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テルミンの彼方へ

宇宙とシェアする楽の音

「夜想耽美展」スペシャル・イベントA・O・I‘あ・お・い’

2006-12-29 | ライブ・コンサートメモ


2006年12月26日

於:パラボリカ・ビス@浅草橋

パフォーマンス&朗読:山口小夜子
ホーメイ:山川冬樹
イラストレーション:山本タカト
映像:掛川康典 生西康典
音楽:Ayuo

久々に 生身のアート 生きて血を流すアートに触れた感触。

真っ暗闇に 地の底から地鳴りの様に響くホーメイと 二胡(?もどき?)の音から始まる舞台。 楽器の音は 二胡よりは ぎーぎーと ノイズィー で 不安をかき立てる様な 破壊者の様な音色。 初っぱなから そこには 死のにおい。 世界中で 時代によって 美の基準は違うけれども 世界中 時代を超えて 共通する感覚は 恐怖 不安。

ドンドンドンドン 太鼓の様な音が それにかぶさって響いてくる。 これは 心臓に聴診器をあてた 山川冬樹の鼓動を拾っているらしい。

そこに 舞姫 山口小夜子 登場。 ドレスに薄物を羽織り あの世とこの世の境界の様な空気をひきずっている。 炎が ついたり? 消えたり? と 思ったのは マッチをすっていた? らしい? 客席にまでただよってくる マッチをするにおい。。。 舞台に設置した 蝋燭に 火を灯し 上からつるした照明も フラッシュの様に点滅し

突然 電話のベルがなる。

「もしもし。六条さんのお宅ですか? やすこさん いらっしゃいますか?」

あとから思えば これが また一つの不協和音となって 不安感が より現実的な感覚として迫ってくる要因となっていた。

そして 始まる 山口小夜子のパフォーマンス。 これが 美しい。 かっこよい。 舞台の上には 大きなついたてがあって そこに 映し出される映像。。。が 殆どモノクロ-ムなんだけれども 観客への媚びが 全く存在しない なんとも かっこよくて どうやって ああいう映像作るんだろう? 白い面に 飛沫が飛び散ったり 渦がねじれて 樹々が生い茂り 紙吹雪が舞い。。。  動きはしなやかなのだけれども 刃物で切った様に これ以外はあり得ない という 空間 動作。

丸いスポットの中に 山口さんが スッと立ったと思ったら そのスポットの中心から 顔の中心から 亀裂が走り 闇が広がっていく。この場面が すごいインパクトだった。

強いライトにあたって 山口さんのシルエットが 美しく 後ろのスクリーンに映し出される。 上に羽織った薄物の影も綺麗だし 何より あの 手足の長さ 動きの美しさ。 全て 控えめで 抑制された ゆっくりした動きが 謡いに乗って 妖しく ゆらめく。 まるで この世のものでは無い様な。 神秘なものが 下す 啓示の様に。

そして 恋月姫ドールを抱えて 舞踏は続く。
寸分の隙の無い 完成度の高さ。

初めて聞いたので 意外でびっくりしたのが 山口小夜子の朗読。 声に こんなに演技力があるのか というのに 驚いた。 この声と この肢体と。 自分の魅力を熟知して それを存分に生かした舞台 というのは 素晴らしい。

長谷川きよしと仙道さおり

2006-12-17 | ライブ・コンサートメモ
於:Live House BUDDY(江古田)
http://www.buddy-tokyo.com/

12月14日

ドラムセット

仙道さおりさん という パーカッショニスト 初めて聞きました。 これが 面白い~。 いろんな小道具を並べ それを 縦横無尽に操る。 手が何本あるのかしら? という感じに 寸分の狂いなく 狙ったところに ピタッピタッと 音がはまります。 それは まるで 手刀で 切り込んで行くかの様に。

動いているのは 手ばかりではなく 右手 右足 左手 左足が 全部 違う事をやっているのに 次から次からめまぐるしく よくまあ こんぐらからない事 このタイミングで これが 飛び込んでくる事。 

