喉飴と鞭による映画・小説・漫画論評~このブログを見る者は地獄を見るだろう~

タイトルの通り、映画、小説、漫画を観終わった後に、感想を書くだけです。コメント頂ければ幸いです。

CURE (1997) ★★★★☆

2023-05-29 15:13:36 | ホラー

Amazonにてレンタルして、はにわ会のメンバーらと鑑賞。

監督・脚本:黒沢清

製作:加藤博之

出演:役所広司、萩原聖人

音楽:ゲイリー芦屋

撮影:喜久村徳章

製作会社:大映

配給:松竹

上映時間:111分

 

娼婦が惨殺される事件が発生。

…また娼婦が殺される映画かよ!!「いつかこういう目に遭うんだよな」って。

接点のない人物たちがX字型に被害者の首元を切り裂くという同じ手口の事件が相次いで発生。

この時点で、ファンタジーものであるということは確定。

役所広司、若い頃から役所広司でしかない。カンヌで賞撮った記念に本作観てるわけですが。

そして犯人役の萩原聖人。若い頃はこんな顔してたんすね。今の雀士の萩原さんとは大違いです。

まるで認知症患者か?いや、それよりもひどい、とにかく「あんた誰?」しか聞いてこないという役柄。

萩原演じる間宮の催眠にかかると潜在的に恨みを募らせてる人物に殺人を謀るというもの。

間宮は相手の記憶や心を読むことができる。

 

役所演じる高部が間宮にブチ切れるシーンで、思わず爆笑してしまった。

認知症患者に本気でキレてる対応の下手な職員を垣間見たようで。

俺、劇場にホラー観に行ったら爆笑して追い出されるのかもしれんな。

 

後半になるにつれ、急激にオカルト臭が増す。ただ、精神病院送られたのに結局簡単に接見してるわ、ライター持ち込んでるわ、皆緩すぎるやろ。

高部が精神病の奥さんを重みに感じていることを吐露するところとか、人間の嫌なところを増幅させる犯人とそれに乗っかる映画だが、奥さんはちゃんと沖縄について調べてたせいで肉を焼く時間がなかっただけ。

舞台が江東区潮見であるというのも、私にとっては馴染みがあるのでそそられた。

タイトルの「キュア」は、考えたら「ポア」みたいなもんですね。

本当の意味では「キュア」されてないと思いました。

 

以上

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アンドレ・レオン・タリー 美学の追求者 (2017) ★★★★☆

2023-05-24 01:22:05 | ドキュメンタリー

Stranger菊川にて鑑賞。

監督:ケイト・ノヴァック

製作:ケイト・ノヴァック、アンドリュー・ロッシ

出演:アンドレ・レオン・タリー、アナ・ウィンター、トム・フォード、マーク・ジェイコブス、イヴ・サンローラン、カール・ラガーフェルドetc

 

地元から電車で行くほどではないけど徒歩だと結構歩くという微妙な距離に最近できたStranger菊川。

宇多丸も御用達?らしいしそろそろ行かねばと思い足を運んだ。

が、なんと着く直前で手を滑らせスマホを道路に落としたところ、液晶が割れ撃沈。

液晶守るフィルム、一度剥がれてから買い換えてなかったから仕方ないね。

けど、そろそろスマホ自体を買い換えようとしていたのでまあいいかなと。

そこまでショックではなかった。

 

劇場に着くと事情を説明したらQRコードを印刷してもらった。

だが、スマホの誤作動で110番に通報した模様。画面映らないから何が起きてるんだかわからないんすけど。。

スマホさぁ、電源確定で切るボタンとか作れよな、おい。

 

で、鑑賞。

上映前のCMはStranger独自のものが多い。

また、アテネ・フランセ文化センターの支援により本館が成り立っていることも知る。

へ~

さて、本編突入。

まず、アンドレ・レオン・タリーという人物、私は全く知らない。

Wikipediaでも日本語版の記事はないくらいの人物だ。

しかし、黒人の大物デザイナー?という時点で凄そうだと思って興味を抱いたのだ。

鑑賞するとデザイナーではなく、ファッション編集者だった模様。

字幕はオネエ言葉になっているし、巨体だしマツコ・デラックスみたいな存在か?

しかし毒舌を吐いてるわけではなく、常に道化を演じている存在。

個人的に最も突き刺さったのは、彼はゲイであり、そして恋愛歴が生涯なかったこと。

それを、欠点だと認めている。

ファッションデザイナーみたいな人でも、こういうことがあるのか。。

仕事に忙しかったから恋愛する暇がなかったというが、恋愛はしたかったそうだ。

しかし、彼の周りに出てくる人物がファッションに疎い自分でも知っているような人物ばかりで、いかに彼が愛されていたのかが分かる。

以上

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MEMORY メモリー  (2022) ★★☆☆☆

2023-05-13 22:55:29 | アクション

TOHOシネマズ錦糸町オリナスにて字幕版を鑑賞。

監督:マーティン・キャンベル

脚本:ダリオ・スカーダペイン

原作:ジェフ・ヒーラールツ

製作:キャシー・シュルマン、モシュ・ディアマントetc

出演:リーアム・ニーソン、ガイ・ピアース、モニカ・ベルッチ、タジ・アトワル

音楽:ルパート・パークス

製作会社:オープン・ロード・フィルムズ、ブラックベアピクチャーズ、ウェレエンターテイメント

配給:ショウゲート

上映時間:114分

 

