そのころ、世に数まへられぬ古教授ありけり。

この翁 行方定めず ふらふらと 右へ左へ 往きつ戻りつ

4月25日(金)嵐を呼ぶ歓迎会

2012年04月25日 | 公開

 本年度新規着任されたコースのM教授を囲んでの一席を設けた。同じ領域の担当教授連と、主任である私とで「高七」へ行く。キャンパス近くの交差点辺で、自転車に乗った「たかはし」の大将と行き会う。お弁当の配達らしい。これから行く「高七」のお嫁さんは、「たかはし」の女将さんの姪御さんなのだ。

 途中、ぱらぱら雨が降ってきた。この一席はほんらい、4月3日に予定していたのだが、嵐のため中止になった。M教授は嵐を呼ぶ男か?

 コースをお願いしておいた。お酒は村上の「大洋盛 紫雲」にする。村上といえば「〆張鶴」が有名だが、蔵元は2軒だけだそうで、この「大洋盛」は地元でしか出回っていない銘柄だという。お店のお料理によくマッチする、よいお酒だ。 U教授は新潟県のご出身なので、特にご満悦。「たかはし」の大将・女将に、ここのお嫁さんも、ご出身は新潟、新発田のよし。同じ日本海側といっても、私はずずずっと西のほうだけどな。

 お料理はいろいろ、気のきいたものが出る。おお、オイスター・ロックフェラーだ!と叫んだ一品は、牡蛎の何とか焼きと言ったっけ?

 メインの天麩羅は、こういう具合に次々と出る。沢蟹ちゃんは、入口脇の水槽でさっきまで生きていたヤツだ。「高七」の天麩羅で特筆すべきは、何といっても大根であろう。大将に、大根の天麩羅とは珍しいですねと申し上げると、根菜なら天麩羅にしても変じゃないと思いましたのでとのお返事だった。いや~美味い、めっぽうかいに美味いですぞよ。

 お店を出ると、雨はあがっていた。夏目坂をずんずん下る。基本的にご理解いただきたい諸般の事柄のご説明ができて、必要な資料はお渡しし、教員組合の加入申し込み書まで差し上げたので、これにて十二分に責任は果たし終えたといふべし。


4月25日(水)「志ま平」でりんだもぢる

2012年04月25日 | 公開

 夜は新任の先生を囲んで天麩羅屋で会食の予定だから、昼は軽く蕎麦だけにしておく。会議が無かったので「志ま平」へ。13:30頃になったが、窓から覗くと大将が両手でマルのサインを送ってくださった。

 先日はどうもとご挨拶。意外なところでお目にかかった。あの時はどちらへ?と尋ねられたので、いや、宮内庁へ雅楽を聴きにねと答える。。1月にお越しの際にお連れになったお茶の先生は、たいへん勇ましい御方でしたねと言われる。なにしろ満洲の虎の名のつく要塞辺にてお育ちになったという方だからねと、ご説明申し上げておいた。

 客は私一人。二色をいただく。お茶談義となり、抹茶を蕎麦湯で点てると美味しいというお話を聞いた。お店に遠州流のお家元(ご宗家はこの近くにある)がお越しになった際に、点ててお出しになったそうだ。少し甘くなるらしい。「志ま平」の店内には茶道具もちらほら置かれているが、鉄瓶が変わっていて、蓋が方形なのである。

 大将が「江戸楽」を出してきたので、この3月号には実は私が載ってるんですよと申し上げると、驚いておいでだった。

 さて、朝日坂への通りを行くと、尾崎紅葉の旧居跡がある。その手前には「加藤友三郎」の表札が付いたままの塀が残るが、まさかまさか総理大臣・海軍大将の旧宅跡ではあるまいな。

 

 その先が「緑の豆」で、明日の研究指導用に珈琲豆を購入。K教授がお引っ越しをなさったというので、「うつわや釉」にて気軽な食器を一つだけみつくろう。お買い物のおついでにでも、立ち寄ってお受け取りいただけませんでしょうか? それから、赤城坂をずずずと下り、左に進んで久しぶりに「レりーサ」でクッキーを買う。おねえさんに、美味しい珈琲で召し上がってくださいねと言われた(「緑の豆」の袋を持っていたからな)。

 本日は教員組合の拡大中央委員会なのだが、出られないので、通過のため教組事務所へ。署名をして資料をもらい、書記局の皆さんにと「レリーサ」のクッキーを差し上げる。これでも気をつかっておるのだ。さて、書店で光人社NF文庫を2冊購入する。南洋“アニマル戦線”異状なし『異なる爆音』。この文庫は、ほぼ全冊読んでいることになるのだが、労働組合のあとに戦記とは、珍妙な組み合わせかな?


4月25日(水)焦点はどこに

2012年04月25日 | 公開

 酒盃というものは、結局茶碗のアナロジーなんじゃないかと思わんでもない。月曜に衝動買いした酒器のうち、一番気に入ったのはこの粉引なのだが、手の中で弄んでいるうちに、すっかり疲れが消し飛んでしまったわい。器は、手中で弄んでなんぼの物ですな。だから購入いたすわけで…

 なんとよい形だろう。サイズも大きからず、小さからず。胴の景色にも風情がある。高台はかくのごとし。

 酒盃は酒を飲むのがその用途であること、いふもさらなり。しかし、盃によって酒の味が変わるのは、なぜだろうか。茶碗も同じようなことがあるのだろうか? 、私にはよく分からない。飲用器の焦点とは、いづくにありや?