カホーンを椅子代わりに使って いろんな音を出しているのも面白かった。 左足でミュートする位置を変えながら 右足で叩くと 音程が すーーっと 移動していくのです。 

普段 テルミン みたいな ゆる~い音楽(わたしだけ!?)をやっているので こういう 鋭利な音楽も 気持ちよいな~ と思いました。

この日は 長谷川きよしさんのバック という感じで弾いてらしたんですが いつか 仙道さんのソロも聞きたいです。

それと 短い衣装から すらっと伸びた足が うらやましい~☆

クリスマス・オルゴール・コンサート

2006-12-13 | ライブ・コンサートメモ
みなとみらい

於:みなとみらい小ホール
主催:スイスオルゴール友の会

かつて 何度か 行こうと思って申し込んだ時は既にチケット売り切れであきらめ という人気の公演です。 今年は 情報をいち早くキャッチした友人がチケット取ってくださいました。

小ホールとは言え 一応は コンサートホールです。 その舞台の上に並ぶオルゴール。 音が届くかしら? と思いましたら そんな心配は全く不要。 綺麗な音色が ホールの中に よく響きます。

気持ちよくて つい うとうとと。。。。見回すと かなりの率で お客様は お休みになってらっしゃいます。 α波 飛びまくり。

わたしの演奏で お客様を感動させたい☆
わたしの演奏で お客様に安らぎを与えたい☆

いろんなタイプの演奏家がいるんでしょうが お客様に安らぎを与えたい というタイプの演奏家にとっては お客様が にこにこすやすや お休みになる というのは 要するに これで 目的を達している という事になるのである。 のだろうか。

わたしは どちらかといえば わたしの演奏で お客様が 優しい気持ちになってくれれば嬉しい 心の毒素 煩悩を そぎ落として 本来の自分を取り戻してくれれば嬉しい 安らかな気持ちになってくれれば嬉しい という方ではありますが ふと 気づくと 目の前のお客様が 殆ど全員寝ていたら。。。。ちょっと 悲しいかも。。

オルゴールは お客様が寝ていても 文句を言わないので よろしいです。

むしろ 途中で オルゴールによる 音楽療法の話をしてくださった先生など お客様が寝てしまうと きっと かえって 嬉しい。。。かしら。そうかしら。

寝室用に 一つ スイスオルゴールが欲しいな~。

みなとみらい

alcafe ライブ

2006-12-10 | ライブ・コンサートメモ
という荻窪のライブカフェに お邪魔してきました。
http://alcafe.incoming.jp/

1stステージ llamano(テルミン)
2ndステージ 壱零base(ハンマードダルシマー)

という(わたし的に)豪華メンバーです☆

llamano さんの テルミンは 師匠のやの先生に音が一番似ている(と わたしは 思っている) 小鳥や 子猫の ふわふわの毛がふくらんだ様な 頬をくすぐる 甘い 歌う様な音色です。 段々 演出も凝ってきました。

まみちゃん

前半は 照明を殆ど落として 床に設置した オーロラパレットから ゆらゆらと 天井に映し出される 青 緑 赤の オーロラビジョン。 その間にある左手が 時々 オーロラ色に染まります。 背面が ガラスブロック? でしょうか? 演奏者の姿がシルエットになっているのが とても綺麗です。

わたしも いつか こんなテルミン弾いてみたいです~(音色も シチュエーションも)

アルカフェ

後半は ギターと一緒に。 普段 打ち込み音源と一緒の演奏として聞いて 知っている曲も ギターと一緒に弾いてらしたので 興味津々。 また 曲の印象が変わります。

第二部は 壱零baseさん。

ハンマードダルシマー

思えば 壱零さんのハンマードダルシマーを 一番最初に聞いたのは  llamao さんのテルミンを聞きに行った時に 対バンでいらしたのでした。 誰かのライブを聞きに行って その対バンだった人のファンになってしまう というのは わたしの中では 珍しい存在です。

それだけ 心が洗われる様な 優しい 綺麗な音色です。 ガラス瓶 とか 水滴 とか きらきらと 透明で 朝日の中に 風の中に溶けて行ってしまいそうなものが 壱零さんのイメージに近い。

今回 時計の チックタックチックタックチックタックチックタック という音を PAで流して それと平行して ハンマードダルシマーを叩いていらっしゃるのが とても 素敵でした。 ぐらっと 空気が揺れて ふっと タイムスリップしてしまいそうなめまい。 お店の中には ギターの形をした 時計も 壁にかかっていました。

アルカフェ

先月の 森のテラス といい 壱零さんの選ばれる演奏場所 好きです。 よくまあ こういう素敵な場所ばかり 探していらっしゃいます。

アルカフェ

お座布団席。

ライブの休憩時間に 壁にかかっているウクレレを取って つま弾き始めるお客様。 あちらの方では 即興で 合奏が始まっていたり こちらでは 見たことの無い楽器を取り出して 弾いているお客様

