密室者 2021 NETFLIX 75点

密航者 2021 NETFLIX 116分

75点

火星に向かう宇宙船に密航者が

乗っていた...

3人の宇宙飛行士のミッション中に

降りかかった不測の事態によって

ある選択をしなければならなくなる

進むも地獄引くも地獄

というか引いてるのか進んでるのか

わからなくなる

人間の倫理観、正義感、責任感を

試してくる

タイトルのニュアンスからは少し違った

宇宙船という密室空間を舞台にした

印象の濃厚なヒューマンドラマでした

NETFLIXのあらすじとか

タイトルからは密室スリラーを

期待してしまうかもなんですが

個人的には全然あり

体感90分くらいでした

で

こじんまりとした話、設定なのに

冒頭、長回しで映される

宇宙船の船の中のセットが贅沢かつ

宇宙船の外のセットも

シンプルなんだけど、スケール感が

あって

まず

宇宙もののルックの良さに関心してたら

そこで起こる

ほんの些細なトラブルによる

大ピンチってのがまたよくて

大袈裟な事故があるわけでもなく

モンスター、エイリアンが

侵入するわけでもないのに

めちゃくちゃ

上品な絶望感、緊張感を

味わうことが出来ましたし

映画が描く

まさにいまの世界の

弱者切り捨ての世界の縮図のような

人物配置だったり

存在するんだけど存在しないように

描かれる地球の司令室の感じとかも

淡々としたタッチなんだけど

テーマ性の奥行みたいなものを

強く感じられたのも

めちゃくちゃ好みでした

小粒な舞台設定だけど

予算をちゃんとかけた宇宙船セットの

見応えあり

世界の縮図のような

人物配置に見え隠れする

絶望感も良しと

やや薄味ですが

濃厚な宇宙船ヒューマンドラマ映画でした

人数の町 2020 65点

人数の町 2020 111

65点

借金したあげく、変な街に飛ばされた

中村倫也...

監督は東大卒で

CM畑を歩んできて

今回が初の長編映画監督

ついで原案、脚本担当の

あらきしんじさん

50歳です

変な街に強制的に連れてかれて

変な生活を送る人達の

日常を淡々と描く

掴みどころのない

ディストピアSF設定なんですが

要所要所で

現実の日本の統計

自殺者とか倒産件数とか

行方不明者とかの

日本に現実にある、括弧書きではありますが

不都合な真実の数字が表示され

その数字の裏にある

毎年この人数の行方不明者出てるのって

どういうこと？

どこいっちゃったの？

っていう数字の外の

日本ってどういう国なの？

っていう疑問というか

人間の数、

それこそ人数の底知れぬ怖さ、

みたいなものが薄ら漂う

ディストピアSFなのに

現実と地続きっていうバランスが

なんとも言えない不気味さを作品全体を

包み込んでいました

んで話は何か派手な展開があるわけでも

ないんですけれど

この変な町での衣食住

ついで、性欲処理のディテールが

ドライなタッチなんだけど

どこか生々しい

たぶん自分がこの街に放り込まれても

こうなっちゃうんだろうなあ

何も考えず

こうしちゃうんだろうな

的な

妙に説得力のある描写が面白くて

最後までなんか、見てしまいました

ついで

この街を支えるメカニズムというか

仕組み

お金の流れのようなものが

なんとなく誰でも想像出来てしまうような

余白も良くて

やっぱり日本て終わってんなあと

欠陥だらけの気持ち悪い国だなあと

改めて強く感じる

実は社会派

体制批判を隠し味にした

珍作ディストピアSF映画でした〜

ズーム 見えない参加者 2021 80点

ズーム 見えない参加者 2021 68分

80点

ズームでのオンライン飲み会で起きる

不可解な出来事...

