やっつけ映画批評!

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お伝えするやっつけ映画批評!

検察側の罪人 2018 75点

2019-02-27 23:22:01 | 映画


検察側の罪人 2018
75点



老夫婦刺殺事件の担当検事になった
キムタクと嵐二宮かずなりと吉高由里子...



犯人に告ぐの
しずくいしゅうすけ原作

監督は
クライマーズ・ハイ
駆込み女と駆出し男
など
ちょっと癖の強い原田眞人監督です


検察、
つまりは容疑者を罪人に仕立て上げる仕事を
メインとし

キムタクは過去に囚われ
ニノは己の正義に囚われ
吉高ゆりこは闇に囚われ


同じ検事という立場でも
アプローチが随分異なり

事件の真相ももちろん
登場人物達の言動が
めちゃくちゃ面白かったです


都合が良くて
胡散臭い裏社会の住人達だったり
訳が分からない演出、美術
インパール作戦とか
日本政治の揶揄だかなんだか
わからないアクの強い箇所も
あったりもしますが




検察官としての職務や真実が

私怨(しえん)、個人的感情
上下関係、見えない圧力、忖度、
過去の事件、法的ルール
などによって

グラグラとゆらぎ
本来の形を歪め

誰かの筋書き
誰かの型にハマっていくさまは

先読みが出来ないストーリーテリングも
手伝って非常に見応えがありました


圧倒的なキムタクの唯一無二の存在感は
やっぱり見惚れちゃいますし

屈指の演技派、ニノも
詰問シーンとか
こっちもびびっちゃうくらい
鬼気迫るものがありました


クセアクも強いですが
味も濃い!終わってみて
タイトルの奥行に感心してしまった
映画でした〜

エリン・ブロコビッチ 2000 65点

2019-02-27 13:01:55 | 映画


エリン・ブロコビッチ 2000
65点



バツ2、子持ちのジュリア・ロバーツは
法律事務所で働き始める...





オーシャンズシリーズの
スティーブン・ソダーバーグが監督を務める

とんでもない実話に基づく
VS大企業系のお話です

前情報何も入れず観たので
序盤はビッチなシングルマザーの
恋愛劇かなあと
思いきや

中盤から思っいきし方向転換、
舵を切ってローゲーム
大企業を相手どり、正義のために戦う

法廷闘争なのか、示談なのか

という予想外
ダイナミックな展開になっていき
なんかもうめちゃくちゃ楽しかったです


ただ
元ギャルならではの人たらし感
人と人との繋がりを大切にする感じは
表面的でしたし

証拠集め、証人集めも
意外性があまりなく

池井戸潤原作、
日曜劇場に飼い慣らされてしまった
僕にとっては

胸くそからのざまあみろ感は
正直
かなり、物足りなかったです




ラストの決着も
結局金かーいだし

育児問題も放置、結構宙ぶらりんなので

少し
首をかしげながらエンドロールを眺めていました

敵弁護士
味方弁護士とのやりとりとか
楽しいんですけどね


お金も大切だけど
その先にある人間の尊厳、企業の責任
とか
人、1人の生き方価値観なんかも
もっと掘り下げて欲しかったたなあ
惜しいなあと思う

映画でした~




バッドジーニアス 危険な天才たち 2018 75点

2019-02-25 20:58:25 | 映画


バッドジーニアス危険な天才たち 2018
75点


友達のカンニングを
手伝ってあげることにする天才女子高生



2017年タイ国内興行収入1位の作品です

タイ映画なんて
どうせトムヤンクンでしょ〜

なんて舐めてかかったら
完全にやられました


カンニングの受け手と送り手
えーと
カンニングさせる側
カンニングする側

どちらの緊張感もものすごいことになってる
序盤の靴を使ったカンニングシーンから
はじまり

台詞に頼らず
映画的な見せ方
スリリングな工夫をふんだんに凝らした
カンニングアクションの数々は

まさにカンニングしている時の緊張感を
いやそれ以上かもしれない
この映画でしか味わえない緊張感を
体験させてくれました

白人との追いかけっことか
めちゃくちゃ怖かったですけどね


あとあと
歩道橋にある道路標識とか
写メールとか、合わせ鏡とか
ピアノとかとかとか
細かい演出、美術、脚本も

唸りまくりでしたし


学歴社会以前の

貧富の格差、生まれもった環境の差
という目を背けがちな
大きなテーマも抉ってくるっていうね、、


なんかもう
映画の隅から隅までレベルが高くて

毎年、クソどうでもいい
テレビ映画がヒットしちゃう
日本の文化レベルの低さ
観客のレベルの低さを
相対的に実感して、しまいました



天才の勉強方法とか
お小遣いの金銭感覚とか
気になるところもありましたが



自分の才能と度胸で
この格差社会
はたまた
自分の運命に勝負に挑んだ
めちゃくちゃ熱くなれる
カンニングスリラー映画でした



ザ・アウトロー 2018 65点

2019-02-23 00:45:01 | 映画





巨大銀行強盗計画をくわだてる
ガチンコ強盗団...






エンドオブキングダムの
クリスチャン・グーデガストが
監督脚本

主演もジェラルド・バトラー
という布陣です


超精鋭強盗団VSハードボイルド刑事デカ
のベタな構図も

ニアミスを散々重ね、
直接対決をかなーり焦らした割には
決着があまり盛り上げきれず
ちょっと、拍子抜けかなと感じました

両者の家族のエピソードとかものすごい
蛇足感もあるし
140分ていう上映時間もやっぱり長いよなあと


現実味のある
ケイパー系の強盗と
硬派な銃撃戦は

楽しいんですけど、
楽しいんですけど

やっぱりガンアクションの銃弾で
簡単に人が死んでしまう安易さ地味さが

苦手なので、こんなもんなかなあと

個人的には
ジョンウィックとかの派手派手
ガンアクションのほうが好きなので



終盤のアレ
も想像の範疇を超えてこず

主人公のキャラクターもなんだか尻すぼみで
(なんなら最初に出てきた時が1番わくわくするという、ね)

期待しすぎたのかもしれませんが
普通の硬派なガンアクション映画でした〜

お米とおっぱい。 2011 60点

2019-02-22 07:31:07 | 映画


お米とおっぱい。 2011
60点



お米とおっぱい、どちらがこの世から無くなるとすれば、どちらを無くすか?
の議論が今始まる...




カメラを止めるなの
上田慎一郎監督の2011年の自主制作映画です
DVDは2018年に発売されました


登場人物をいきなり感情爆発させがち、
わざとらしい台詞言わせがち
というインディーズ映画あるある
だらけですが

お米かおっぱいか、の
心底どうでもよい議論は
マクロな意見、ミクロな意見を取り入れ
思いがけない方向へ展開していき


さらには
議論に参加させられた
見ず知らずの5人の男達の
アイデンティティまでも深く抉る
深く傷つける議論、

というか不毛な口喧嘩に発展していくのが
意外にも楽しかったです


僕は断然おっぱい派なのですが
映画の中で論じられる
米派からの鋭いツッコミ、指摘には
決意が揺らぎ

オッパイ派の論説にはそうだそうだー
と同調し

米かおっぱい、かのパワーバランスのゆらぎに、
悔しいかな
真面目に見てしまいました


上田監督ならではの、
''見てくれるひと全員に全てを伝えたい''
という優しい作家性も
やっぱり感じましたし

あるひとつの出来事を通じての
関係の変化というのも
味わうことができました


映画サイトの低評価に惑わされず
今後、
間違いなく邦画をひっぱっていくだろう
上田監督の
優しさに触れられる映画でした〜