サルテリー

サルテリー という楽器だそうです。 本来は 弓で弾くのではなく 指ではじいて弾く楽器なんだそうな。

程農化さん

2006-12-03 | ライブ・コンサートメモ
前の記事の続きです。

突然伺ったテピート。 この日に伺うと 何か 楽しい事があるらしい という 風の噂で伺ったのです。 お店に入って びっくり。 そこにいらした先客は 3ケ月ほど前 美ささ苑のディナーショーで 二胡を弾いてらした 程農化さんでした。

http://cheng-erhu.com/tei/index.html

その時に あら なんて 情熱的で素敵な二胡でしょう と思ったのが こんなにすぐにまたお目にかかれるなんて。

嬉しくて 程農化さんを占領して あれこれお話してしまいました。 しかも チューチョさんのアルパの演奏の後に 飛び入りで 二胡を弾いてくださる と言う。 こんな アットホームな空間で 目の前で 弾いてくださる なんて もったいない(うるうる)

わたしの取った 程農化さんの演奏写真 殆どぶれぶれです。 こんなに情熱的に 二胡を弾く方は 珍しい。もう 体中で表現しています。 しかも 弾いている曲は チューチョさんの音楽を間近で聴いて「今 ここにある喜びを表現してみました」という即興音楽です。

今 偶然 このお店に来て たまたま こうして巡り会って。
そんな「縁」という言葉をしみじみかみしめてしまいました。

巡り会い すれ違って 消えていく音楽。

そして その後は なんと すごい事に チューチョさんと程農化さんの 即興セッション。

アルパと二胡

何を弾きましょう? という話し合いが お二人とも 相手が好きに自分の国の音楽を弾いてくれて 自分がそれにからみたいです と 日本語がそこそこしゃべれる中国人程農化さんと 日本語はあんまりしゃべれないメキシコ人チューチョさんとの 交渉風景が なんだか おかしかった。

雄大な自然を感じさせる チューチョさんのギター・アルパと その自然の中を 自由に駆け回る程農化さん。

あ~。大人の プロの音楽 って いいですね(妙な感動の仕方を。。。)

程農化さん 更に お話してみたら 巻上さんややの先生と一緒に コブラにも出た事があるらしい。 タイミングの良い事に 次の日は わたし テルミンのお稽古だったので やの先生と 程農化さん話で盛り上がってしまいました。

『Sauta Cafe vol.3』

2006-11-29 | ライブ・コンサートメモ
11月26日

於:森のテラス
http://www.moritera.com/

月にハチミツ
壱零base
DOIS MAPAS

壱零base さんから 生音ライブ&木漏れ陽のライブです というご案内を頂いて ずっと楽しみにしておりました本日のライブ。 仙川の駅を下りて住宅街を歩いていくと それは 突然現れます。

森のテラス

造園屋さんが自宅&事務所を開放して ガーデンスペースとして貸し出している場所なのです。

テラス席 おこた席

室内席

半オープンの室内には グランドピアノ。 外の客席には たき火スペース。 中2階にあがれば おこた席があり 中2階から1階を見下ろす事もできます。

住宅街という事もあり アコースティックメインの優しい音楽に 好きな場所に移動しながら 火のはぜる音を聞きながら 小鳥の声に驚かされ 木々の葉ずれに耳を傾け あったかいハーブティの入った湯飲みが手のひらに嬉しく ライブを聴きに行く というよりは まったりとした時間を味わいに行く という感じでした。

お目当てのハンマードダルシマーは テラスに舞台をしつらえてありました。

ハンマードダルシマー

これがまた 撮ったVIDEOをパソコンに取り込みながら再生していましたら 旦那様が 「それは マイクで拾ってPAで流しているの?」 と聞くほど 音処理したのかしら? と思われる様な 天然のリバーブが聞いて ころんころんと水琴窟の様な音が響きます。 普段井の頭公園で演奏している という壱零base さん。 風と空気を感じながらの こんな風景がよく似合います。

入り口からテラスまでの木の生い茂った小道の向こうから聞こえてくる音楽に惹かれて いかにもお散歩中な近所の方 という感じの方が ふらっと立ち寄ってくださったりもしました。 

