久しぶりに読んだ御手洗シリーズなのですが・・・分厚い!(^^;
文庫本で970ページくらいあります。
売れっ子ホラー作家が書いたルーマニアの吸血鬼と怖れられたエリザベートの物語。
その物語で生み出されたのは、赤く血に爛れた顔に頭髪のない頭を持つ怪物であった。
ところが、その怪物が現実に現れ、作家の首を切り落とし、5人の赤ん坊を次々と誘拐する。
そして、見つかった赤ん坊の死体は首の後ろの肉が切り取られ、血を抜き取られていたのだった。
その怪物は、エリザベートが乗り移った姿なのか??と街は震撼する。
やがて事件の被害者は、全て松崎レオナ主演でクランクイン寸前の映画『サロメ』の関係者だと判明。
事件の渦中でエキセントリックな言動を繰り返すレオナ。
ロス警察の疑惑を一身に浴びたまま、レオナはロケ地である死海へ向かう。
だが、そこでも陰惨な事件は起こってしまった・・・果たしてレオナが狂気の犯人なのか!?
長かった~、とにかく。そして、ちょっと痛い話でした。
中世のエリザベートの物語とロスが舞台の部分などを合わせて「長い前奏」としていますが、
これ+プロローグの段階で、既に390ページを越えます!!
それから舞台が死海に移って、とんでもない事件がさんざん起こった後、
やっと探偵・御手洗が登場するのが753ページ目(^^;
しかし、舞台となるモスクのような建物は迷路だし、
死海に浮かぶ巨大なセットやギリシャ神殿のような建物など、
舞台設定のすごさや話の展開に、ぐんぐん引き込まれていきます。
まさか、本当にレオナが犯人のわけはないけど、どう決着をつけるのか??
この罪深い作品のせいで、またほぼ徹夜してしまいました(眠っ)
そして、トリックは・・・やっぱり島田氏の力技でしたね~(^^;
そんな気がしてましたけど、本当にそうだったとは・・・
あの長い長い前半に、色んな伏線やミスリードも入ってるわけで。
それをたったの1日で見破ってしまう御手洗の頭脳の切れには、もはや呆然です。
さて。そんなミステリ本編のことは置いておいて。
今回はレオナの心情を色々考えてみました。
彼女は気の強い、自意識過剰な、わがままな、しかも美しい女性で、スターです。
なのに、不眠症だったり、薬物依存だったり、弱い面も持っているわけですね。
この極端な2面性と不連続性ゆえに、なかなか共感できないキャラでもあります。
そのレオナが、今回ものすごく演じたかったという「サロメ」に取り組みます。
彼女はこの役を取られまいとして、ライバル女優に脅迫状を送ったりもしたのです。
レオナが特に演じたかったのは、シーン140と言われる場面。
サロメがエレベーターで上がってくるヨハネの首と対面するクライマックスです。
自分の愛を受け入れず、ただ一度のキスさえ拒んだヨハネの首を手にし、激しく口づける。
それは、レオナの愛を受け入れない御手洗への想いでもあるのでしょう。
そう言えば『水晶のピラミッド』で、御手洗から抱きつくことすら拒まれ、
彼の足もとに泣き崩れたレオナは、サロメと通じるものがありましたね。
この役を演じて、レオナはその思いを昇華することができるのでしょうか??
文庫本で970ページくらいあります。
売れっ子ホラー作家が書いたルーマニアの吸血鬼と怖れられたエリザベートの物語。
その物語で生み出されたのは、赤く血に爛れた顔に頭髪のない頭を持つ怪物であった。
ところが、その怪物が現実に現れ、作家の首を切り落とし、5人の赤ん坊を次々と誘拐する。
そして、見つかった赤ん坊の死体は首の後ろの肉が切り取られ、血を抜き取られていたのだった。
その怪物は、エリザベートが乗り移った姿なのか??と街は震撼する。
やがて事件の被害者は、全て松崎レオナ主演でクランクイン寸前の映画『サロメ』の関係者だと判明。
事件の渦中でエキセントリックな言動を繰り返すレオナ。
ロス警察の疑惑を一身に浴びたまま、レオナはロケ地である死海へ向かう。
だが、そこでも陰惨な事件は起こってしまった・・・果たしてレオナが狂気の犯人なのか!?
長かった~、とにかく。そして、ちょっと痛い話でした。
中世のエリザベートの物語とロスが舞台の部分などを合わせて「長い前奏」としていますが、
これ+プロローグの段階で、既に390ページを越えます!!
それから舞台が死海に移って、とんでもない事件がさんざん起こった後、
やっと探偵・御手洗が登場するのが753ページ目(^^;
しかし、舞台となるモスクのような建物は迷路だし、
死海に浮かぶ巨大なセットやギリシャ神殿のような建物など、
舞台設定のすごさや話の展開に、ぐんぐん引き込まれていきます。
まさか、本当にレオナが犯人のわけはないけど、どう決着をつけるのか??
この罪深い作品のせいで、またほぼ徹夜してしまいました(眠っ)
そして、トリックは・・・やっぱり島田氏の力技でしたね~(^^;
そんな気がしてましたけど、本当にそうだったとは・・・
あの長い長い前半に、色んな伏線やミスリードも入ってるわけで。
それをたったの1日で見破ってしまう御手洗の頭脳の切れには、もはや呆然です。
さて。そんなミステリ本編のことは置いておいて。
今回はレオナの心情を色々考えてみました。
彼女は気の強い、自意識過剰な、わがままな、しかも美しい女性で、スターです。
なのに、不眠症だったり、薬物依存だったり、弱い面も持っているわけですね。
この極端な2面性と不連続性ゆえに、なかなか共感できないキャラでもあります。
そのレオナが、今回ものすごく演じたかったという「サロメ」に取り組みます。
彼女はこの役を取られまいとして、ライバル女優に脅迫状を送ったりもしたのです。
レオナが特に演じたかったのは、シーン140と言われる場面。
サロメがエレベーターで上がってくるヨハネの首と対面するクライマックスです。
自分の愛を受け入れず、ただ一度のキスさえ拒んだヨハネの首を手にし、激しく口づける。
それは、レオナの愛を受け入れない御手洗への想いでもあるのでしょう。
そう言えば『水晶のピラミッド』で、御手洗から抱きつくことすら拒まれ、
彼の足もとに泣き崩れたレオナは、サロメと通じるものがありましたね。
この役を演じて、レオナはその思いを昇華することができるのでしょうか??