フィクションのチカラ(中央大学教授・宇佐美毅のブログ)
テレビドラマ・映画・演劇など、フィクション世界への感想や、その他日々考えたことなどを掲載しています。
 




 今は大学の授業がない時期ですが、大学の教員も遊んでいられるわけではありません。大学の教員は授業以外にも、研究や教育その他の仕事がたくさんあります。たとえば、論文を書いたり、大学院生の論文指導をしたり、前期試験を採点したりといった仕事を夏休み中にこなさなければいけません。ただ、いつも家に閉じこもっていても気分が変わらないので、しばらく仕事を持って一人で湯河原に行ってきました。
          
 湯河原には温泉があり、古くからの保養地になっています。ですから、文学者でも、夏目漱石、島崎藤村、芥川龍之介、与謝野晶子、谷崎潤一郎といった人々がこの地に逗留しています。夏目漱石は、絶筆『明暗』で湯河原温泉や不動滝を描いています。私も一夏ずっと湯河原にこもって執筆でもできたら幸せですが、そこまで優雅な身分ではないので、数日だけ温泉に入りながら仕事をしてきました。
 写真は奥湯河原へ行くバス道路のすぐ近く。道路から少しだけ入るとこんな静かで美しい渓谷があり、その渓谷沿いに散歩することができます。季節になると、今でも螢を見ることができるそうです。
 家にいるとついDVDを見たり、パソコンからインターネットで遊んだりしてしまいます。今回は湯河原で温泉に入りながら、ゆっくり本を読んだり論文のことを考えたりすることができました。海外旅行もいいけれど、たまには温泉場でゆっくりするのもいいなと思う湯河原滞在でした。
          


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推理文豪 (牢屋(ろうや)壮一)
2022-05-24 10:35:27
 牢屋(ろうや)壮一です。今回は『推理文豪』という少し風変わりなタイトルで書いてみたいと思います。
 この記事本文によると宇佐美先生は神奈川県の『湯河原』に滞在していたそうですが知っての通り湯河原には亡くなった推理作家の『西村京太郎』の記念館があるそうです。残念ながら私(牢屋壮一)はまだ見に行ったことはありません。宇佐美先生は湯河原に滞在していた時に西村京太郎記念館に見に行かれましたか?
 ここからタイトルの『推理文豪』という言葉の意味について説明したいと思います。
 推理小説を書く小説家の事を『推理作家』と言いますが、その中でも推理小説の歴史に残るような作品を数多く執筆した推理作家を私(牢屋壮一)は特に『推理文豪』と呼びたいと思います(この言葉は私の造語です)。
 西村京太郎は生涯に(つまり亡くなるまで)何と『649』という膨大な数の推理小説を書いたそうです。
 ここで宇佐美先生に『質問』があります。果たして西村京太郎という推理作家は私(牢屋壮一)がここでいう『推理文豪』と呼ぶに相応しい(値する)推理作家だと思われるでしょうか? ここに質問したいと思います。

 牢屋壮一より。
 
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