わたしも こんな場所で テルミンを弾きたいな~ と思いました。

フェード・インとドップラー

2006-11-27 | ライブ・コンサートメモ
11月25日
於:江古田 KEI-Ⅲ

各駅停車
町田人紀
マコフェイ
くたじゃ

くたじゃさん企画のイヴェントですが お目当ては マコフェイのフェイターンさん。 初めて聞くのですが 期待を裏切らない素晴らしい舞台でした。

歌いながら テルミンを弾いています。

と言っても 歌とテルミンが同時。。。は流石にちょっとムズカシイらしい。歌に合いの手を入れる形でテルミンが入るんですが これが うまい。 歌ってる時から ずっと 踊ってる様な ひらひらと 手を動かして それはそれは その姿が様になるんですが 1フレーズ終わって ひょいと手を伸ばして テルミンういん♪ そして また 歌を歌って テルミンういん♪ その流れが すごくスムーズで テルミンっていうのは こうやって使うものだったんだ☆ と 発見してしまいました。

フェイターンフェイターン
フェイターン

頼まれてVIDEOも撮影していたので キーボードの見せ場になったら フェイターンさんの相方の 白川真琴さんの方にカメラを振ろうと思っていたんですが キーボードの見せ場(間奏前奏含めて) フェイターンさんは 何かしら踊って(る訳ではなくて 動いているんでしょうが。。)ので ついつい カメラはフェイターンさんに釘付けになります。

意味不明の動きが テルミンの回りを ちょうちょの様にひらひらして 宇宙の果てまで飛んでってしまいそうな音。

かなり小柄な方なのに 実に舞台映えがします。 素人っぽさ というものが無いのは 何が違うのかなぁ~ と 深く考えてしまいました。 完成度の違い とか 舞台に対する責任感の持ち方の違いとか。。。

天正少年使節と音楽の旅

2006-11-25 | ライブ・コンサートメモ
サントリーホール20周年記念公演
サントリーホールオルガンレクチャーコンサートシリーズ特別企画
「天正少年使節と音楽の旅」Ⅱ妙なる響き編

2006年11月23日(祝)

進行:大森博史
解説:皆川達夫(芸術学博士だそうです)
指揮・監修:鈴木雅明

オルガン:徳岡めぐみ

大きなパイプオルガンを所有するサントリーホールでしばしばやっているオルガンレクチャーコンサート方面のイヴェントです。 今回は オルガンに対するレクチャー という訳ではなく 天正少年使節団に対するレクチャーつきのオルガンコンサートという感じでした。 

オルガン

大きなパイプオルガンも使いますが メインに演奏で使うのは 舞台の上の小さなオルガン。 こちらにも 中にパイプがずらっと。 これは 舞台の始まる前の準備風景です。 こんなに直前に調律するものなのかしら。

進行役の大森博史さんが 天正少年使節の物語を弁士の様に語り ところどころで 指揮者の鈴木雅明さんと 皆川達夫先生との 対談形式の補足説明が入り それにまつわる音楽の演奏がある という形です。

演奏は 合唱とオルガンと トロンボーン ヴァイオリン チェロ。。。。は ともかくとして リュートが一台。 絵になる楽器です。 演奏者の背の高さくらいの大きなリュートでした。 リュートの音が 合唱隊の声に消されてしまうので もう2~3台欲しかった。 あんなに大きな楽器なのに 意外と音は小さい様です? 笛はリコーダーでした。

ホールに ノーマイクで響き渡る歌声って 久しぶりに聞いた気がします(最近 アンプを使った音楽ばかり。。。) 合唱 最初 いきなりアカペラから入るのに 綺麗にはもっていて 途中から オルガンがすべりこんで来た時に キーがピタっと合ってる。 歌い出す前に 音取りした訳でもないのに。 すごいな~。 鍛えられてます。

ご自慢のパイプオルガンは ずっと控えめに(でも目立ちつつ)参加していたのが 最後の曲に入ってからは 全開モードで大音量で弾き始めると すごい迫力でした。 シンセサイザーが 大きなアンプで鳴らしているみたいな (シンセサイザーを パイプオルガンみたいな と形容すべきなのでしょうが) 舞台の後方の高いところで目立っているので 演奏者が 足をばたばたさせて 全身で弾いているのが 客席からよく分かります。

天正遣欧少年使節とは 1582年(天正10年)に九州のキリシタン大名 大友宗麟・大村純忠・有馬晴信の名代としてローマへ派遣された4名の少年を中心とした使節団です。 彼らは ローマ法王に謁見し すぐ法王が亡くなった為 次の法王の戴冠式に参列し 諸国を回って歓迎されつつ 日本に帰ってきたのは 1590年。 出発の時14歳だった少年は22歳になっていました。

