やっつけ映画批評!

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愚行録/65点

2017-12-04 12:52:39 | 映画
一家四人惨殺事件の真相に迫る雑誌記者...



貫井徳郎原作の人間の内なる黒い感情をあぶるサスペンスです

原作だと早稲田、慶応だったけど、
映画はちと濁すのね笑

原作のように
複数人への事件の取材を通じて、
各登場人物の複数のエピソードを語り、

徐々にその人の
人物像が浮かび上がるという
半短編集的な話なので、
見やすかったです


過去のエピソードは
人間が持ってる黒い感情をぶち込んでるのに、
とても日常的で身に迫るものばかりで、
黒い笑いと
嫌なあるある感に満ちたもので、
胸がズキズキしました


過去に起きた出来事は変わらないのに
Aさんから聞く話
Bさんから聞く話

AさんBさん
それぞれが記憶と感情を現時点で編集して
都合の良いように語る脚本は

原作から色んな要素ばっさり切ってるのに、
人の愚かさを積み重ねていく

原作の怖さ面白さをきちんと
表現できていて
よかったです


バスの中、居酒屋、学校内、
人間のするほんの僅かだけど
悪意に満ちた動作の恐ろしさ

そして何より満島ひかりに触れる手の怖さ

はぎょっとします

サスペンス的な要素は弱めですが
脚本向井康介の交通整理力
ポーランド仕込みの監督
石川慶のおぞましい演出が
化学反応を起こした怪作映画でした!


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