喉飴と鞭による映画・小説・漫画論評~このブログを見る者は地獄を見るだろう~

タイトルの通り、映画、小説、漫画を観終わった後に、感想を書くだけです。コメント頂ければ幸いです。

アイス・ロード (2021) ★★★☆☆

2023-05-13 11:20:55 | スリラー

Amazonプライムにて字幕版を鑑賞。

監督・脚本:ジョナサン・ヘンズリー

製作:アル・コーレイ、リー・ネルソン、、ユージン・マッソetc

製作総指揮:デヴィッド・ビューロウ、コナー・フラナガンetc

出演:リーアム・ニーソン、ベンジャミン・ウォーカー、アンバー・ミッドサンダー、マーカス・トーマス、マット・サリンジャー

音楽:マックス・アルジ

製作会社:コード・エンターテインメント、シヴハンス・ピクチャーズ、エンヴィジョン・メディア・アーツ

配給:GAGA

上映時間:109分

 

鉱山事故が発生し、坑口装置をトラックで送るためにドライバーのリーアム・ニーソンが奮闘する話。

でも氷の上走るだけで映画がもつか?と疑問だったが、案の定、事故自体が陰謀絡みで悪役とアクションを繰り広げる設定。

ただ、悪役がただの一般企業の一部門の長であり、その出世欲のためだけに殺しにまで手を染めるのはやりすぎやしないか。

センサーを切っていた事実がばれたらクビが飛ぶからまあ保身に走るのは分かるが、今までも殺人に容易に手を染めてたてことか?w

アクションシーンは見ごたえない。

見ごたえとしては、弟の存在。イラク戦争でPTSDを患ったという設定。

指示を聞かない上に強情なところがあり、職場を転々としているが、技術は確かなものであり、この仕事に向いてることは間違いない。

弟を失ったせいで、後味が悪すぎるラスト。

何でリーアムニーソンを劇中まで孤高の男に仕立て上げちゃうんですかね。

 

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アメリカン・サイコ (2000) ★★★★☆

2023-05-08 03:49:00 | スリラー

Amazonプライムにて日本語吹き替え版を鑑賞。

字幕版で観たかったが、字幕版は有料。

なお、ソフト版とVOD版ではなぜか吹き替え声優が異なる。

VOD版の声優、違和感のある話し方だが段々慣れてくると同時にその方が本作に合っていたのかもしれないという気になる。

 

監督:メアリー・ハロン

脚本:メアリー・ハロン、グィネヴィア・ターナー

製作:エドワード・R・プレスマンetc

製作総指揮:マイケル・パサーネクetc

出演:クリスチャン・ベール、ウィレム・デフォー、サマンサ・マシス

音楽:ジョン・ケイル

配給:アミューズピクチャーズ

上映時間:102分

 

はにわ会のメンバーと鑑賞。

若き日のクリスチャン・ベール。本当にどんな役でもこなせる人だな。

本作、『サイコ』の現代版みたいな話かと思ったら全然違った。

主人公にそこまでサイコパス感はない。

結構、衝動的・怨念で殺そうとするし。

殺そうとするけど直前で失敗して未遂になるのがギャグとなっており、コメディ要素も強い。

そして、同時代の映画『ファイト・クラブ』とも比較されるようだが、舞台がウォール街であること、どこからが現実なのか明確でない構造になっていることなどが、共通点として挙げられる。

主人公のベイトマンは、ポップミュージックに造詣が深いようですね。

だがその知識も、ただ評論家が語っていることの受け売りに聞こえる。

同僚たちとの高校生と一切中身が変わらない、全然知性を感じない会話もいいですね。すべてが皮肉めいて作られてます。

性格のいい女なんていない、知性のある奴はブスだ!ていう会話は最高ですねwww

最初はいかにも村上春樹っぽい小説の語り口調をそのままナレーションにしました、ていう感じで乗れなかったけど期待を裏切られたいい映画。

80年代後半が舞台だったんですね。

久々に町山氏の解説音声を聴きましたよ。

 

