喉飴と鞭による映画・小説・漫画論評~このブログを見る者は地獄を見るだろう~

タイトルの通り、映画、小説、漫画を観終わった後に、感想を書くだけです。コメント頂ければ幸いです。

ロード・オブ・ザ・リング/ 王の帰還 (2003) ★★★★☆

2022-10-28 23:41:13 | ファンタジー

TOHOシネマズ新宿にて、IMAXレーザー字幕版で劇場版鑑賞。

監督・脚本:ピーター・ジャクソン

脚本:ピーター・ジャクソン、フラン・ウォルシュ、フィリッパ・ボウエン

原作:J・R・R・トールキン

製作:ピーター・ジャクソン、バリー・M・オズボーン、フラン・ウォルシュ

製作総指揮:ボブ・ワインスタイン、ハーヴェイ・ワインスタイン、マーク・オーデスキー

出演:イライジャ・ウッド、ショーン・アスティン、イアン・マッケラン

音楽:ハワード・ショア

主題歌:アニー・レノックス

製作会社:ウィングナット・フィルムズ

VFX:WETAデジタル

製作国:ニュージーランド、アメリカ

配給:ニュー・ライン・シネマ

上映時間:201分(劇場版)

 

ようやっと観終えたーー!!

最終作、敵倒してからが異様に長く、上映時間は3時間21分もあるという。

 

サルマンと対決するのかと思いきや一度も登場せず。(SEE版には出ているそう)

サルマンはあくまで中ボス的な役割なのか。

フロドと皆が合流して最終決戦!とかいう王道な展開ではなく、ただひたすらフロド、ゴラム、サムの三人は火口まで行動を共にし、物語は二手のパートに分かれたまま。

フロドパートは、よって地味なものである。ただ指輪の誘惑とのひたすら戦うのだ。

最後は、誘惑に負けてるし、勝ったといえるのか微妙だが…

 

巨大な象たちが襲い掛かってくるシーンは圧巻。あの巨体には対抗できないだろうというシーンで一歩も引かない。

しかし、ファンタジーながら、リアルなCGで戦争を描き切ることで、戦争の悲惨さを伝えている作品であると思う。

絶対、突撃している時点で誰かしらは攻撃を避けられず犠牲になるのである。(現代の戦争は、ここまでの人海戦術はないのでまた違うのかもしれないが。)

 

 

高橋ヨシキが解説しているが、本作の合戦シーンはAIのプログラミングで動いている。確か宮崎駿に密着したドキュメンタリーで、川上量生が宮崎駿に紹介していたプログラムの大元みたいなもんか?

特撮が凄いのはILMだけではないのだ。

三部作を通じての感想を書く。

まず、黒人・アジア人が全く登場していないことに違和感を覚えざるをえない。キリスト教がモチーフだからアジア系は仕方ないとして、この点はドラマでは改善されているそうだ。

そして、ラストシーンは原作知らないとわけのわからん。

いや、どこ行くんだってばよ!?なんか一度行くともう戻れないそうです。

指輪の所有権があった者だけが行くみたいですが、あのご老体のビルボも不老不死になるんか。

フロドにとっては、病体でいるよりも不老不死でいた方がええんか?エルフだけ神の国行けるとかやはり特権階級なんやな。

これからは人間の時代だから神の国に行きます、ていうのはメタ的な意味があるのだろうか。

いずれにせよ映画だけではなんで神の国に行く必要があるのか理解できない。

以上

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百円の恋 (2014) ★★★☆☆

2022-10-23 23:47:45 | ドラマ

Amazon Primeにて鑑賞。

監督:武正晴

脚本:足立紳

製作:間宮登良松

出演:安藤サクラ、新井浩文

音楽:海田庄吾

主題歌:クリープハイプ

製作会社:東映ビデオ

配給:SPOTTED PRODUCTIONS

上映時間:113分

 

島鉄君に、「喉飴と鞭みたいなキャラが出てくるから観てほしい」と言われたのがきっかけ。

当時、俺はいかおにぎりと絶縁し落ち込んでおり、励ますために本作を薦めてくれたのだ。

『女と別れ際に「ばかっ!死ねっ!」とかいう屑が出てくるから!』(うろ覚え)

それを聞いた私は、「いいねぇ~!」(東京03角谷風)と思い、速攻観ることを決意。

本作は有名なのでタイトルは知っていた。

随分昔の作品になってしまったものだ。

 

32歳にもなって引きこもっている。せめて家にいるなら実家の手伝いくらいしろよww

逆に安藤サクラ演じる主人公の一子には才能を感じる。

まあそれまで何があったからこうなった、とかは語られない。

 

流石に怒られて、とりあえず百円ローソン(と思われる形態の店)で働き始める一子。働いてるのはやばい奴ばかり。

・「まじすか!」しか言わない若者

けど、俺もこいつに当てはまると思う。

・ただただ気持ち悪い長年勤めてるおじさん

人との話し方というか距離感が掴めないだけで根は悪くない奴なのかと思いきや、一子を後にホテルへ無理やり連れ込みレイプする糞野郎。

こいつが妻帯者だった過去があるのが闇深い。最終的には店のカメラに「馬鹿!死ね!!」と言い残してレジの金盗んで逃亡。

・・・っておい!!俺に似てるキャラってこいつかい(#^ω^)

