新緑の葉は、ますます色を深め、生きる躍動感を感じさせてくれる。
梅雨にまだ入らない今の季節、朝の空気は清々しくわたる風は涼やかで心地よい。
私は毎朝の出勤途上、とある寺院の静寂な境内を歩くことにしている。
3月11日の東日本大震災以来、寺院の山門は、崩壊の恐れがあるため、いまだ
通ることが出来ない状況にある。
境内の脇道に、倒れたままになっていた小さな石仏がとても可哀相で仕方がなかった。
可哀想な石仏を元どおりのお姿にしてやろうと考えてから意を決するまで、相当の
時間を要してしまったが、H23.6.15ようやく倒れたままの石仏を起こしてあげた。
石仏は、ずっしりと重く、石のそのものの重さとともに、仏様、作者、そして長い年月の
重みも感じたような気がした。
元通りの石仏が微笑んで見えたのは気のせいであったろうか。