すべての頂の上に安らぎあり

今日はぼくに残された人生の最初の一日。ぼくは、そしてぼくたちは、この困難と混乱の社会の中で、残りの人生をどう生きるか?

南高尾

2021-03-28 18:42:07 | 山歩き

 今月の内にもうひとつだけハイキングに行っておこう、と思い、月初めに痛めた右ひざのリハビリを兼ねて歩いてきた。リハビリだから長時間は歩けないが、良い季節だし、良い天気だし、土曜日だし、緊急事態宣言はいちおう解除されたし(いいのかねえ?)、高尾山・城山はすごい人出だと思うので、南高尾山稜に行った。
 相模湖駅からバスで大垂水峠まで行って、そこから歩き始める。いつもは空いているのだが、きのうはかなりの人出だった。トレランの人が多い。足もとにスミレが群生しているのにずんずん走り抜けて行ってしまう。あれはあれで気持ちの良いスポーツなのだろうが、もったいない気がする。でも、このごろ彼らのマナーは良くなった。あれが流行り出した頃は、突き飛ばされそうになったこともあったが、このごろは向こうがちゃんと止まってくれる。だからこちらも道を空けて、「どうぞ」と譲ってあげる気になる。あまり走られると山道は荒れるだろうけどね。
 それはさておき、ぼくは残念ながらスミレ類の区別がつかない。歩き始める前にバス停で立ち話をした人が、「高尾では8種類ぐらいは観察できます」と言っていたが、区別できるようになるためにはそれを主たる目的にして山に来なければならない。長い距離を歩くことを優先するとそれがなかなか難しい・・なんか、ぼくもトレランの人と同じだな、と反省しつつ先に進む。でも名前は分からないが、ぼくの目にも5種類ぐらいは違うのがあるように思う。
 スミレの他に、所々に、白いイチリンソウや黄色のキジムシロも咲いている。道のわきには山吹が、斜面には桜が咲いているし、気の早いモミジイチゴが下向きの花をつけ始めたところもある(この道は、北高尾ほどではないが、6月頃には美味しい黄色いキイチゴがいっぱい実るのだ)。でも、林は全体としてはまだ冬だ。新芽は膨らんではいるがまだ開かず、冬枯れの林が続く。その分、陽当たりと展望は良い。
 膝は比較的順調だ。このコースはあちこちにベンチがあって(丸太を一本、竜に彫ったベンチまであった。地元の篤志家の作品だろう)、何処でお昼を食べようかと迷う。今日はいくつかの捲き道を取らず、小さなコブを登り降りする。途中に展望台があって眼下に津久井湖、正面に丹沢が高く、このコース唯一の富士のビューポイントなのだが、春霞がかかってぼんやりと見えるだけ。この展望台の前後は道幅が狭くなっていて、すれ違う人たちに道を譲るのに山側の斜面に体を寄せねばならない。今日はかなり頻繁だ。高尾本山はすごい人だろうな。
 左手に津久井湖が見え隠れし、そのあとは城山湖が見え隠れする。このコースの魅力の一つだ。調子が良いので途中休まず、草戸山まで行く。2h40。ぴったりコースタイム通り。リハビリの身としてはまあまあだ。
 ここでお昼。ここからは小さな上り下りの続くくたびれる道だ。「四辻」で高尾山口の駅に降りずに尾根通しに高尾駅まで行く。高尾山口の駅のホームからトリックアート美術館などの向こうに見える尾根の上だ。四辻から先はほとんど人の通らない静かな道。右側に大展望(霊園と住宅地)。左下に、高尾山口駅に向かって減速する電車の音。
 駅前の一言堂で久しぶりにグラスビール。朝この店のホーム側の窓口で買ったパンの残りをおつまみ代わりに食べた。次に山に来られるのは連休ごろかなあ。夏までには、北アルプスに行く体力に戻したい。

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