あび卯月☆ぶろぐ

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敢えて小沢一郎を擁護する

2009-03-04 22:53:19 | 政治・経済
始めに書いておくけれど、私は小沢一郎を好きではない。
かつては、新自由主義者で、いまでは転向したのか「国民の生活が第一」なんて言っている。
が、本性は構造改革派であること、民主党の公式サイトにある基本政策理念を読んでもわかる。
それでいて、自治労ともズブズブで屋山太郎氏からは「小沢自治労」と揶揄されていた。
こんなことでは、民主党が政権を取っても公務員改革はままならないだろう。
ついでに在日外国人への参政権付与に積極的だったり、一体何を考えているのかわからない。

ただ、あの悪人面は結構好きだ。
今の政治家の顔はみんなへなちょこで貫禄がない。
そこへいくと、小沢の顔はいかにも悪いことをしていそうでいい。
かつて、映画監督の伊丹十三はどんな悪人面の役者でも本物の政治家の顔の悪さには絶対に敵わないと云ったらしいが、いまの政治家の役ならどんな役者にでもつとまりそうだ。

ともあれ。
その小沢一郎の公設秘書が政治資金規正法違反容疑で逮捕された。
詳細は省くが、早い話、違法に献金を受け取った(要求していた)というわけだ。
こういう黒い噂は小沢には常について回っていた。
今回の西松建設の件もかねてから方々で言われていたことだ。
民主党の山岡国対委員長や鳩山氏は「陰謀だ」なんて云っているがちゃんちゃら可笑しい。
スーパーモーニングでも落合恵子あたりが自民党と検察の陰謀を匂わせていたが、これは流石に女子アナから「しかし、献金リストには自民党議員の名前もあります」とたしなめられていた。

この国の民は陰謀論が好きであることよ。
私も陰謀論のたぐいは大概好きだがそれはあくまでもファンタジーとして楽しいからだ。
真顔で「~の陰謀」だなんて云われたら笑ってしまう。

その上で言いたいのだが、政治家が金に汚くて何が悪いのか、ということだ。
たしかに小沢氏の場合、北朝鮮からの金の流れも噂されていて、それが事実だとすれば問題だが、それでも本来、政治家が金に汚くてなんの問題があるというのだろう。
政治家は多少ずるいこと汚いことをしても国民にとって国にとって益となる政治をしてくれたらそれでいい。

早い話がクリーンな売国政治家とダーティーな愛国政治家のどちらが良いかということだ。
無論、ダーティーでも愛国心のある政治家の方がいいに決まっている。
(「愛国心」とはここでは国家、国民の利益のために尽くそうとする心とでも解釈してください)

いい例が、小泉純一郎。
彼は金に潔癖で、ほとんど黒い噂を聞かなかった。
もっとも、変人で「派閥なんてカンケーネー!」という人だったから金集めをする必要がなかったわけだが。
いづれにしても、小泉はクリーンな政治家だった。
その小泉が日本になにをもたらしたか。
新自由主義むきだしの構造改革をやって国力、国益を著しく損ねいまもその修正におわれている。
歴史の教科書からもう一人例を上げればヒトラーだろうか。
彼は小泉以上に精錬潔白な政治家だった。
酒も呑まなければ、肉も食わない。
エヴァという愛人はいたものの女性関係も綺麗なものだった。
その彼がヨーロッパにユダヤ民族に何をもたらしたか、あえて言うまでもないだろう。

つまり、金に潔癖であるかどうか、いわんや女性関係だとか私生活における振る舞いでその政治家の政治家としての資質を量ってはならない。
だから、私はこの件をもって小沢一郎を叩こうという気にはさらさらなれない。
もっとも、他党の政治家も脛に傷を持つ人ばかりだろうから小沢を叩く資格はなかろう。

しかしながら、日本では政治を道徳的に見がちなので、結局、無能でも売国でもクリーンな政治家が尊ばれる。
マスコミもその思想の枠内にいるから、小沢擁護のために陰謀論をまくし立てる。
いうまでもないことだが、小沢一郎の場合、ダーティーで且つ売国だから最悪なわけだ。
あ、これじゃあ擁護にならないか。