さようなら、オグリキャップ。

昨日、オグリキャップが亡くなりました。
繋養先の優駿ＳＳで放牧中、骨折の結果でした。
２５歳だったそうです。

オグリキャップについては『銀の夢』という伝記のレビューにも書きましたが、
私を競馬の世界に案内してくれた馬でした。

オグリキャップのレースで有名なのは、
やはり引退レースとなった有馬記念（武豊騎手騎乗）でしょう。
このときのオグリキャップには全盛期の圧倒的な強さはなく、
ある騎手は「展開だけで勝った」というコメントを残していたくらいなのですが、
そのドラマティックな勝利に、ファンは酔いしれました。
訃報を受けて「オグリコール」のシーンがＴＶでも流れていますが、
やっぱり、じ～んとしてしまいました。

でも、オグリキャップはその猛烈な怪物ぶりだけがもてはやされたのではなく、
何と言うか、人格ならぬ馬格ともいうべきキャラクターを愛された馬でしたよね。
もちろん、オグリキャップが話せるわけは無いので、
ファン目線による「きっと、こんな馬だろう」という想像の産物でしかないわけですけど。
ギャンブルとしての「競馬」ではなく、競馬を走る「馬」が身近になった、
そんな存在だったと思います。

優駿ＳＳには数回行きましたが、遠くの方にいる姿しか見られませんでした。
でも、種牡馬としての役目も終えて、もう自由に走りたかったのかもしれませんね。
馬の天国があるなら、それは見渡す限りの美しい草原だと思います。
他の馬たちと一緒に走っているのでしょうか。
そんな、甘い夢想を語りたくなるくらい、センチメンタルな気分です。

さようなら、オグリキャップ。
そして、ありがとう。