悪人 70点 2010
出会い系サイトにて。人殺しの妻夫木聡と
さびれかけた深津絵里が出会う・・・。
監督はイサンイル
原作は吉田修一の同名小説です
北九州市を舞台にした
サスペンス風味の純愛映画でした
土木作業員と華やかな男子大学生。
三十路のさびれた女と若く夢と希望にあふれたリア充女。
だまされる女とだます男。
と色んな対比のある群像劇となっていて
観る人の善悪を延々と揺さぶってきます
コインの裏表のように
ひとりの人間にある
いい所と悪い所を
まざまざと見せつけてくる
人間の善悪パートも
わざとらしさもあるんですが
なかなか楽しめるんですが
僕がこの映画で好きなのは
土木作業員と深津絵里の
恋愛パートなんですよね
彼らの出会いは
いわゆる出会い系サイトなんですが
この不純な出会いが
実はめちゃくちゃ純情で
もちろん性欲的な入口かもしれませんが
妻夫木は
誰かに受けいれて欲しかった
誰かに肯定して欲しかった
深津絵里は
誰かに必要とされたかった
自分を認めてもらいたかった。
そうした
互いを肯定しているような
濡れ場は乳首こそ見えませんでしたが
とても、せつないものがありました
性行為って実はめちゃくちゃ
自分が肯定されてる感じしませんか
ああ、全部受け入れてくれるんだあ
みたいなね
そんな自分の価値が極端に低かった
彼と彼女が出す
他の誰にも分からない愛のカタチは
個人的にはぶっささりました
群像サスペンスありーの
不純なきっかけだけど
純情なラブストーリーありーのと
隅々まで楽しめる純愛映画でした