田舎の道草

田舎の道草徒然日記

東京見物

2014-08-10 | まち歩き
先日、息子の職場見学(ブログ「諦めない」参照)で上京した際、
東京見物を満喫してきた。
まず、世界一高い「東京スカイツリー」を初めて見物。高さ地上
634(ムサシ)メートルのスカイツリーは、車窓から、すぐそこに
見えているのになかなか行き着かないという、その凄さをまず
地上で感じさせられた。
実際、地上350メートルの「東京スカイツリー天望デッキ」から
の都心の眺めに絶句。眼下に広がる360°パノラマの光景は、
爽快極まりない。
更に高い地上450メートル「東京スカイツリー天望回廊」から
の眺めもこれまた素晴らしい。ただただ圧倒される光景であった。
東京タワーが333メートルであるから、その眺めは、言うに
及ばない。
高い所を好む人間の本性を身をもって体験してきた。

次に「東京国立博物館」の特別展「台北 國立故宮博物院-
神品至宝-」を視る。
残念ながら「翠玉白菜(すいぎょくはくさい)」は、展示が終了
しており視ることが
出来なかったものの、「散氏盤(さんしばん)」、「紫檀多宝格
(したんたほうかく)」「藍地描金粉彩游魚文回転瓶(らんじび
ょうきんふんさいゆうぎょもんかいてんへい)」、「人と熊」等々、
中国歴代にわたる優れた文化財が多数展示されており中国
の悠久の文化を目の当たりにし、ただただ感銘しきりであった。
古今東西、優れた文化財に共通することは、労を惜しまない
人間の優れた技の塊であると思う。
台北 國立故宮博物院の神品至宝の数々を戦時中、戦火から
守り抜いた人々の苦難を決して忘れてならないと思う。

夕食は、江戸の食文化である、浅草の老舗で夏バテ防止を
兼ね「どじょう」を食す。ここでは、どじょうと目が合わないよう
にと、あえて「やながわ」を注文するが、振り向いてこちらを
見るどじょうがいた。唐揚げにすべきだったろうか。
そして宿泊場所は、浅草ビューホテルでライトアップした東京
スカイツリーが臨める部屋とした。

翌日は、久しぶりの歌舞伎鑑賞。去年新しい歌舞伎座が完成
して初めての観賞である。演目は、「正札附根元草摺」と「夏祭
浪速鑑」で、「成田ヤー!!」の大きな掛け声とともに海老蔵が
演じていた。玉三郎もまた健在であった。暫し観賞に浸って来た。

次に、初めて新大久保に行ってみた。ここは、別名コリアタウン
と呼ばれている。
日頃韓国語を習ったり、ポシャギ(袋)を作っている妻のために
と、韓国気分を満喫しようと訪れてみた。韓国料理店が点在
しており充実している。他の店では韓国の食品、若者向けの
グッヅを売っているところがほとんどで、目指すノリゲ等の
民芸品は無かった。

天候に恵まれ過ぎ、暑い東京での充実した小旅行であった。


諦めない

2014-08-09 | 日記・エッセイ・コラム
先日、息子の職場見学を体験してきたが、そこに至るまでの
出来事を紹介したい。
息子が幼い頃は、親の職場を見せるという機会があったもの
だが、今になって息子の職場を見学することになろうとは、思
いもよらなかった。
今回の職場見学の機会は、息子の勤める会社が企画した
「Family Day」により実現したものである。
開催地の本社が東京にあるため、新幹線、宿泊場所の確保と
準備に追われながらも、息子の勤める会社に行けるとあって、
遠足のような、わくわくするおもいで指折り数えて待っていた。
開催日の数日前の真夜中に、息子から「急に名古屋出張に
なり、「FamilyDay」には参加出来なくなった。企画の規則で
社員同伴でないと、家族だけでは参加出来ない。申し訳ない」
という旨のメールが届いた。セキュリティ重視の会社としては、
当然と言えば当然の結果であるが、真っ暗な中でメールを読
んだせいもあってか、目の前が真っ暗になるのを覚えた。
失意のうちに、職場見学が出来なくても、暫くぶりの東京見物
を満喫することにしようと無理やり割り切ることにした。
そして迎えた当日、東京見物を満喫するという今までの意気
込みは、新幹線に揺られ東京に着く頃には、息子の職場見学
に参加は出来なくとも、息子が勤める会社を一目だけでも、
見ておきたいという親心というか、未練というか、はたまた執念
とでもいうべきか、そんな衝動に変わっていた。
気が付いてみると、会社のロビーの椅子に座り、社員同伴で
家族がどんどん社内に入っていく光景を羨ましそうに眺めていた。
息子に迷惑を掛けることになってしまうのではないかと随分
躊躇したものの、何がそうさせたのか受付の前に立っている
自分がいて、この度の事情を話し、「企画の規則は、じゅじゅう
承知しておりますが、社員同伴なしで見学出来るところは、何処
か無いでしょうか」と受付の方に尋ねていた。
受付の方が、御丁寧に応対してくれたものの、暫く待たされた
ため、「御迷惑をおかけしているようでしたら、これで失礼します
から」と、今までの半ば強引とも思える行動を反省し辞退を告げた。
受付の方が「今、案内する者が来ますのでお待ち下さい」との応対
に再び椅子で待っていると、「折角来られたのですから、今から
社内をご案内します」と総務部長が挨拶に来られ、部長自らが
社内を案内してくれることになった。
お蔭様で、会社のビジネス倫理、社会貢献活動等が力強く推し
進められていることを伺い知ることが出来た。また、働く社員一
人一人の生きいきした笑顔の挨拶と行動に素晴らしい社風を
感じ安堵した。
大きな企業でありながら、「Family Day」企画の規則に反しても、
臨機応変に対応してくれた受付の方から、お忙しい中、総務部長
自らが応じてくれたことに恐縮しながら感謝の意を申し述べた。
今回の出来事で、最後まで諦めない大切さをあらためて感じた
次第である。
その後、息子とは暫くの間、連絡がとれなくなったが、今回の
出来事に憤慨しているのだろうか、いずれにしても、半ば強引な
程の職場見学参加に起因していないことを信じたい。