不幸な事に 使節団がヨーロッパに行っている間に 秀吉からバテレン禁止令が出されてしまいます。 おそらく 主君の命を受け 帰国後には 日本のキリスト教会にとって 指導者的役割を果たす筈であったに違いない少年達は 行き場を失い 追放されるもの 殉教するもの 棄教するもの。。。。。

このレクチャーコンサートでは 様々な画像を 会場に投影して見せていただきました。その中には グレゴリオ13世の後を継いだ新教皇シクストゥス5世のパレードで 大役を仰せつかり 得意そうに胸をそらせて 馬に乗って行進する少年使節団の絵もありました。 選ばれていくからには 彼らも それなりのエリートと自負があったでしょう かつての!異国にあって堂々たる日本人 の姿を彷彿とさせます。

ピアノとテルミンと重金属と

2006-11-18 | ライブ・コンサートメモ
@ティアラ江東小ホール

テルミン:やの雪
ピアノ&映像:ホッピー神山
パーカッション:スティーブエトウ

舞台

重金属 て 何でしょう? と思ったら パーカッションの事 の様でした。普通のドラムやシンバルの他に 不良が使う様な鎖 やら ドラム缶やら 中国の映画に出てきそうな大きな銅鑼やら。。。 迫力~。 いわゆる ヘビ・メタ なんだそうです。

でも 一番の迫力は やの先生のテルミン。 久しぶりに見ました。 ぱわ~炸裂 宇宙系全開テルミン。 

出だし一曲目は 客席暗くして ループ(というエフェクタ?が足下にありました)を使って わんわんにエコーした「オデュッセリア」 テルミンの不思議感を お客様に 一番最初の味わって(?)頂くのに 最適です☆

その後も 先生 何やってるのか分からない複雑な動きで 即興が続く続く。 演奏のバリエーションの引き出しが 無限に開いていく様です。 ボキャ貧では こういう演奏は出来ないなぁ。。。 低音で 両手を振り回して 大きなドラムを打つみたいな弾き方をしているのも面白いです。 打ち合わせ不足なのか ちょっと 乗り切れなかったみたいな所があるのが残念でしたけれども 観客的には 十分 茫然自失状態。

客席 大丈夫かな~ と思いましたけれども ウケてます。 どうやら ホッピー神山さん スティーブ・エトウさん ロックの方でしょうか? 最後は テルミンもまじえ クリムゾンや ツェッペリンまでやってました。

先生の衣装 一部は そこそこ普通なエスニック。 二部の衣装は こういうのは 初めて見ました 男の子みたいな 青の上下 に 黒い (スカート?? じゃないですよね? あれは 何と呼ぶもの? 腰蓑の短いの みたいなの) 細いハイヒール というのも 珍しい。 普段でさえ ハイヒールは 殆どはかないのに。 これが ロックな格好 かしら。

写真 左側に隠れて見えませんが 3台目のテルミンがいます。 古いタイプのテルミンらしく ボリュームのコントロールが無い? かしら? 演奏中 これと 中央のじぇーにゃボックスと 右のプロと 3台電源を入れておいて その3台 同時に演奏する みたいな 目が回っちゃいそうな場面もありました。 確かに 2台のテルミンの間に立って 左右に手を出せば 2台同時に弾ける。 3台のテルミンを同時にあやつるやの先生は あのすらっとしたスタイルともあいまって さながら 興福寺の阿修羅像の様です。 先生 手が長~い。

第2部の現代音楽は そういうわけで面白かった。 第1部の古典は。。。あれで 良かったんでしょうか? 後半に合わせて ピアノも PAから出す様になっているので バランスが??? ピアノ 大きすぎ。 鍵盤をたたきつける様な弾き方にもよるんでしょうが。。。 ピアノとテルミンが まるで戦ってるみたいな ヴォカリーズ 初めて聞きました。 

第1部では 最後のラウダ。 あれは 良かった☆ ロックテイストと 古楽の力強さと 微妙に似通うところがあるんだなぁ と思いました。

ホッピーさんが映像もする方なのか 途中から 映像が入って それに演奏をつける という場面もありました。 この映像が なかなか 凝ってます。 シュールで面白い。 星のきぐるみを着た人が気になって 夢に出てきそうだ~ と思っていましたが この晩の夢は ライブの前に見に行ったエッシャーでした。

【華麗なる音色と情熱のリズム】

2006-11-13 | ライブ・コンサートメモ
WINDS CAFE 119

スーパー・カスタネット・トリオ "CASTAMANIACS"

北海道の真貝裕司先生(わたしのカスタネットの先生です☆)
東京の橋本純子さん
九州の平川元子さん

という全国規模のフラメンコカスタネットトリオです。

もともとは 3人とも オーケストラの打楽器奏者です。 オーケストラの演奏する曲の中で カスタネットのパートがあると 通常は膝打ちにしたりして演奏するのですが この3人が 打楽器奏者として加わったオーケストラでは 華麗なるフラメンコカスタネット となります。

演奏のプログラムの中で 3曲はカスタネット3台の為の曲。 内 2曲は新作 という豪華版。

最初の中村彩子さんの曲は 以前にも聞いた事がありました。 メロディ楽器が何もなく カスタネット3台だけで こんなにも面白い曲が出来るんだなぁ と 驚きました。

最後の曲は 藤田崇文さんによる委嘱曲ですが 途中 日本の童歌 とかが 入ります(カスタネットの演奏者がアカペラで歌う)他にも 日本的な味付け。

考えてみれば 最初の中村彩子さんのカスタネット3台の為の曲も 間 というのが 曲の中で重要な役割を占めています。何も鳴ってない時間。

真貝先生のカスタネット 感動的なすばらしさです。 何故に 音がこんなに違う。 クリアで 力強い 綺麗な音です。 打ち損じた音なんて 絶対に混ざらない。 早すぎて 何をやっているのか分かりませんが いろんな奏法で いろんな音。 ロールをやりながら 左右のカスタネットを打ち付けていたりしたのは あれは どうなっているのか スローモーションで見たい。。。。

わたしも 早く 綺麗に カレティアタン が出来るようになりたいです~。

千年の時空を越えて人よりそふ「いのちの宴」

2006-10-17 | ライブ・コンサートメモ
14日 こしがや能楽堂で シンセサイザー奏者の キム・シンさんのコンサートがありました。
http://www.nextftp.com/kim-shin/

日が暮れると 寒いくらいの晩秋。 庭には 燈火がともり ススキが瓶にささり 舞台の上には 緋毛氈の上に シンセサイザー。

能楽堂

演奏もさる事ながら 舞台装置が素晴らしい。 屋根ごしに見える シルエットになった木々 美しくまだらな雲の生える夜空 時折庭からあがってくる冷気。 演奏場所を設定する段階から 舞台は始まってるんだなぁ という気がしました。

シンセサイザーは 事前のプログラミングで 演奏の大半が終わってしまっている様で 殆ど 右手で ぽろぽろ鍵盤を押さえるくらいなのですが 左手は ああ 指揮者がよくそういう手付するする という様な手付をしたり さくらさくら では はなびらが上から降ってくるのかしら? という感じで 上に手をさしのべたり 全身で表現しています。 右手で鍵盤を弾きながら 左手で 左端のつまみをいじる時は お琴の ゆをする姿の様にも見えます。

生で演奏している部分は 非常に少ない筈なのに 両手が 今 出ている音のどの部分にどう関わっているのか が 分かりやすい。 全身で 弾いてますよ~感 を出してます。 出てくる音は まるで オーケストラの様な複雑な音です。 壮大で 荘厳なシンフォニーを聞いている様です。 もしくは 水琴窟の様な響き。 風の音。 月の光。 でも 体の方は 実際は そう複雑は動きはしていないので 見ていて なんとも 不思議な感じに 引き込まれます。

なんとなく まるで 自分がテルミンを弾いている時の感覚と似ている。。。我を忘れる音楽 と 我を見つめる音楽 とがある とすれば これは 我を見つめる音楽です。 時空を超えて 宇宙に広がり そして また 自分にとぎすまされて戻ってくる様な その 往復。 タイトルにある様に いのち という言葉が 心に迫ってくる様な演奏でした。 これだけ 現代楽器の最先端 こてこてに作られた音楽 の筈なのに 聞く人の 素の部分に 簡単に入り込んでくる様な。

