「君の名は。」DVDスタンダード・エディション | |
クリエーター情報なし | |
東宝 |
テレビ朝日で年始に放送されたものを鑑賞。
監督:新海誠
プロデューサー:川村元気
主演:神木隆之介、上白石萌音(声の出演)
もう1年半前の作品になるんですね。新海誠作品は初めて鑑賞します。
予告編から魂が入れ替わってしまう作品であることは分かるのだが、さらにそこに時空を飛び越えるという要素が入ってくる。また、東日本大震災を彷彿とさせる災害ものの要素まで加わる。完全にSFチックな作品だ。SFの要素がすべてつぎ込まれている。
神木隆之介演じる瀧と上白石萌音演じる三葉は、同じ時系列の世界で生きていないために交わることがない。
この設定は私にとっては斬新で面白い。
映像もとてもリアルで美しいし入れ替わった直後の演出も面白い。しかし思春期の高校生なんだからもっとエロい描写があるのかと思いきやなかった。
瀧はクラスメイトと比べてもイケメンであると思うのだが、もてない設定なのはなぜなのか。
ウエイターやってるくらいなんだからもててもおかしくないのに。
驚愕するのは、数年経過して就活の場面。
内定がとれていない所だ。彼なら内定を取れていてもおかしくないはずだ。恐らくある程度エリートなのだろう。
しかし内定8社の眼鏡の友人。流石に現実で内定を8社も取っている奴など見たことがない。
内定0社に等しい私からしてみればこのシーンで瀧に共感することができた。
最後、すれ違わなかったはずの2人はすれ違うことになる。
高校に避難すれば助かるという設定も少し笑えるが。
東日本大震災後ならではの作品であるといえる。
私は本作品にも登場する総武線沿線に住んでいるがゆえに災害の被害は受けなかったため、東日本大震災をリアルに感じ取ることができない。
本作品は東京に住む者と震災を東北で経験し被災した者とのギャップを埋めようとする作品である。
恋愛要素とかは実はどうでもいいのである。別に男同士でもよかったはず。架空の街でなくてもよかった。そこはあえてぼかしたのか。
セカイ系最高峰の作品といえる。しかし最初は引き込まれるものがあったけど段々なぜか冷めていってしまう。所詮セカイ系だから?あくまでファンタジーに徹している。
瀧も入れ替わったからといって外見も中身もほぼ変化していないようにも思える。
内定とれてないし。
ただのラブロマンスの枠は越えていないか?
ただ、誰しもが想像したであろう震災のときこうだったら、というのを見事にアニメーションに昇華してみせた作品である!