以上

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ファイト・クラブ(1999) ★★★★★

2021-11-24 23:29:04 | スリラー

午前10時の映画祭企画にて、TOHOシネマズ錦糸町オリナスにて鑑賞。

監督:デヴィッド・フィンチャー

脚本:ジム・ウールス

原作:チャック・パラニューク

製作総指揮:アーノン・ミルチャン

出演:エドワード・ノートン、ブラッド・ピット、ヘレナ=ボナム=カーター

音楽:ケミカル・ブラザーズ(ダスト・ブラザーズ)

主題歌:ピクシーズ

配給:20世紀フォックス

製作:リージェンシー・エンタープライズ

上映時間:139分

 

スポ根もののボクシング映画かと思いきや、全然違うではないか。

意表を突かれた、面白すぎる!!

 

オープニングからいきなりやかましいケミカルブラザーズの音楽が始まる。

偶然にも昨日、ケミカルブラザーズ調べてたとこだったので驚いた。

最初から主人公の行動が面白すぎる。

安心するために自分より下にいる人たちの会合にわざわざ顔を出す。

自分ももし一度でも顔を出したら、はまるかもしれない。

結核や感染症の会合には、足を運びたくない気がするが…(差別的発言か)

 

同監督作では最近の『ゴーン・ガール』は観ているが、なるほど監督の作品の傾向がなんとなく分かった気がします。

もちろん、映画だから冷静になると突っ込みどころ満載だが、下級層やエッセンシャルワーカー達のグローバリズムに対する不満を表現しているというのは分かりやすい。それはブラピ演じるタイラーが直接発言していること。

 

驚くのは、公開年の翌々年、映画の内容が現実のものとなったことだ。

同時多発テロの光景とラストシーン。

本国ではテレビ公開できないそうだが、そりゃそうだろう。

 

さらに度肝を抜かれたのは、町山氏のAmazon Musicにおける同時視聴解説において、実際に映画の真似をして日本含め世界中にファイト・クラブができてしまったということ。(今はブームは消え去った模様)

エドワードノートン以下の貧弱体質の俺が参加したら一撃で死ぬだろう。

肉体性を求めるという意味では、コロナ禍にまた流行りだしたりしてな。

事務局オフタイムの現代版の『時計仕掛けのオレンジ』という宣伝文句に納得だ。

いやあちらは仮想の未来が舞台だが、現代を舞台にした本作の方が影響力は強い。

日本人からすると、オウム真理教を観ているような気分になりましたね。

集団心理がうまく表現できているような気がします。

伏線とかすべて分かりやすいうえにうまくできてるのが良い。

 

ところで最後口に銃発射したのに、なぜ死なないんですかね…

コメント (2)
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太陽がいっぱい (1960) ★★★★☆

2020-06-22 21:56:10 | スリラー

TSUTAYAで借りてきたものを鑑賞。

監督:ルネ・クレマン

脚本:ポール・ジェゴフ、ルネ・クレマン

原作:パトリシア・ハイスミス

出演:アラン・ドロン、マリー・ラフォレ、モーリス・ロネ

音楽:ニーノ・ロータ

製作:ロベール・エ・レイモン・アキムetc

配給:ティタヌス、新外映配給

上映時間:118分

 

実に60年前の映画になるんだなあ。

アラン・ドロンの作品を観るのは初めてだけど、犯罪者役が多いそうだ。

 

モーリス・ロネ演じるフィリップを殺害し、フィリップになりきって女も金も奪い取ろうと画策するも、

事はうまく運ばず、次第に警察に追いつめられていき失敗に終わる。

最終的にトチをして殺害がばれることになるのだが。。

 

美青年なだけにこういう危険な役が似合うのだろうか。

客観的に観ると、どんどん犯人の疑いの余地がないアラン・ドロン演じるリプリーに、哀れみの感情を抱く。

設定ではグリンリーフが金持ちであるのに対し、リプリーは貧乏なのだ。

格差が生んだ悲劇という見方ができなくもない。

 

以上

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