下手の横好き日記

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有栖川有栖『女王国の城』

2007-10-04 23:59:59 | 
待ち望んでいた江神シリーズの長編。
もう少し時間をかけて読みたかったのですが、この作品はそうさせてくれませんでした。

不意にアリスたちの前から姿を消した江神部長。
部屋の痕跡から〈神倉〉に向かったらしく、メンバーは不安に駆られる。
そこは宇宙人とのコンタクトを待つ宗教団体「人類協会」の総本山のある町なのだ。
心配したアリスたちEMCメンバー4人は、レンタカーで〈神倉〉へと向かうが、
思ったとおり、その総本山である異様な建物〈城〉の中に江神がいることが分かる。
「江神さんは瞑想中」で面会できないと門前払いしようとする協会員。
その態度に不審を持ったアリスたちは・・・

ということで、設定からして「うわ~! どうなるの!?」という感じです。
江神さんの一大事もあるし、11年前の密室殺人の謎もあるし、
要塞のような〈城〉を相手に戦いまくるアリスたちの奮戦もあるし、
結末へと怒涛のごとく読み進んでしまいました。

最後の章の前に、作者・有栖川氏からの「読者への挑戦」が入ります。
何となく、遠慮がちで言い訳めいている「挑戦」ではありましたが(^^;
それは15年の間に再び「本格」の立ち位置が変わったことを意味しているのかな。
こう言いたいな。私はいつまでも、こういう本格が好きですよ!って。

さて、有栖川氏の挑戦に、真っ向から立ち向かってみた私。
そうですね・・・1時間くらい、前のページをめくり、メモをしながら考えました。
(我ながら、頑張った!と思います^^)
しか~し。×をして消えていく人間はいるものの、最後の4人くらいがどうしても絞れず。
結末を知らずには眠れないと思ったので、ギブアップしてしまった・・・

うひゃ~・・・そうか、そういうことですか!!
いや~、悔しい。もうちょっと考えたら分かりそうだったのに。←負け惜しみ
論理的に犯人を指摘できる、お手本のような作品だったな~。

長大な作品ではありますが、中身は伏線を含むロジックのやり取りだけではなく、
アリスたちの冒険劇=アドベンチャーの要素もたっぷりで、楽しめました。
江神シリーズは、前3作も「アドベンチャー」としての要素が大きいなと再認識。
火村シリーズが主に事件の終わった後を舞台にしているのに対して、
江神シリーズではアリスたちが事件の渦中に巻き込まれていくわけですから、
自ずと演出も、事件の傾向も、2つのシリーズでは違うのでしょうね。

江神さん。この事件を解決したことで、彼の中では何かが変わったのだろうか。
(このキャラに関しては、絶対「部長」か「さん」付けにしてしまうな~^^;)
少なくとも、ものすごいパワーを彼が使ったことは間違いないけど。
しかし、この作品では、カッコよくて、お茶目な江神さんを堪能できました♪


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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
わーい♪♪♪ (あかね)
2007-10-05 15:19:32
当たり前ですが♪
ぜんぜん不意打ちじゃない~♪
しかしながら
先を越された(笑)
まだ読めてない私ですが!
viviandpianoさん!!!
「女王国の城」読了~おめでとうございます
viviandpianoさんのレビューをみて、ハートに火が点きましたよゴルフばかりじゃなく、集中して女王国!読んじゃいます。目標今週中★
そしたらまた感想を!!!(笑)
とにかく!お疲れ様でした~


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楽しかった♪ (viviandpiano)
2007-10-05 22:54:56
今回EMCのメンバーは、とにかく大活躍!
まあ、楽しみにして読んでください♪

ちょっとホッとしているのですが、
次は何を読もうかな~と楽しみにしています。

江神シリーズの短編集も予定しているみたいで、
それも早く出て欲しいな~(^^)
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短編か~♪ (あかね)
2007-10-06 17:39:04
ホントですか!?短編集♪
それは嬉しすぎる♪
「やけた線路の上の死体」が収録されてれば
最高♪
それにアンソロジーに収録されてない短編も確かあったはずなので、学生シリーズの短編は嬉しい~

と、すると。。。
国名シリーズも読みたいのがFan心ですね
火村の推理も見たい~
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ファン心理は (viviandpiano)
2007-10-06 23:52:27
贅沢ですよね~(^^; 私もですが。
とりあえず、短編集1~2冊にはまとめるという話です。
具体的にいつなのかは、ちょっと分かりませんけど・・・

火村先生&作家アリスも、「乱鴉」以来会えてないので、
会いたいですね~♪
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