考えるための道具箱

Thinking tool box

英語をイメージで理解する。

2004-10-17 00:25:49 | ◎読
(1)『英文法をこわす』(大西泰斗、NHKブックス)
(2)『ゼミナール マーケティング入門』
(石井淳蔵、嶋口充輝ほか、日本経済新聞社)

(3)『アドバタイジングvol.11 団塊マーケティング』(電通)

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(1)英語の底力をつけるために日夜なやんでいるわけだが、要諦は「単語力」にあるとわかっている。ではコツコツと単語を覚えていけばいいわけだが、どうしても即効を求めてしまうのが人の常だ。だから、人はこういった裏技的入門書に高い関心を抱く(人というか私ですけどね)。

『英文法をこわす』は、書名からもわかるように、これまでのどの英語入門書とも異なるアプローチを試みている。それは英文法を「感覚・イメージ」で理解しようといもので、なるほど各所に、記憶に明瞭に残りそうなイメージ図が挿入されている。そして、それらのイメージ図は実際に、副詞、前置詞、助詞などが複合的にもつ意味に核心をつく、とても明示的なものとなっている。

たとば、「for」につく図は、「人から矢印がでて球をめざしているもの」で、「to」につくのものは、「球の上に矢印の矢の部分がかかっているもの」。つまり、「for」のイメージは「(求めて)向かっている(方向)」であり、「to」のイメージは、「到達点」。日本人には同じように見えてしまうこの2つの前置詞の感覚的な違いを明瞭に腑分けしている。これを軸に考えると、「look for」なども、「熟語としての探す」と覚える必要はなく、「求める+見る」で、その意味合いを感覚的に理解できるというわけだ。

ただし、これらはじつのところは決して「感覚的」なわけはなく、英語ではむしろ厳格で論理的な言葉の使い分けがなされていることを明示していることになる。たとえば、「for」と「to」は、日本語的には「……へ」とか「…… に」といった意味でひっくるめられてしまう傾向があるが、まったくそうではない、というわけだ。感覚はあくまでフィルターであってこれをテコに、より深く言語に入り込む必要がある。そして、裏返せば、これこそが言語構造をもっとも正しく理解する近道でもある。

(2)は、別途精読していきます。おなじみの「ゼミナール」シリーズが、マーケティングなくては企業が成り立たないといわれる2004年現在どう改訂されているか、ですね。はたして、嶋口先生、石井先生の新しい提言はあるのか。今後、BLOG読書会的なことをやってみようと考えています。

(3)こういう「データもの」は、売っているときに買っておかなければ後悔する。電通消費者研究センターほかの多彩な「団塊世代データ」が掲載されています。『現代消費のニュートレンド』(宣伝会議)も、かなり役に立ったし、最近、電通のアウトプットは地に足がついているように思うのだが(コンタクトポイントマネジメント戦略もそうだ)。


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