実は、肛門が化膿してしまっていて、二時間座っているのはなかなかしんどいものがありました。

土曜だからか、半分は席が埋まってたか。リーアムニーソン、こんなに人気あんのか…ガイ・ピアース人気もあるのかな。

リーアムニーソン映画出すぎだからどれか1本くらい観ておこうと思って鑑賞。

アクションは力入れてるが、脚本が残念過ぎる作品。

殺し屋リーアムニーソン、子供を殺された過去があるからなのか、児童買春に対してはなぜか正義感を発揮し、雇い主でさえ殺していく。

ニーソン演じるアレックスはアルツハイマーを患い仕事がままならないため引退を決意するも足を洗わせてくれず、なんかやけくそになって雇い主殺すために奔走する、みたいな話。

並行してガイ・ピアース演じる捜査官パート。

そんなに正義感ある奴が殺し屋やってるとは思えないんですが。

そして、『メメント』みたいな話かと思いきや、全然記憶喪失が脚本に絡んでこないという面食らわせ。予告詐欺じゃねーか!!

ジャニーズ問題が未だに地上波で取り扱われない日本に向けた、イギリスは児童買春したら殺す。という強いメッセージ性を感じ取れた(俺だけ

まあメキシコの犯罪王、児童養護施設運営しながら児童買春し、警察とも癒着しているという本当にありそうな話ではあった。

アバズレだらけの船上パーティーは羨ましいですがね(笑)

ただ、終わり方あれでいいんでしょうか。殺し屋より酷い。東映ヤクザ映画みたいな終わらせ方すなーーーっ!!

あんな簡単に犯罪王が殺されるのも不自然。

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アイス・ロード (2021) ★★★☆☆

2023-05-13 11:20:55 | スリラー

Amazonプライムにて字幕版を鑑賞。

監督・脚本:ジョナサン・ヘンズリー

製作:アル・コーレイ、リー・ネルソン、、ユージン・マッソetc

製作総指揮:デヴィッド・ビューロウ、コナー・フラナガンetc

出演:リーアム・ニーソン、ベンジャミン・ウォーカー、アンバー・ミッドサンダー、マーカス・トーマス、マット・サリンジャー

音楽:マックス・アルジ

製作会社:コード・エンターテインメント、シヴハンス・ピクチャーズ、エンヴィジョン・メディア・アーツ

配給:GAGA

上映時間:109分

 

鉱山事故が発生し、坑口装置をトラックで送るためにドライバーのリーアム・ニーソンが奮闘する話。

でも氷の上走るだけで映画がもつか?と疑問だったが、案の定、事故自体が陰謀絡みで悪役とアクションを繰り広げる設定。

ただ、悪役がただの一般企業の一部門の長であり、その出世欲のためだけに殺しにまで手を染めるのはやりすぎやしないか。

センサーを切っていた事実がばれたらクビが飛ぶからまあ保身に走るのは分かるが、今までも殺人に容易に手を染めてたてことか?w

アクションシーンは見ごたえない。

見ごたえとしては、弟の存在。イラク戦争でPTSDを患ったという設定。

指示を聞かない上に強情なところがあり、職場を転々としているが、技術は確かなものであり、この仕事に向いてることは間違いない。

弟を失ったせいで、後味が悪すぎるラスト。

何でリーアムニーソンを劇中まで孤高の男に仕立て上げちゃうんですかね。

 

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アメリカン・サイコ (2000) ★★★★☆

2023-05-08 03:49:00 | スリラー

Amazonプライムにて日本語吹き替え版を鑑賞。

字幕版で観たかったが、字幕版は有料。

なお、ソフト版とVOD版ではなぜか吹き替え声優が異なる。

VOD版の声優、違和感のある話し方だが段々慣れてくると同時にその方が本作に合っていたのかもしれないという気になる。

 

監督:メアリー・ハロン

脚本:メアリー・ハロン、グィネヴィア・ターナー

製作:エドワード・R・プレスマンetc

製作総指揮:マイケル・パサーネクetc

出演:クリスチャン・ベール、ウィレム・デフォー、サマンサ・マシス

音楽:ジョン・ケイル

配給:アミューズピクチャーズ

上映時間:102分

 

はにわ会のメンバーと鑑賞。

若き日のクリスチャン・ベール。本当にどんな役でもこなせる人だな。

本作、『サイコ』の現代版みたいな話かと思ったら全然違った。

主人公にそこまでサイコパス感はない。

結構、衝動的・怨念で殺そうとするし。

殺そうとするけど直前で失敗して未遂になるのがギャグとなっており、コメディ要素も強い。

そして、同時代の映画『ファイト・クラブ』とも比較されるようだが、舞台がウォール街であること、どこからが現実なのか明確でない構造になっていることなどが、共通点として挙げられる。

主人公のベイトマンは、ポップミュージックに造詣が深いようですね。

だがその知識も、ただ評論家が語っていることの受け売りに聞こえる。

同僚たちとの高校生と一切中身が変わらない、全然知性を感じない会話もいいですね。すべてが皮肉めいて作られてます。

性格のいい女なんていない、知性のある奴はブスだ!ていう会話は最高ですねwww

最初はいかにも村上春樹っぽい小説の語り口調をそのままナレーションにしました、ていう感じで乗れなかったけど期待を裏切られたいい映画。

80年代後半が舞台だったんですね。

久々に町山氏の解説音声を聴きましたよ。

 

以上

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