すべての頂の上に安らぎあり

今日はぼくに残された人生の最初の一日。ぼくは、そしてぼくたちは、この困難と混乱の社会の中で、残りの人生をどう生きるか?

北高尾/赤城山

2019-06-03 21:18:51 | 山歩き
 梅雨に入ってしまう前に、いまが一年でいちばん山が美しい季節なのだし、すこし稼いでおこうと思って、5月24日の三つ峠以来、5月30日にソロで北高尾山稜へ、昨日6月2日は友人たちと赤城山へ登ってきた。
 今回の二つの山登りは、まとめて簡単に書いておこう。大したことはなかった、という意味ではない。どちらも、とても楽しく、新緑が美しかった。
 北高尾は、平日は出発点の八王子城跡までのバスがないこともあって、自然の静けさを堪能できる山だ。じつはぼくは入り口の「御主殿跡」という案内板につられて本来のハイキングコースとは違う道を取ってしまい、遠回りをしたのだが、それも良かったかもしれない。サンコウチョウとオオルリが鳴いていた。バードウオッチングをする人、スケッチをする人、館の跡でのんびりと空を眺める人、と少し話をした。彼らは、ぼくが山を登りながらトレランの人達に感じるように、ぼくを見て「せっかく自然の中に来ているのだから、もっとのんびりすればいいのに」と感じたかもしれない。
 小さな上り下りが連続する。軽い靴が具合が良い。新しく買ったトレッキングポール(ストック)の握りの部分が手にしっくり馴染んで具合が良い。小声で歌でも口ずさみながら歩きたい気分だ。ただし、歌いながら歩くとすぐに息切れがするので、心のなかだけで歌う。
 北高尾山稜は長いのでどこで切り上げようかとためらいながら、狐塚峠を越え、夕焼け小焼け分岐を越え、関場峠でさっとご飯を食べ、今日の最高点、堂所山731mを目指す。関場峠からは標高差200m。思ったよりずっとなだらかな気持ちいい登りだ。スイカズラの白と金の花が美しい。ぼくの鼻歌は続いている。堂所山は反対側から何度も来ているが、いつも冬だったので、雰囲気が違う。林に囲まれた、すこし影の濃い、落ち着いた場所だ。
 その後、陣馬山まで登り返す気力がなくて、底沢峠から陣馬高原下のバス停に向かった。今回も超スローペースだったが、この歳としてはまあまあだろう。また、友人と来たい。

 さて、昨日は赤城山。「赤城は良い山だよ」と友人に誘われていたのだが、日帰りで行く山としては麓までに時間がかかりすぎるので、今まで行かなかった。昨日はその友人たちに誘われていった。
 バスが山麓を登っている間、林の美しさに目を奪われた。到着した登山口は、車とバイクと観光客でかなり俗っぽいところ。だが、そこからの登山道は、いきなり岩まじりの急坂が始まり、途中で大沼(おの)を見下ろして息を整えながら、それが山頂まで続く、なかなか登りがいのある山だった。
 ミツバツツジの、紫の色味の入った澄んだ紅色の花があちこちに咲いていた。山頂付近はガスにつつまれて、皇海も武尊も谷川も、富士も、何一つ見えなかったが、それはそれで、ゆっくりとお昼を楽しむことができた。去年の暮れに仕込んだ花梨酒で乾杯した(小石川植物園でもらった花梨だ。苦みの効いた芳醇な酒になった)。
 下山は木の階段の急降下だ。黒檜山頂で標高1828mあるので、ダケカンバの林が続く。さすが、山慣れた友人が推すだけのことはある、良い山だ。

参考所要時間:
北高尾山稜:八王子城跡スタート8:25、熊笹山尾根に合流9:20、富士見台10:05、狐塚峠11:25、夕焼け小焼け分岐12:20、関場峠13:33(昼食)、堂所山14:40、底沢峠15:10、陣馬高原下バス停15:55
赤城山(黒檜山):あかぎ広場スタート10:10、黒檜山登山口10:37、猫岩10:58、山頂12:15(昼食)、下山開始13:05、駒ケ岳14:05、駒ケ岳登山口15:00
 帰りに寄った富士見温泉は、シニアは300円だし、大変いい温泉だった。
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