そのころ、世に数まへられぬ古教授ありけり。

この翁 行方定めず ふらふらと 右へ左へ 往きつ戻りつ

4月21日(土)経済第一か?

2012年04月21日 | 公開

 昨日の朝刊の経済コラムに、大学を9月入学にした後は、入試改革・教育改革をせにゃならんという記事が載っていた。執筆は偉い経済人の方なのであろう。

 英語はTOEFLで十分、ヤマの当たり外れが大きく響く古文の試験(何の科目でも多かれ少なかれそうだと思うが)は不要、漢文は中国語に置き換えろ云々。大学は「浮き世離れした学者」の場ではないそうだ。当方、浮き世離れした学者なので、耳の痛い話である。経済人は、本音ではこういうことを考えているのだろうなあ。まあ、人文学なんぞは、世の費えと言えばそれまでだが、そんなに金のかかる学問でもあるまい。

 漢文は中国語じゃなくて日本語なんだがなあ…と反論したくもなるが、言っても詮無き事は言わぬにしくはない。それでも、古文のできないやつが、「その国の文化力」つまり「日本の文化力」を涵養できるものかは、と小さな声で言ってみたりする。

 さて、同居人が昨日、T大学へ本の閲覧に赴き、N氏に頂戴したというバウムクーヘンを、朝食後にいただく。これをお菓子に、薄茶を点てた。壺のような形をしている。説明書きにあるように縦に切ってみたが、なんだか熱帯産の果実のように見える。