベルが挙がるようになる。これによって、「自分にもできる!」と思うことができる。成功体験を得るのに筋トレはもってこいなのだ。
 そして、自分の限界を何度も何度も打ち破っているうちに、「自分に不可能などない!」という最強のマインドが手に入る。筋肉を成長させた経験から得られる自信は、そのまま生きる自信につながるのだ。  (Testosterone『筋トレは必ず人生を成功に導く』PHP) ~


 もう気がついたと思うが、「努力を裏切らない」ものがもうひとつある。
 そう、勉強だ。勉強は裏切らない。
 1000時間勉強したら偏差値が10上がる、というだけの意味ではなく、積み重ねた努力が人としての自信をつくる。
 実際に、1000時間勉強すれば、500時間勉強した人より成績はあがる。
 その結果として、たとえば難関大学に合格する。同じ難関大学に通う学生でも、努力した結果としてその生活を手にした場合と、そうでないのとでは、過ごし方も変わるだろう。


 ~ 次に、見た目の改善によって得られる自信。人間は単純なもので、体が引き締まったり大きくなると、「自分はイケてる!」という自信が湧いてくる。それがわずかな変化であっても、だ。
 高級な洋服を着ると、ものすごく気分がいいだろ? 中身は何も変わっていないのに、ファッションがイケてるだけで自信満々で堂々と振る舞えるだろ? 筋肉は高級な洋服と一緒だ。
 筋トレをして良い体を手に入れれば、半永久的に自信満々で気分よく過ごせるってわけだ。 ~


 純粋に、「○○大学の学生さん? 優秀ねえ」と言われればうれしいではないか。
 学歴は洋服と同じだ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

岩をよじ登る(2)

2020年03月04日 | 学年だよりなど
2学年だより「岩をよじ登る(2)」


 「大学卒業まで10年間もやって、なぜできないんだ」という人に、鳥飼氏は「それはあなたの努力が足りなかったんですよ」と言う。わかりやすい。
 「学校だってすべての面倒は見切れません。学校で教えるのは基礎です。それをもとにして、どう伸ばしていくかは自分しだいですよね」とも述べられている。


 ~ 齋藤 ある程度言葉の意味が分からないと、何も聞き取れないですよね。そういえば大学に入ってすぐのころ、FEN(Far East Network「極東放送網」)のニュースを聞き取るという授業がありました。でも、何を言っているのかさっぱり分からなかった。
 これはまずいと思って、すぐにラジオを買いに行きまして。当時は、FENしか入らないというラジオがあったんですよ。それで一生懸命にかじりついたのですが、やっぱりよく分からない。考えてみれば、米軍にまつわる語彙を知らない以上、聞き取れるわけがないですよね。
鳥飼 そうそう、FENを聞くという勉強法が流行って、私もやりました。あれは各地の基地に駐留する米軍関係者向けの放送なんですね。軍事・防衛にまつわるニュースだったり、何日までにどうこうしろという指示だったり。一般の日本人がいくら聞いても聞き取れない内容があるのは当然です。
齋藤 それは、ロシア語をシャワーのように聞いても、何一つ分からないことと同じですね。結局、どんな勉強でも自分から掴み取るしかない。岩によじ登るような覚悟が必要だと思います。
鳥飼 そう、岩によじ登る感じですかね。英語も読んだり書いたり話したりしながらコツコツ勉強していくしかないですよね。 ~


 勉強は、コツコツやるしかない。「岩によじ登る覚悟」で、必死にしがみついてにじり上がっていくしかないのだ。齋藤孝氏はアクティブ・ラーニングについても、こう語る。


 ~ 齋藤 主体的に考えて話し合うといっても、ただのディスカッションになっては意味がないですよね。あるテーマについて、お互いによく調べてきた上で議論しないと。それには基礎的な勉強が欠かせません。よく学校に対して「詰め込み」とか「知識偏重」といった批判が起こりますが、それはおかしいと思います。むしろ、もっと知識を偏重しなきゃいけない。あまりにものを知らないので、議論するにしても話にならないことが多いです。 ~


 発音やイントネーションがきわめて流暢で、それでいて中身のない話は、むしろおバカに見える場合もある。自分の無知に気づかないまま「正しい説」を開陳する人の姿も、マスコミやネット上では山ほど見ることができる。
 そういうイタい大人にならないために、今はひたすら知識を詰め込もう。どんなに詰め込んでも、脳のキャパは大丈夫だ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

岩をよじ登る(1)

2020年03月02日 | 学年だよりなど
2学年だより「岩をよじ登る(1)」


 英語民間試験の利用はなくなったものの、リスニング試験の配点が大きくなるという変化は、次の共通テストから適用される。
 そもそも四技能の力を大学入試で測るようにしようという動きは、経済界からの要請で始まった。
 日本の若者は学校で英語を何年も勉強しながら、全然会話ができる人間に育っていない、これは英語教育のやりかたに問題がある、リーディングやグラマーやるより、まずスピーキングだ! と主張する大人がたくさんいたからだ。
 今思えば居酒屋でくだをまくおじさんの主張としか思えないが、教育行政に大きく影響を与える結果となった。まず現行のセンター試験で、高校生全員が満点とれるまでトレーニングするほうが、よほど日本人の英語力をあげるはずだが、そうはならなかった。
 英語学習に対する勘違いと、物事を論理的に考え判断できる知性が、日本人にかけていることを表す実例の一つだったといえるかもしれない。


 ~ 齋藤 日本人が英語を使えないのは英語教育が間違っていたから、という決めつけもおかしいと思います。ふつうに勉強して高校を卒業すれば、ある程度の文章は読んだり書いたりできる。しかし勉強しなかった人はできない(笑)。それだけの話だと思うんです。
鳥飼 そうです、実際に学校教育を基礎として英語を話せるようになる人もいます。世界で活躍している日本の多くの企業人は、そういう人ですよね。
齋藤 これは他の教科でも同じ。数学を勉強しなかった人ほどできないし、数学が嫌い。でも微分積分の分からない人は、「数学教育が間違っている」とは言いません(笑)。自分のせいだと自覚しています。
鳥飼 自慢じゃないですが、私は算数から数学までまるでダメなんです。でも、けっして学校の教え方が悪かったからとは言いません。自分が悪かったと思いますね。私は運動も苦手ですが、12年間も体育の授業を受けたのに、テニスもゴルフもできないのはなぜだ、などと文句は言いません。運動音痴だからしようがないな、と思うだけです。
 ところが英語だけ、できない人ほど学校教育のせいにする。「大学卒業まで10年間もやって、なぜできないんだ」と。それはあなたの努力が足りなかったんですよと言いたい。(笑)
 ついでに言うと、英語については世間にいろいろな勉強法が出回っていますね。いかに楽にマスターできるかを競っているようですが、外国語の習得にそんな都合のいい楽な方法はありません。たとえば少し前から、英語をシャワーのように聞き続けるだけで話せるようになる、という教材がありますね。たいへん人気があるそうです。
 林真理子さんと対談したとき、開口一番に聞かれたのが「あれを買ったのにちっともうまくな
らない。どうして?」(笑)。うまくなるわけがないじゃないですか。「シャワーのように浴びても流れるだけですよ」と答えたら、「やっぱりね」と納得していただいたんですけどね。 (鳥飼玖美子・齋藤孝『英語コンプレックス宣言』中公新書ラクレ) ~


 英語教育の第一人者、日本の同時通訳の草分け、立教大学名誉教授の鳥飼氏はこう語る。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする