木口木版画家。栃木県立近代美術館で展覧会開催中。
8月号の『月刊ギャラリー』では 柄澤齊が記事になっています。
「どうしてそうなったのかということを考えると、版画というものが美術に成ろう成ろうとして、結局、失敗したんだと思うんです。さっき言ったように、手段を目的にしてしまった罰だと僕は思うんです。版画は別に美術でなくてもかまわないんですよ。版画は版画というひとつの文化史的体系であって、触覚にかかわる形式のもので、美術ともリンクするけれども、美術でない部分もたっぷりもっている。だけどそういうところにみんな意識がいかない。そういう意識がなくなってしまったのはなぜだろうと思うと、例えば、現代版画が起こってきていろんなスター的作家が出てきた時には、みんな決まった教育の現場から出てきたわけじゃなくて、それぞれに模索しながら、いろんなルートを辿って作家になっています。その面白さというのが版画の面白さだったんだけど、今は、そうじゃなくてトコロテン式に版画家というのが製造されるような時代になってきてしまっている。だから版画は美術でもないという、そういうものを感覚的につかむような何か、要素というものが今の若い人から失われてきている。美術の世界でチヤホヤされたいなら、違うことをやればいいそれだけなんですよ。」
これ このまま 版画→テルミン 美術→音楽 と置き換えられる様な内容です。
あー。 この続きにも 版画って テルミンだよ。。。と 言いたくなる様な文章が続いています。
秋には 鎌倉でもやるらしい。 柄澤齊展。
|