喉飴と鞭による映画・小説・漫画論評~このブログを見る者は地獄を見るだろう~

タイトルの通り、映画、小説、漫画を観終わった後に、感想を書くだけです。コメント頂ければ幸いです。

男女残酷物語 サソリ決戦 (1969) ★★★☆☆

2024-06-11 18:05:19 | 邦画

新宿武蔵野館にて鑑賞。

監督・脚本:ピエロ・スキバザッパ

製作:ジュゼッペ・ザッカリエーロ

美術:フランチェスコ・クッピーニ

音楽:ステルビオ・チプリアーニ

出演:フィリップ・ルロワ、ダグマー・ラッサンダー

上映時間:90分

製作国:イタリア

配給:アンプラグド

提供:キングレコード

 

いや、どうしてこんな作品を発掘できるんでしょうか。

しかし、テーマ曲は有名みたいなので日本で配給できなかった何かしらの

事情があるのでしょうね。

ほぼ男女一組しか登場しない風刺映画?男が必要とされない社会、てまさに

現代のことやないか。

男、写真に収まるときの表情が情けなさ過ぎる。

最終的にやはり女の方が上手だったという話。

 

日本でいうと鈴木清順みたいな作風なんですかね?

 

以上

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ロストケア (2023) ★★★☆☆

2023-03-27 02:34:30 | 邦画

TOHOシネマズ錦糸町オリナスにて6ポイント鑑賞。

監督:前田哲

脚本:龍居由佳里、前田哲

原作:葉真中顕

製作:有重陽一

製作総指揮:福家康孝、新井勝晴

出演:松山ケンイチ、長澤まさみ

音楽:原摩利彦

主題歌:森山直太朗

制作:日活、ドラゴンフライエンタテインメント

配給:東京テアトル、日活

上映時間:114分

 

職業柄、鑑賞しておきたかった作品。

「42人殺した彼は、正義か否か?」というキャッチコピーを観て、この映画を叩かなければ、介護業界が危ういという危機感を抱き、半ば使命感で劇場へ足を運んだ。

だって、42人殺すことに正義があるとか馬鹿げているでしょう。30人以上殺したやまゆり園の犯人は正義なのかな。

42人て、1ユニットの入居者人数並みだからね。1ユニット皆殺しして正義ってか?

 

で、鑑賞してみたら、予想以上に観客が多くて、PLAN75同様、この類のテーマの関心の高さが伺えた。

殺人シーンが起きるまでの演出は良かったのだが…

 

後半がだめだめ。

まず、経済的虐待(というかただの窃盗)してるセンター長、やばすぎるやろ。

主人公がサイコパスでセンター長も屑て。確かに介護業界で昇進する奴は屑が多いかもしれんが、センター長が屑でエース職員まで

サイコパスて救いようがなさすぎる事業所や。闇が深すぎる。

 

殺すことすらロストケアと自ら命名し、(終末期の過程で喪失の期間というのはあるが)安楽死=介護だと最後まで改心しなかった主人公。

 

本作では在宅介護の辛さに焦点が置かれている。PLAN75の冒頭ややまゆり園みたいに施設の入居者を殺しているのではないという論理。

施設にすら預けられず、(金銭的理由かあるいは施設も順番待ちゆえ?)、24時間在宅介護に身体をすり減らす家族(主人公もかつてそうだった)の姿が描かれるが、

暴れてテーブルの上のもの散らかしておしっこ漏らすぐらいの描写しかないけど、現実には壁にうんこ塗りたくるとか、

近所に被害妄想抱いてすぐ警察沙汰になるとかもっといくらでも描けたわけで、なんでこんな生ぬるい描写しかできないのだと、監督の力量を疑う。

 

あと、脳梗塞起こしたあとに柄本明、あんなに長文の言葉を表出できるとは思えない。

かなりあそこで覚めてしまう。いくらでも説明台詞な日本映画。もう演出がうんこ。ゴミ以下。

 

松山ケンイチの演技は素晴らしかったですね。

長澤まさみの役はなんなんだ?原作にはないっぽい、かなり実写化に際して改悪がされてそう。

特にラストのシーンは意味不明。なんで犯人側に検事が歩み寄るのか。

身寄りがなくて孤独死するのは仕方のないことだ。それが嫌だから結婚するなりなんなりして頑張るわけだから。

施設にすら預けられない穴に落ちた人々がいる、と(冒頭で身寄りがなく刑務所に何度も戻ってるばばあ然り)訴えたかったのだろうが、

(世界には穴が開いているという表現にはしっくりきた)

要介護度が高く、認知症状が激しくてもその場に存在するだけで安心する・という家族がいることも忘れてはならない。というか、ほとんどの家族はそうなのではないか。

私は、家族が親に長く生きていてほしいからやたらと延命させたがる風潮の今の日本には反対だが。

介護に苦労している親を皿を割る程度に表現しているのも、ねえ。

 

長澤まさみはあんまりいい役をやらない気がする。

 

新人の女が風俗に堕ちるのも謎。

 

介護ノートは、私もつけていましたがほぼ三日坊主で終わりましたね(笑)

 

いずれにせよ、主人公が判断することではないですね。主人公は盗聴までして、家族の様子を伺った上で殺害に及んでいますが。主人公は、家族が限界に達し殺人を犯す前に代わりに自分が汚れ役を買って殺してやっているという理屈。

抑制剤使うなり色々ありますからね。まあ、大変な要介護者がいるのも事実としてあるでしょうが。

認知症のひどい老人なら殺していい、障害者なら殺していいとかならいくらでも理由があり、どこで線引きつけるのか。

特に主人公の父親は、栄養剤とか飲んでないならあの状態なら殺さなくても先は長くなかったのでは。

 

