やっつけ映画批評!

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お伝えするやっつけ映画批評!

きっとまた会える 2020 65点

2020-12-29 00:43:59 | 映画
きっとまた会える 2020 143分
65点

大学時代の思い出を息子に語り出す父親...




きっと、うまくいく
きっと、強くなる
続くインド映画のきっとシリーズ
たぶん第3弾の今作
きっと、またあえる

は大学時代の友人が集まり
ある目的のために
思い出話に花を咲かせる話、

大学時代の空気を味あわせてくれる
横道世之介的な展開になるかと思いきや


中盤から
大学あるあるそっちのけ
大学時代の無限に時間がある感じ
何にもしてないのに
何にでもなれる感じとかの
人生の夏休みの万能感

そっちのけで

なぜか
大学の学生寮対抗の
スポーツ大会メインの話になっていく

ものすごいコレジャナイ感を
個人的には感じました


スポーツ大会メインになって
そこでの友情を描いたり
本番に向けての練習からのスポ根展開に
なるのであればまだしも

酒好き、女好き、彼女好き
みたいなキャラクターが

スポーツ大会のために好きなものを
ただ我慢する

スポーツの練習はほぼせずに
好きなものを我慢する

だけの謎のシーケンスが
結構延々と続くので

熱い展開とはならず
敵チームを倫理的にアウトな戦術で
攻略したり、の


ファッキンスポーツマンシップに則った
展開となるので、
笑えるんだけど、
正直好きな映画ではありませんでした

それでも
かつての友情が復活してくさまは
センチな気持ちにさせてくれますし

負け犬だった過去は笑い飛ばして
明るい未来を作ろう

っていう前向きなメッセージに
インド映画の力強さを
改めて感じられる

懐かしの青春インチキスポ根映画でした〜


アルプススタンドのはしの方 2020 75点

2020-12-27 00:00:57 | 映画
アルプススタンドのはしの方 2020 75分
75点


甲子園地方予選、
アルプススタンドのはしのほうに座る4人...




ピンク映画畑を歩んできた
ジョウジョウヒデオ監督、45歳の作品です

甲子園予選の野球応援
半ば半強制の学校行事への参加
だりぃ

なんであのなんだかよくわからん
偉そうな野球部のために
暑い中応援しないといけないのよ

野球部をなんだか疎ましく見てきた
人たちのあるあるを交えながら

訳ありいわくつきの4人が
たまたま居合わせ、応援しながら
ぼそぼそ会話していく

っていう
一種の密室型の会話劇のテイストの
仕上がりとなっておりました


物語の中心にあるのは
球場の真ん中で野球をしている選手ではなく
あくまで
はしっこの、何かを諦めてきた人達

って設定が最初から最後まできいてきてて

自ら望んで、自分の意思で
はしっこにいる

けれど、ほんとにそれでいいのか
の自問自答が

試合の進行に合わせて
自問自答が加速していき

過去の自分とも向き合って
他人とも向き合っていく

って運びが
意外や意外、
心の内をさらけ出してくスリリングさに
繋がっていて

75分の短さも手伝って
会話劇ですが
最後までだれること無く
見ることが出来ました


画面に映すもの、移さないものの
取捨選択が

テーマのひとつの
「しょうがない」の一言に
切り捨てられていった、努力

諦めたことを正当化している人達
つまりは
打席にたってない人達を際立たせていて
良かったと思います


ただ後半、
若干、説名台詞多すぎたり
急に感情吐露したりと
どうなんだ的な部分もありますが


ものすごく熱い思いを静かな画面に秘めた
素晴らしい
負け犬たちのワンスアゲイン映画でした〜


透明人間 2020 124分 65点

2020-12-26 13:00:42 | 映画
透明人間 2020 124分
65点


見えない何かに見られているような気がする
女性...




B級ホラーアクション畑出身の
リー・ワネル監督作品です

何度となく題材とされてきた
透明人間モノをスタイリッシュに
アレンジした
静かなるスリラーアクション映画と
なっておりました


映画は、とりわけて大きな出来事がおきるわけでもなく
やや淡々と何かに怯える女性の
日常が描かれて行くんですが

そもそものタイトルが透明人間なので


なんにも変化が起きない長回しの画面が
移されるだけで、タイトルを意識して
めちゃくちゃ緊張してしまうっていう

ずるい、いじわるな仕掛けが
施されていて、
終始胃がキリキリしていました

ある種の焦らしプレイ
みたいな感じでしたよね



リー・ワネル監督の直近作品
アップグレードで見せてくれたような
独特のカメラワークによる
アクションも健在で

ただ、やられる

だけのシーンもとても
スタイリッシュというか、ケレン味溢れる
見せ方でとても楽しめました



映画自体もビクビクスリラー映画から
アクション映画
ついで神経が割れるような

あれ、私がおかしいのかな的な
ニューロティックスリラーの様相も
ていしてきて

色んな要素が楽しめたんですが


基本は透明人間待ちのアクション

つまりは
待ってる時の緊張感が繰り返されるだけ
なので

その感覚に慣れてしまう
ってのもありましたし

透明人間の性能を
もうちょっと詳しく知りたかった

動き早くなるの?
防御力あがるの?