新型コロナウィルスの影響で

ロックダウン、

対面ではなくズーム使って集まった男女が

怪しげな降霊術を面白半分ではじめて、、

という

日本でいえば、

コックリさんはじめたら

やばいことになったが

ズームの画面上で展開されていくんですが

60分程度の上映時間の尺の短さも手伝って

パソコン画面上だけの話

小粒ながら非常に良質な緊張感と恐怖を

味わうことが出来ました

この設定の定番となった

画面のノイズや、回線の遅延は

もちろん

画面が5個くらいあるんですけど

参加者5人の部屋の間取りとか

インテリア、座ってる位置とかの

微妙な情報がストーリーの進行によって

微妙に変化して行ったと思ったら

とんでもないことになってったりと

静と動の緩急がすばらしくて

ためて、ためて、ためて、

不気味

焦らして、焦らして、焦らして

どーん

みたいな

観客の緊張感と恐怖が

上手に

コントロールされてるなあって感じで

ビビりながらも関心していました

オンライン飲み会なんてのは

既に死後になってはいますが

まだまだコロナ禍

特に日本

アメリカが1人300万人にワクチン

撃ってるのに

日本は1日たったの10万も打ってないという

絶望的に政治が無能すぎる日本においては

まだまだ

オンライン飲み会は死後にしちゃいけないはずなんだけどなあとも

思う

コックリさんコックリさん

ズーム飲み会にいらっしゃいませ

ホラー映画でした〜

ワンダーウーマン1984 2020 40点

ワンダーウーマン1984 2020 151分

40点

願いを叶える石を巡った争いに巻き込まれていくワンダーウーマン...

監督は前作から引き続きの

パテジェンキンス

女性の監督です

上映時間151分の

DCエクステンデッドユニバース新作...

これはさぞ楽しめるんだろうなあと

思っていたんですが

ワンダーウーマンの幼少期の謎の運動会から始まり

デパートのこそドロ退治、

ワンダーウーマンのオフの時の生活など

ほとんど何も起きないまま1時間が経過して

むちゃくちゃ退屈だったのと

やっぱりよく分からない

ワンダーウーマンの能力

走るの早いのはわかったんですけど、

筋力とか、防御力とか

ロープの限界長さとか

何ができて何ができないのか

前作同様イマイチわからないので

だんだんどうでも良くなっちゃうというか

どうせチートなんでしょと

興味を失っていってしまいましたし

ついでストーリーも相当酷くて

何か変な魔法急に使い出すし

変な服に着替えるし

敵の目的が小学生低学年だし

ラスボスもしょぼいしと

MCUがプロのサッカーの試合とすると

こちらは

中学生の体育の授業の

サッカーを見てるような

いくらアクション頑張ってる

シリアスなシーンでも

笑えてくるんですよね

というか

とにかくアクションしょぼいんですよ

何その強風

何その敵

かっこ笑い

みたいな感じで

コメディなのかなと

思えてくるレベルで

面白くありませんでした

DCはやっぱり面白くないと

再認識してしまった

残念アクション映画でした

ようこそ映画音響の世界へ 2020 75点

ようこそ映画音響の世界へ 2020 94分

75点

映画の音へのとんでもないこだわり...

普段何気なく

というかほぼ意識することすらない

映画の音響音声について

サイレント映画から

トーキー映画、映像と音声が同期された

映画に至るまでの歴史を学びつつ

映画史の要所要所に現れる

要望なのか挑戦なのかわかりませんが

そうした新しい試みによる

新技術の開拓

たとえば

スターウォーズの効果音

マトリックスの効果音

ブラックパンサーの音楽

などが生まれる過程を

関係者へのインタビューを踏まえながら

あーあの映画のあのシーンの音って

こんなこだわられてたのね

と膝を打つシーンが何度となくありました

ついで

音声音響一口に言っても

役者の声

効果音

BGM

と大きく三要素があって

それぞれについて

やれ

役者の声とマイクの場所をどうするか

やれ

民衆の暴動の声や効果音どうするか

やれ

このシーンの音楽どうするか

だのの

ただそのシーンをカメラで移して

その時取れた音を流してはい終わり

なんてことは全然なくて

映像はもちろんのこと

役者の声

そこに重ねる自然音や、

些細な効果音に

どれだけの人間の手が関わっているかを

知れただけで

映画を観る時の重みが何倍、何十倍にも

なると思うので

ほんとに見てよかったと思います

ただやはり

ストーリーとかは無い

淡々とした内容、

いわゆるお勉強映画の感じもあるので

若干眠気と戦いながら

何度かで止めながら観たってのは

ぶっちゃけありますが

とにかく

この映画をみると

映画文化の素晴らしさがより一層

わかる

映画ってほんとにすごいと感じる

映画でしたー