史跡訪問の日々

幕末維新に関わった有名無名の人生を追って、全国各地の史跡を訪ね歩いています。

函館 陣川町

2013年10月20日 | 北海道
(四稜郭)


四稜郭

 四稜郭は、五稜郭の背後を固めるため、旧幕軍によって急造された西洋式要塞である。五稜郭と同じように、周囲に土塁と空堀を巡らし、四隅に砲座を置いた。五稜郭と比べると規模はかなり小さいが、上空から見ると蝶が羽を広げたような形をしているらしい。
 地元の言い伝えによると、旧幕軍は士卒約二百名と付近の住民約百名を動員して、昼夜兼行で数日のうちにこの稜堡を完成したという。
 明治二年(1869)五月十一日、新政府軍は四稜郭に総攻撃を仕掛けた。松岡四郎次郎率いる旧幕軍は必死に防御に努めたが、長州藩兵が四稜郭と五稜郭の間に位置する権現台場を攻め落としたため、孤立することを恐れた旧幕軍は五稜郭へ敗走した。
 四稜郭は長らく荒廃するに任されていたが、昭和九年(1920)に史跡に指定されて以降、地元の人や市民の手厚い保護を受けて、今日まで往事の原型を復元保存することに成功した。
 五稜郭には観光バスが横付けし、連日多くの観光客で賑わっているが、四稜郭の方はというと、訪問客は疎らである。


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