そのころ、世に数まへられぬ古教授ありけり。

この翁 行方定めず ふらふらと 右へ左へ 往きつ戻りつ

11月27日(金)「東白庵かりべ」でりんだもぢる

2015年11月27日 | 公開

  同僚K教授が「東白庵かりべ」へ行かれたと知り、しばらく行ってないなあと、猛烈に「かりべ」の蕎麦が食いたくなった。で、花札演習を終えて、神楽坂へ向かうことにする。

  演習では「サクラ」ということが話題となり、「男はつらいよ」を持ち出したら、今の学生さんは誰ひとりご存じ無い。いささか愕然とする。思えば20年前の映画だから、当然といえば当然か。

  「かりべ」に着いたのは昼飯時を少し外したから、店内はとっ散らかっていたけど、すんなりと入れた。まずは燗酒を1本つけていただき、穴子の天せいろをお願いする。つきだしに、ぐいのみに海老の脚揚げを盛ってくださったが、その器に使われている盃が素敵であった。見込みに「風」の字が書いてある。作者は森岡成好という方。「東白庵」の器はみなこの作家さんのものが使われているらしい。

  厨房を出入りする苅部さんに会釈される。覚えてもらえたのかなあ? 食べ終わると、お運びのお兄さんが、「店主からです」と水アズキをひと口、供してくださった。、三つ折りに畳んだ短冊と筆ペンを持参していたので、その場で一首捻って揮毫し、勘定の時、「ご主人に渡して」とお兄さんに託した。まあ、こういうのも、スマートなのじゃないかな?

   「つきだしの 海老の脚揚げ 盛る盃(はい)の 見込み風文字 おどろかれぬる」有若亡

  もちろん、藤原敏行歌のもじりでありますぞよ。

  時間を潰しに潰して、編集会議へ。21:00ぴったり、予定通り本日の審議内容すべからくが終了、いとめやすけれ。