どの曲だったか ライトを操作している曲がありました。

能楽堂
能楽堂
能楽堂

まるで 月が 雲間から 出たり入ったりするかの様に。

スピーカーは 最初 舞台の左手に設置してあるものしか目に入らず 演奏は 舞台の上なのに 音が左から聞こえてきて 変だなぁ? と思っていたのですが 連れに指摘されて見れば 舞台の右にもちゃんと設置してあります。 右にもスピーカーがある という事が分かって聞いてみると ちゃんと 左右から しかも 出る音の音色によって 左右 振り分けて聞こえてきました。 わたしの 聴覚は 視覚に左右されるらしい。

やの雪テルミンの世界

2006-10-01 | ライブ・コンサートメモ
テルミン テルミン

新大久保の労音 R'sアートコートで やの先生の演奏会がありました。

音響もしっかり事前準備した上で (多分)安心して共演できる共演者と じっくり聞かせていただくテルミン☆ すごいな~。ピアノやギターは付くんですが 舞台の上 殆ど テルミンの世界です。 これだけで 2時間もたせる演奏者って まず いないんじゃなかろうか。。 MCも殆ど無しです。

テルミンは 説得力の世界 というところで 日本の茶道の世界と似ている。 いや 技術力だって 勿論必要なんだけれども たとえば 日本の茶道でも 湯が沸く様に炭を置く とか こうすれば濃い茶は美味しく練れる みたい技術はあったとしても 紅茶や中国茶の世界で 茶葉や 抽出方法に凝る 的な事が 日本の茶道には無い様に。 日本の茶道も 多分に 本人の持っているキャラと 説得力の世界です。

集中力の要る楽器なので 弾いている内に すーーーっと中に入り込んで 細い線になって いつのまにか ふわ~っと 宇宙に広がっている という感覚は 祈り に近い。 テルミンを通して 祈る。 それを 宇宙と交信する と言っても 良いんじゃないかなぁ という気もする(あまり公言すると 変な人 だけど) おそらく 自分が無になって 人知の及ばない大きな力の前にいる という感覚が それなんだろう と思う。

昨日は 前半クラシックで 後半微妙に宇宙系でした。 先生 楽しそう~。 アンコールのアメイジンググレイスが また ど迫力です。これだけ ソウルフルな演奏のできる演奏者って まず いないんじゃないだろうか。。*2 黒人女性が 身を振り絞って歌っている様です。

歌い手さんの中には こういうタイプはいるけれども テルミン弾く人の中で 他に誰がこれができるか? と 考えると いない。 歌い手さんの世界は それだけ 表面に出てきている人の影に 裾野の広がった膨大な人口がいるのに対して テルミンは 裾野が狭いんだろうなぁ と思う。 

最後の挨拶 なんとなく「ジェーニャちゃん(=やの先生のテルミン)と愉快な仲間たち」みたいな挨拶でした。 これで ますます ぱわ~アップだ~☆(?)

『おぎ原カン弦楽団』

2006-09-02 | ライブ・コンサートメモ
8月26日。 さよなら労音お茶の水センター最初で最後ライブ と銘打ったライブ。 
もうじき ここが閉鎖になってしまうのです。

のこぎり

実は おぎ原さんと最初にお目にかかったのが この労音お茶の水センターでした。 最近 すっかり幽霊会員になってしまったフレンズ・オブ・テルミンのサロン。 その頃 わたしは 何で必要だったのか 聖夜のはもり譜なるものを作ろうとして でも その様なものは作った事がないので 五線譜を前に呻吟しておりました。

。。。という様な話をしたら ひょいひょいひょいっと はもり譜を作ってくださったのが おぎ原さんでした。

う~ん。懐かしい~。 

その後 おぎ原さんのライブには 何回か伺いましたが このカン弦楽団編成の時ののこぎりが 一番好きです。 今回は ピアノ チェロ パーカッション。 本当に この人は 音を楽しんでるんだなァ と 思います。 譜面を見ながら 決まった様にしか弾けないわたしから見ると うらやましい。

『マキガミックテアトリック二本立て』

2006-07-07 | ライブ・コンサートメモ
劇場=シアターX(カイ)