いや、流石に俺も、セクハラまがいのことしたことありますし、人との距離感おかしいかもしれんけど、いや、レイプはしてないですわ。

突っ込みどころがあって、このおっさんみたいな長年勤めてるような人はこういう辞め方するのだろうか?店の床の汚れ気にするような愛着も持ってるし

ボクシング観戦シーンで胸に手を伸ばしてるのは笑っちゃいましたね。

けど昔の俺、まさにこんな男だった気がする。

 

島鉄君も言ってたけどこういう嫌な奴周りにいるよなー、ていうキャラがたくさん出てくるんです。デフォルメされてはいますが。

 

ただ、

・無断侵入して廃棄商品盗んでいくおばさん

は、ただの犯罪でしかないと思いました。

・店長の代理

管理職はこのくらい糞な性格じゃないと勤まらないからねぇ

倒れた店長は気の毒に。

 

本作、一子は新井浩文演じる狩野に惚れ、その影響でボクシングにのめりこんでいって、段々女版ロッキーみたいな話になってしまうのですが、一番面白いのは、新井浩文が現実で実際に強姦して逮捕され芸能界追放されるというまさかのオチでしょう。

てか、本作では仕事も女もすぐ変える、一番よくいそうな男という風にしか描かれてなく、別に酷い男でもないのですが。

店舗のバックヤードが法令違反レベルで照明が暗いですが、暗い人たちが働いていることを暗示しているのでしょう。

前勤めてた会社も、照明が気取ってんのか知らないけど暗かったな。

 

「男なら豆腐、女ならなお豆腐」て元ネタあんのかな。

豆腐屋があんなミニパンツ履いてたら思わず買ってしまうかもしれませんね。

ラストシーンで階段降りるのは一子と狩野の人生がこの先暗いことを暗示していると、三角締めさんのブログに書かれてましたが、僕もこの先暗いよー、うへーん。

別に狩野は一子を好きなわけじゃないのだろうし、別になんともならないとしたら確かに暗いのかもな。

 

ボクシングジムオーナーの「ボクシングを自己実現の道具だと思うなよ」という台詞には刺さりました。まあボクシング舐めるな、社会舐めるなよってことですね。

はい、舐めてます。

うおおおおおおおおおお!!!!!!!!

以上

コメント (2)
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ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔 (2002) ★★☆☆☆

2022-10-14 14:44:58 | ファンタジー

グランドシネマサンシャイン池袋にてIMAXレーザー字幕版鑑賞。

監督:ピーター・ジャクソン

脚本:ピーター・ジャクソン、フラン・ウォルシュ、フィリッパ・ボウエン、

   スティーブ・シンクレア

原作:J・R・R・トールキン

製作:ピーター・ジャクソン、バリー・M・オズボーン、フラン・ウォルシュ

製作総指揮:マーク・オーデスキー、ボブ・ワインスタイン、ハーヴェイ・ワインスタイン

出演:イライジャ・ウッド、イアン・マッケラン、ブラッド・ドゥーリフetc

音楽:ハワード・ショア

主題歌:エミリアナ・トリーニ

製作会社:ウィングナット・フィルムズ

配給:ニュー・ライン・シネマ

上映:179分(劇場公開版)

 

グランドシネマサンシャイン池袋は初訪問。

2019年にオープンしてからまだ足を運んでいなかったが、入ってみるとこれはただのシネコンではない!

まるでホテルのエントランスのような豪華さ。二階分吹き抜けになっている、円形のホール。天井中央に巨大なミラーボールが輝いている。

驚くのはここからだ。

IMAXシアターは最上階の12階(ホールの3階からめちゃめちゃ遠い!)にあるのだが、その長いエスカレーターの壁面には。。

なんと、歴代の有名作品のポスターが額面と共に飾られているではないか。

チャップリンやキートンから始まり、上の階へ登るにつれて映画の年代も新しくなっていく。

つまり公開順に並んでいる。

 

映画への愛を感じる映画館だった。

そして、最上階は全面ガラス張り、ガラスにはプロジェクターの画面が反射して幻想的な光景!

もう最高!!!!!!!

 

しかもそこにイタリアンレストランまであるという。。

デートコースにうってつけではなかですか。。

 

さて、本作をIMAXレーザーGTなるもので鑑賞したのだが、GTてなんですか?

まず、レーザーとは。

より鮮やかで明るく、深みあるコントラストということらしい。

 

GTとは?

画面のアスペクト比により今までIMAXカメラで見切れていた範囲が見える

 

これは東京では当館のみの設備。

画面が正方形に近い。

宇多丸が詳しく解説しています。

 

しかし!!

そもそもロード・オブ・ザ・リングは旧作であるため、GTに対応してないのでは?

画面の上下部分黒かった気がする、新宿の方が体感的に迫力あった。

エキスポシティの時と同じ失敗繰り返すとは…

 

さて、本題。

話のテンポ、おっそ!!!!

 

まるで『アンドー』並みですわな。

話もなかなか進まないし。

流石に中盤少し寝ましたわ。

 

冒頭でいきなりガンダルフが復活したのも、萎える。

今回は話が3つに分かれてしまっているので単純明快じゃないんよな。

 

段々とサルマンに侵されていく主人公は、活躍の目処なし。

大画面で観るゴラムが気持ち悪すぎる。

 

国王の「老人が生き残り、若者が死ぬ」

サムワイズの「暗黒の時代もいつかは過ぎるでしょう」という台詞が心に染みますね。

この暗黒のコロナ禍、そろそろ終わるとええなぁ…

 

以上

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