みたいな
そこを知りたかったなあと

思ったので、
個人的な満足度はやや低めでした

それでも
手を替え品を替え
色んな緊張感が味わえる
良作スリラーアクション映画でした

グッドボーイズ 2020 70点

2020-12-16 00:44:29 | 映画
グッドボーイズ 2020 89分
70点


女の子とキスできるパーティーに
参加しようともがく、
ボンクラ3人組小学生...




小学6年生の3人組男子が
誘われた初キスパーティーに
参加するしないで迷っていたら

そもそも
参加できるできない

の次元のトラブルに巻き込まれていく
といか
自らトラブルに突っ込んでいって

はたして
無事3人揃って
キスパーティーに参加できるのか

という
あたふたした1日を下品にコミカルに
描いていきます


登場人物はほぼ小学生なので
童心に戻り彼らの行動を見ていると

めちゃくちゃわかる小学生あるあるや
内面の葛藤、

親に悪事バレたくないがためだけに
とんでもないことやっちゃう感じとか

ものすごくダイレクトに伝わってきて
とても心くすぐられましたし
めちゃくちゃ笑えました


あの
親の道具を勝手に借りたときの
ソワソワ感とドキドキ感ですよね

わー借りたのバレたらヤバいけど
これおもしれえええ、あ、やべ

みたいなね
すごい懐かしい気持ちに
させてくれるんですよ


ほかにもね

様々なアダルトグッズを駆使し
ピンチを切り抜けて行ったり

あるものを手に入れるために
必死になるっていう

ストーリーのハード面、縦軸は
とても充実してましたし


主要三人の抱える悩み、葛藤、
人間関係などの
ソフト面、
内面の変化、

三人が影響を及ぼしながら
微妙に成長してく、ソフト面も
充実していて

終始微笑ましく見ることができました


そんで
なんといっても
おそらく大体の人がそうであろう

小学生の頃の友達って
時間の経過とともに疎遠になる可能性が
高い

っていう
ほのかな別れの予感が
所々ちりばめられていて


あー
こいつらこんなに仲良いのに
疎遠になってくんだろうなあ


っていうせつなさに
どこか覆われてるのが
良かったと思います


小学生の機微にあふれた良作
気軽に笑って楽しめる
お下品コメディ映画でした〜


レ・ミゼラブル 2020 65点

2020-12-15 21:48:31 | 映画
レ・ミゼラブル 2020 104分
65点


フランスのパリ郊外の治安の悪い地域に
暮らす子供たち...




第92回アカデミー賞の
国際長編映画賞にもノミネートされた
フランスの新鋭ラジ・リ監督の
初長編映画です



華やかなで、文化的で、
優雅なイメージのあるパリも
少し離れれば


多種多様な人種、低所得者達で構成される
スラム街の団地が拡がっている

そして
そこの治安を
何とか安定させようとする

大人たち
ここでは、団地の指導者だったり
警察だったりが
出てきますが

大人たちが作り出した
その治安の良さ、平和というのは
果たして何で出来ているのか

ついで
その偽りの平和の危うさを
じわりじわりと描いていく
冒頭は

自分の持ってる
パリの華やかさなイメージ
とのコントラストもあって
惹き込まれてくものがありました



ストーリーのきっかけは
大きなものではありませんが

小さなきっかけが、
大人の間違った対応によって
とんでもない事態に繋がっていき

取り返しつかない状況まで
大人も子供も追い込まれていくのは

これは、、
誰の責任なんだろう、
どうしてこうなったんだろう
いつからこうなったんだろう

の仮説、疑問に対して
ズバッとラストの文字で
伝えてくるのは

とても強烈なものがありました

教育に、子供にお金を使わない国は
遅かれ早かれ滅ぶと思うんですが

フランスと違って
奴隷根性むき出しのジャパンは
ボンクラ無能政治家に
やられっぱなしなんですかね...


一食触発の
ヒリヒリとした緊張感と

子どもの未来との向き合い方を
考えさせられる
良作暴動映画でした〜