がじゅまるの樹の下で。

*琉球歴女による、琉球の歴史文化を楽しむブログ*

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琉球伝信録-舞の朝薫、武の赤山-

2011年02月19日 | ・現代版組踊レポ

  「現代版組踊 琉球伝信録―舞の朝薫、武の赤山―」
初演を見てきました!!

組踊の創始者「玉城朝薫」と、
無名の武闘家「板良敷赤山」をメインに、
薩摩侵攻約100年後の琉球を描いた舞台。

去年の「朝薫伝」を更に展開、バージョンアップした舞台で
率直な感想としましては、

去年のとはガラリと変わって良かった!

です。

どのくらいガラリかといいますと、
「第2回翔べ!尚巴志」と、「第3回翔べ!尚巴志」の差くらい(笑)

とにかく、前回は結構「うーん…」だったんですが、
今回はしっかり余韻に浸って帰路につきました。

この舞台は今回限りではなく、
是非今後も続けていってほしいなと思いました。

今回は初演ですが、
初演でこれだけなら、今後も続けて行けば
きっともっともっと進化していくと、
期待できる舞台でした!!

是非、来年も見たいものです!!

というわけで、毎度おなじみのレビューです。
(これから見に行く予定の方はネタバレ注意です

 

今回は関連写真は全く撮れなかったので、
過去にUPした組踊や琉舞、冊封儀式など
今回の舞台に出てきたモチーフの写真を再利用させていただきます。


首里城祭より、再現「冊封儀式」


≪琉求人としての誇り≫

薩摩侵攻を受けながらも、清国とも冊封体制を続けていた琉球。
大国の狭間で生きる琉球が、琉求人がどうあるべきか。
琉求人としての誇りを、大国の狭間の中でどう示していくのか、
そのような一貫したテーマがとても明確で、分かりやすかったです。
朝薫は芸能という文化を通して、赤山は「手」という武道を通して。
『テンペスト』や『武士猿』なんかにも読むことのできるテーマでしたね。
今後、更に深く広く展開していけそう

文化は国の力を表す(だったかな?)とか、
印象的な台詞がたくさんありました。
(1回見ただけじゃさすがに覚えきれなかったんだけど…


首里城祭より、再現「冊封行列」

≪玉城朝薫の琉舞≫

扇子を持っての男子の琉舞、美しく、かっこよく、ほれぼれしました。
この一言に尽きます。
(最近男の人が演じる琉舞が気になるワタシ)
「上り口説」もそうだし、ダイナミック琉球でのソロ演舞もバッと扇子を開いてかっこよかった
(この部分、赤山の手のソロ演舞も重なっててスペシャルバージョンでした★)
目力ギラギラの本部平原(BY尚巴志)とは打って変わって物腰柔らかい文化人・朝薫。
これも同一人物が演じてるとは思えません。すごいなぁ。

伊集院に絡まれる朝薫…かわいそうでした(笑)


首里城中秋の宴より、「上り口説」


≪武人達のかっこよさよ≫

まずは「手」の使い手、赤山の手の演舞、キレ味にしびれました!
(型の演舞にあわせたBGMも憎かった!)
力強いんだけど、ワイルドではない。洗練された力強さというか。
とにかく、かっこよかった~~
やっぱりダンスなんかもそうだけど、キレが命って感じですね。
止めるところがビシッと止まるとそれだけで動きが引き締まってかっこよく見えますネ

それから、薩摩の武士、伊地知(在藩奉行の隊長)と伊集院(子分)。
(最初、伊地知と名乗る伊集院に100%騙されてました。
Riki君インフルエンザとかで代役立てたのかと…(笑)
伊集院のワルっぷりと後に伊地知に絞られるトコのギャップも良かったデス

次元流の使い手ということで、日本刀での戦いのシーンもありまして、
こちらは2人ともワイルドでかっこよかったです!
(刀裁きも様になってて♪でも、チェストー!!って言わなかったね(笑)個人的には薩摩訛りがもっとあるとツボ)

伊地知VS赤山のシーンも良かったよ。
2人の組み合いのタイミングでちょっと効果音入れたらもっと戦いっぽくなるかな。
金属音じゃないにしても、太鼓とか銅鑼とか?ドウカナ。

赤山の出番というか、「手」の意味というか精神というか、もうちょっと見たかったです。
伊地知VS赤山の結末、あれ深いしねぇ…。
今後もうちょっと展開していってもよさそう


首里城中秋の宴より、玉城朝薫作「組踊/二童敵討」


≪テーマ曲「赫き城の詩」≫

サントラ出してください。
久しぶりに聞いて、やっぱりステキだと思いました。
各舞台にあるそれぞれのテーマソング、全てステキです。
ダイナミック琉球やレキオの夢とかとは違って、
その舞台でしか聴けない、見れない演舞っていいですね♪
(「肝高の詩」しかり、「鬼鷲」しかり、そして南会津の「Ibuki(息吹)」も最高なのだ)

曲と言えば、「星のゆりかご」も聴けました!!やっぱりいい!!
(こちらもサントラに一緒に入れてほしい★)
もしかして、去年印象に残ってたアカインコの口説のBGMってコレだったのかなぁ?


首里城祭芸能絵巻行列より


≪その他の琉球偉人s≫

ぬお…っ!!
平敷屋朝敏、出番アレだけか…。
(個人的にはおいしいキャラだと思ってたんですが…)

蔡温、ちょっとイメージ違って(笑)普通にいい人でした。

尚敬王、良かったです。
国劇の創作に悩む朝薫のシーンで、
尚敬王と蔡温が両サイドに立って…のトコロが特に印象的でした。
衣装とかも、ああいうタイプの好きです。
(肝高の阿麻和利での尚泰久王とはまた違ってて)


首里城祭より、「玉城朝薫作/執心鐘入」


≪今度は専用ホールで…!≫

中ホールだったので舞台はありましたが、舞台専用のホールではなかったので、
客席も平らで段差がないし、舞台装置も限界があるし。
それがとにかく惜しかった…。
今度は専用の舞台ホールで、照明も舞台美術もフルに活用したバージョンも見たいです。
客席も段差のない平面にパイプいすを並べたスタイルだったので
舞台上での演技はともかく舞台下での演技は、後ろの席の人たちは
たぶん見えなかった部分結構あったと思いますよ。
せっかくなのに、もったいないですよね…


首里城祭より、玉城朝薫作「組踊/執心鐘入」

 

さて、この舞台は20日(日)は昼・夜2公演!

きっと今日の初演よりまた多少は違うんだろうな~。

お近くの方は是非、足を運ばれてみてはいかがでしょうか♪

 

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今日も大忙し?

2011年02月19日 | ・現代版組踊レポ
一時仮眠をとって、次はこっち


楽しみ


…だけど、おなか痛い…
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デビュー戦

2011年02月19日 | ・『テンペスト』徒然

テンペストガイド、
とりあえずのデビュー戦、終了。

ふい~

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