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◎『ストレングス・リーダーシップ―さあ、リーダーの才能に目覚めよう』

2013-05-18 12:46:14 | ◎目次
この週末の資料として『リーダーはストーリーを語りなさい―顧客と従業員を魅了し、説得し、鼓舞する究極の方法』(ポール・スミス/日本経済新聞出版社)を求めに行ったのだけれど、同時に手にした『ストレングス・リーダーシップ―さあ、リーダーの才能に目覚めよう』(トム・ラス、バリー・コンチー/日本経済新聞出版社)の、資料性に惹かれた。

『リーダーはストーリーを語りなさい』のほうは、これはこれで有益な情報が網羅されているような気がするが、いかんせん資料観点で読むには少し時間がかかりそうなので、『ストレングス・リーダーシップ』の、なんとなくではあるが内容が構造化されているという低きに流れた。

『さあ、才能に目覚めよう』を読んだ人には周知のことなのだろう。自己診断?である<ストレングス・ファインダー>によって示される「34の資質」、つまり「34のストレングス」を、この本ではリーダーシップという観点で再解釈している(WEB上で自己診断ができるアクセスコードが特典として付いている)。

[ストレングス・ファインダーで明らかになる34の資質]
◎アレンジ ◎運命思考 ◎回復志向 ◎学習欲 ◎活発性 ◎共感性 ◎競争性 ◎規律性 ◎原点思考 ◎公平性 ◎個別化 ◎コミュニケーション ◎最上志向 ◎自我 ◎自己確信 ◎社交性 ◎収集心 ◎指令性 ◎慎重さ ◎信念 ◎親密性 ◎成長促進 ◎責任感 ◎戦略性 ◎達成欲 ◎着想 ◎調和性 ◎適応性 ◎内省 ◎分析思考 ◎包含 ◎ポジティブ ◎未来思考 ◎目標思考


それぞれの解説を読んでいないのでMECEに欠けるような気もするし、でもいわゆるポジティブシンキング、スキルはすべて網羅されているとう点ではたちの悪い占い(自己診断)のような気がしないでもないが、リーダー像を分析するためにはこれくらい細かい項目があったほうがよいような気もする。いっぽうで、これら34項目は大きくは「実行力」、「影響力」、「人間関係構築力」、「戦略思考力」に整理できるため、複数の資質(キャラクター)を有する人の大きな傾向を把握することもできる。

同書では、人がついてくる4つの理由(=リーダーシップの要件)として、<信頼>、<思いやり>、<安定>、<希望>を定め、34の資質をもつ人が、「<信頼>を築く」、「<思いやり>を示す」、「<安定>をもたらす」、「<希望>を生み出す」ためのアクションを提示していて、このあたりも占いのようではあるのだが、リーダーの振る舞いを同定していく議論のスタートの資料として充分に役立ちそうではある。

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