マイナンバーを知らせろと勤務先から指示があり、郵便局から簡易書留で送付する。これは、ひたすら、権力側に都合のよい監視制度である。監視されていることを、国民は常に意識せざるを得ないからだ。これこそが、パノプティコン(フーコー)というものに相違あるまい。いやな世の中になったものだ。
日本も遠からず、ファッショ体制に移行せんとも限らないぞなもし。
マイナンバーを知らせろと勤務先から指示があり、郵便局から簡易書留で送付する。これは、ひたすら、権力側に都合のよい監視制度である。監視されていることを、国民は常に意識せざるを得ないからだ。これこそが、パノプティコン(フーコー)というものに相違あるまい。いやな世の中になったものだ。
日本も遠からず、ファッショ体制に移行せんとも限らないぞなもし。
同居人が予約してくれた(はずな)ので、新宿の歯医者へ行く。通っている痛風の病院と同じフロアにあるのだ。受付に行くと、予約は聞いていないと言われる。ありゃりゃのりゃ。同居人に電話する間、受付嬢、お名前を聞き違えていました・・・ということで、事無きを得る。とれた被せ物を、セメントで固め直してもらった。
日本橋高島屋の「大近江展」の案内はがきをもらったから、帰りに寄ってみる。酒蔵が何軒も出陳していた。淡水パールが素敵だった。ホワイトディも近いがな・・・と思わんでもなかったが・・・。
同居人は勤務先大学で研究会、帰りはさほど遅くならないというので、近所に開店したイタリア料理店に行ってみようか、ということになった。床屋さんの近く。そのあたりは飲食店が固まっているのだが、新規に焼き鳥屋さんが開店し、現在改装中のお店も2軒ある。道を下った高架下には、松坂肉の焼肉屋が本日開店。その辺はちょっとしたフーゾク・エリアなんだがな。
好きなものだけ食って、好きなことだけして…というか、嫌いなことはしないで、まあ、仕事など為すべきことは為して、小じんまりと生活して、72歳で、すうっと死んでいきたい。それまでは、気の合う研究仲間と一緒に、どこにも逃げていかない古いテクストをいじくりまわし、結局は850年前の人間も本質において現代人と変わらなかったんだ…などというつまらんことをしみじみ確認する。いざとなれば、人文学研究に、さほどの金は要らんし、かからんやり方はある。和物の人文学研究者で、ほんとうによかったと思うが、世の中の役には、ほんとうに立たないわな。定年退職目前に迫っての述懐であった。
もう5年経ったのかとも、まだ5年しか経たないのか、とも思う。あの日、自宅に居たのは私一人で、同居人は電車に乗っていて最寄駅から3つめの駅に着いたところだった。姑殿は銀座においでで、愚娘は勤務先。同居人はものすごく時間をかけて隣の駅まで戻ってきて、私は車で迎えに行ったが、あの時、給油に寄ったスタンドで、ガソリンを20㍑でなく満タンにしておけばよかったと、後で幾度も思ったことだった。姑殿はその晩は都内知り合いの飲食店内で泊り、娘は勤務先が避難所に指定され、ターミナル駅からどんどん帰宅困難者が誘導されてきたため、炊き出しだ何だで当分帰れなくなったのだった。
大きな出来ごとには、人生何度か遭遇したが、やはり鮮明に覚えているものだ。高校教師になり部活の夏合宿引率に出掛け、夕食のTVを観ていたら日航機墜落事故が起こった。集中講義のホテルの部屋に戻り、TVをつけたら、WTCに2機目の旅客機が突っ込む瞬間だった。あの時の自分と事件と…改めて思う。
歯の被せ物がとれてしまった。同居人がお昼に歯科の予約をとってくれたので、直しに行くべし。