私の勤務する中央大学で卒業式がおこなわれました……と書きたいところですが、地震の影響で式はおこなわれませんでした。
しかし、文学部では、専攻ごとに来られる教員と来られる卒業生とで、卒業証書を渡す機会を持ちました。大学全体としての卒業式はできなくなっても、なんとか教員が自分たちで卒業生に卒業証書を手渡して送り出してあげたいという気持ちから、このような形をとることになりました。
私が所属する国文学専攻では、専任教員8名が全員そろって卒業生に証書を手渡しましたし、卒業生も8割ほどは出席してくれました(来られない学生には大学が郵送します)。
大学全体の卒業式ができなかったことは残念です。また、大学生協で着物・袴を予約した女子学生たちは、自動的にキャンセルになって着られなかったとのことです。それらの意味では、今年の卒業生たちには残念な日になってしまいました。しかし、私のゼミの学生たちはかなり出席してくれ、証書の授与の後には、例年と同じように私の研究室に集まっていってくれました。
また、思いがけずゼミ卒業生たちから、感謝のお花と記念品をいただいてしまいました。ゼミ卒業生の皆さん、どうもありがとうございました。
ゼミの指導に努力したつもりはありますが、それほど感謝してもらえるほどの教員だったかどうか、自分では心もとないところもあります。ただ、このような大災害の影響の残る中で、今年も無事に卒業生を送り出せてよかったと思っています。
たいへんな事態の中で社会に出る卒業生たちですが、彼ら彼女らのこれからの活躍を心から願っています。