サッカーボーイズ15歳 約束のグラウンド（はらだみずき）/75点

中学三年生！





指導者代わり、戦術が変わるというのはダイナミックな展開で、指導者にやきもきしながら、納得もさせられるという、味わいがあって良いのですが、

将来を見据え、サッカー以外の側面も今作は...
と思いきや、サッカーだらけでがっくし。

サッカー描写は相変わらず楽しく読めるので、良いのですが、最後のあれはどうなのよ？
答えを知って、本を閉じたかったです...

サッカーボーイズ14歳 蝉時雨のグラウンド（はらだみずき）/65点

中学2年目になりました！





コーチがしっかりしたので、前作よりは良しかな。

今作は内輪揉め重視！
元チームメイトが野球部で...
家庭の事情であいつが...

みたいな。

明らかに使いづらいのになぜか使うという、哲也がかわいそうだろ！
と、やっぱりどこか、大人目線で書いてる感じが...。

サッカーボーイズ13歳 雨上がりのグラウンド（はらだみずき）/60点

中学1年生になりました！





中学なると先輩怖いよね～
昔の友達眉毛剃り始めるよね～
彼女作り始めるよね～
クラブチーム行くよね～
野球部とグランド分け分けするよね～

の中学あるあるをちりばめ、三年生の引退までの1年間を描きます。


今回ももちろん激ウマ主人公なのですが、

ボール変わって全然ボール飛ばない問題、1年生フィジカル弱すぎ問題、学校の治安問題、学校の授業難しい問題とかほぼ描写ないので、

小学生だけの世界の前作に比べるとリアリティが薄い！


そしてなによりコーチ木暮の前作以上の優柔不断さ！
おまえ以外読者含め全員待ってんだよ！
何引き伸ばしてんだよカス！っていうか日中なにしてんのよ？浮浪者？生活保護？
という、メンターであるべきなのに、この叩かれっぷりは...。


なのにきたらきたで
「楽しいサッカーをやろう」なんて、
中学生移行問題もっと触れて～

ボールを飛ばすには...
フィジカルをつけるには...
戦術とは...
チーム分析...
とかもっとディテールこだわれよ！


コーチめんどくせ！
がノイズになって他の場面が霞んで見えてしまう不思議...！

試合描写もきちんと書いてるのに、説得力ないやないすか...。

サッカーボーイズ 再会のグラウンド（はらだみずき）/70点

小学校のサッカー少年団！





やはり主人公は上手いよなあ...。
おれも小学生からサッカー初めてリフティングとかいろいろ足元上手くなってたらなあ。きちんとした指導者いて、意味を考えて練習して、個人の技術＆チーム戦術を小さい頃から学びたかったなあ

とすでに自分のサッカー人生を振り返ってしまうサッカー小説の一作目です。

小学生といえど、キャプテン外されたり、他のチームから上手いやつ来たり、ポジション争ったりと、
なんやかんやあるのよなあ。

サッカーのプレーの描写がしっかりしているので、採点甘くなってしまうのだけれど、
もっと幼心の暴走やら、ミスした時の焦りと下手くそ露呈したときのカッコ悪さとかもっと負の感情があってもよいんじゃないの？

エリート＆冷静すぎて
「くっそ！何も考えずボール蹴っちまった！周りなんも見えてねーすぐボール取られちまう！焦りで練習以下だくそ！」
のアレが感じれないのよなあ。

サッカー漫画にしても小説にしてもなんでこう主人公はうまいんかなあ



少年団スポーツの問題点（指導者、コーチ、保護者会）らも入れてて、
自分の見てきたサッカー以外の世界が見れてよかでした

扉は閉ざされたまま（石持浅海）/55点

同窓会で自殺未遂に見せかけ友達殺したけど、バレないよね。ちゃんと密室作ったし...。




というズブズブな計画を知能指数高めの会話でドヤる、密室シュチュエーションサスペンスです。

あれやればこれやればは語りつくされてるので、なんでやらないの！？系のストレスは少ないですが、

大学の友だちが集まって都会の別荘で同窓会という設定上、酒飲みまくるので、
酒のうんちくやら、人間の怠慢やらで話が前に進まないっすよ...。

しかも会話がどことなく鼻につくというか、かっこつけというか、
「こういう感じの仲間、いいっしょ」
というフェイスブック眺めて感じるようなイケてる奴ら演出感が苛々苛々...。

殺人の方法は鑑識でモロバレ、
トリックもシンプル、
動機は、やっぱり格好良くて気持ち悪いという...

最初から犯人わかってるパターンだけど、
アリバイないので、犯行に深みがないのよなあ。


しょーもない事件を
酒飲みの大人たちのだらだらに耐えられず、
賢い萌え女の子が解決しようと真面目に頑張る
そんなお話でした。
ただし、会話は知的指数高めになっているので、心理戦らしきスリルはあるっちゃあります...。
はあ