以上。メジャー作品でもこういう題材が増えるようになった。もっと深く掘り下げてほしい。

 

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劔岳 点の記 (2009) ★★☆☆☆

2023-02-14 11:34:39 | 邦画

Amazon Primeにて鑑賞。

監督:木村大作

脚本:木村大作、菊池淳夫、宮村敏正

製作総指揮:生田篤

出演:浅野忠信、香川照之、松田龍平、仲村トオル、宮崎あおい

音楽:池辺晋一郎

製作:東映、フジテレビジョン、住友商事、朝日新聞社、北日本新聞

配給:東映

上映時間:139分

 

劔岳、ワンゲルだったこと登ったことないのよね。

かなり難所だということがお分かりいただけただろうか。

 

測量隊は、冬から登らないといけないという過酷さ。

わらじで登ったら、一瞬で足凍ると思うんですが…

 

測量とは何たるかをもっと描いてほしかったですね。

風景の美しさは認めるが、あまりにも説明口調な舞台演劇のような脚本に怒りすら覚える。

あと、旗信号であんな長文送れるわけねーだろ。

 

『春を背負って』を観る気なくしたな。木村大作は撮影だけに徹していればよい。

やはり時代ものは、明治村が撮影に使われるんだなあ。

おいおい、「仲間たち」のテロップ、途中で消えたけどw

以上。

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パルプ・フィクション (1994) ★★★★☆

2022-08-05 23:58:47 | 邦画

よくブログにコメントをくれる島鉄君が去年観たというので鑑賞。

HUMAX池袋にてリバイバル上映やってたので、観に行くことに。

 

監督・脚本:クエンティン・タランティーノ

原案:クエンティン・タランティーノ、ロジャー・エイヴァリー

製作:ローレンス・ベンダー

製作総指揮:ダニー・デヴィート、マイケル・シャンバーグ、ステイシー・シェア

出演:ジョン・トラボルタ、サミュエル・L・ジャクソン、ユア・サーマン、ハーヴェイ・カイテル、ティム・ロス、ブルース・ウィリス

音楽:カリン・ラクトマン

配給:ミラマックス

上映時間:154分

 

まず、池袋HUMAX、初めて訪れたが、二度と来たくない映画館。

まず、地下に降りるのにわざわざエレベーターを使う必要あり。

エレベーターの仕様も、二基あって上下のボタン押されてるのに

どちらも下行きになるしよく分からん。

 

ロビーには椅子が一つもないし。

最終上映会以降は階段使える書いてあったのに結局階段閉鎖されてたじゃねーかわけわからんわ。

上映も宣伝なしでいきなり唐突に始まるなら最初から書いとけよ。

遅れて来た客のせいで気が散ったわ。

 

ただし、場内は快適でした。

 

さて、本編。

タランティーノ作品、最新作しか鑑賞してないので、ほとんど未見。

本作は最初から最後まで引き込まれる作りだ。

時系列を入れ替えることで退屈させないようにする試みを既に『メメント』以前からやっていたとは。

OPが今となっては有名すぎてあがる。

OPがEDタッチのスクロールになっているのも面白い。

 

ユア・サーマンが美人すぎる。こういう酔っぱらって踊りだす人は面倒くさいから苦手だが、可愛らしくもある。

心臓に注射とか死ぬやろ。

とにかく小ネタが多いが、それを知らなくても楽しめるのが良い。

マーティン&ルイスもお笑い芸人の名前なのね。

 

サミュエル・L・ジャクソン、学生銃殺しといて神に導かれたとかほざいてるの草。ジョン・トラボルタ演じる主役が唯一まともな人物か。

掃除屋、当たり前の指示しか出してなくて草

 

会話がすべて下らないのがいい。我々も普段日常で意味のある会話なんかしてない。それを再現しているように思えた。

 

 

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人間の証明 (1977) ★★★★☆

2022-08-03 13:52:01 | 邦画

 

監督:佐藤純彌

脚本:松山善三

製作:角川春樹、吉田達、サイモン・ツェー

出演:松田優作、岡田茉莉子、ジョージ・ケネディ

音楽:大野雄二

主題歌:ジョー山中

製作会社:角川春樹事務所

配給:東映洋画

上映時間:133分

 

埋物の庭 のメンバーとAmazonウォッチパーティーしました。

 

神田伯山のラジオのオープニングにも使われているメインテーマ。

 

「母さん、僕のあの帽子どうしたでせうね ええ、夏、碓氷から霧積へ行くみちで 渓谷へ落としたあの麦藁帽ですよ…」

何回言うんだこれ。。

 

映画は刑事コロンボよろしく犯人の目星は最初からついており、最終的に追い詰めて白状させるまでを描く。

しかし、犯人の息子の岩城滉一演じる恭平、50万借りたい言って理由聞くなとかひどすぎるやろ。こいつは殺されて当然。

犯人、なにも授賞式で白状することないやろ、なんで観客は拍手してるんや??

そして、自殺させてんじゃねーよw もう何から何まで突っ込みどころ満載。

最後にはなぜかニューヨークの刑事まで殺されるし。

そもそも設定に無理があり、なぜ偶然、犯人と刑事に接点があるのか。

国際警察でもないくせに簡単にニューヨークに渡るし。

つーか犯人またサイコパスの母親かよ、犬神家に続いて。

まじで山本寛斎のファッションショー長いし何度も入るし。

 

商業主義の極み。スターウォーズ続三部作に通ずるものがあるな。

以上

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