テルミン

不思議な不思議な 幻想的な一夜でした。 帰り道 わたしは 一体何を見たんだろう? と 思ってしまう様な。。。

第一部は 巻上公一さん(ともう一人)の カンフー寸劇。 イヴェントのトータルのタイトルが「詩の通路」なので そういうもの(どういうもの?)を期待して行きましたら この舞台は 言葉以前の詩の世界(?) 真っ暗な中に浮かび上がる 二胡とキーボード。 突然鳴り響く太鼓。 闇の中に浮かび上がる 白いチャイナ(?)の巻上さん。 無言で始まるカンフーパフォーマンスは ゆったりとした動きが太極拳の様でもあり。 途中暗転すると 演者が まるで すすすっと瞬間移動したかの様に 画面の反対側に位置していたり 激しい点滅の照明の下でのカンフーは まるでコマ送りの映像の様にも見えたり 振り回しているのは カンフーに使う武器かと思っていたら 実はそれは笛で 突然 横に持ち直して 吹いてみたり。 幻想的な30分でした。

変わったものを見ちゃいましたね~ と思っていたら 第二部は 更に変わってました。

巻上さんと やの先生の テルミンデュオです。 テルミンデュオと言っても はもりの美しいデュエット なんていうものではない。 やの先生が 時々仰る様な 宇宙の赤ちゃんの咆哮 つぶやき さんざめき みたいな感じ。 飛び道具的なテルミンの使い方の極致です。 テルミンを弾けない人が 飛び道具的な使い方をすると いわゆる テルミンチョップみたいな事をやったり アンテナの前で 手をひゅんひゅんと振り回したり 程度がいいところなのですが テルミニストが 飛び道具的な使い方をした時は すごい。 単に 手を近づければ 音が出る というだけの楽器で これだけ いろんな音の世界が作れるのか というのが 感動的でした。 弾き方のバリエーションが 汲めども尽きぬ泉の様に。 テルミンと自由自在にたわむれるやの先生に 釘付け☆(きゃい)

更に 今回は テルミンを弾きながら歌も歌ってしまいます。 その歌も 宇宙語の歌なので 聞いていると テルミンの音なんだか 声なんだか 一瞬あれ? と思う部分もあり。 久々に聞く やの先生の宇宙テルミン テルミンの弾き語りは 初めて聞きました(*^^*)

これは テルミンを初めて聞く人(初めてじゃない人も)が聞いたら 頭の上に クエスチョンマークが飛び交っていそうな舞台であるにも関わらず 最後まで 何も説明がない。 MCが無い。 演奏者は言葉を発しない。 まあ 言ってみれば そこで 進行しつつある事がすべてな訳で 何か言えば それは 言い訳(?)になります。 うっかりすると 観客が置いてけぼりにされてしまいそうな舞台なのに。 自信がなければ出来ないなぁ。 そして 実際 最後まで 舞台に惹きつけられるなぁ。 

こうして聞いてみると テルミンは 未知のもの 異世界からの便り 異邦人のつむぎだす摩訶不思議な音色 という魅力が大きい。 やっぱり テルミンは テルミンであって 楽器 じゃないなぁ と思いながら聞いてました。(これは まともな演奏ができる一人前の楽器ではない という意味ではなく 楽器 という小さなジャンルには納まらない何か という意味です) 

やの先生がフットペダルで使い分けている音色が面白かった。 きらきらと 鈴をふる様な音色。。。なんというエフェクタなのかなぁ。。。。赤城先生に伺ったら なんだか 説明してくださったのですが よく分かりませんでした。

マトリョミン演奏発表会

2006-07-02 | ライブ・コンサートメモ
教会 教会

昨日は 東急セミナーBE渋谷校・マトリョミンアンサンブルクラスの発表会に行ってきました。

なんとなく 自分の一番最初の発表会(と言っても 発表会 というものは2回しか経験が無いけれども)を思い出して みんな頑張って~ と思いながら聞いていました。

選曲も なかなか 結構でございます(*^^*)(←今 自分がテルミンで練習している曲が入っていた)

テルミンと違って(?) 昇級はあるし こうやって みんなで一緒に演奏会 というのも出来るし マトリョミンはテルミンよりもカルチャースクールに向いてるなぁ と思った事でした。

テルミンは 基本的にソロ楽器 な上に わたしは 合奏が苦手で。。。
と思うんですが 11月には やの先生のクラスで テルミンオーケストラの演奏会があるので 今になって あたふたしています。

マトリョミン演奏発表会の会場は 早稲田奉仕園内のスコットホール という教会でした。 パイプオルガンはあるし グランドピアノはあるし 教会とは言っても 椅子は木の椅子ではなくて クッションのきいた椅子だし。 なかなか 雰囲気の良い場所です。 いつか わたしも ここで弾いてみたい~。