すべての頂の上に安らぎあり

今日はぼくに残された人生の最初の一日。ぼくは、そしてぼくたちは、この困難と混乱の社会の中で、残りの人生をどう生きるか?

南国

2017-07-17 22:25:44 | 自然・季節
 暑い。ここ数年毎年、「この夏は乗り切れるだろうか?」などとふと考えてしまう。でも、年々夏がしんどく感じるのは、歳を取って体力が落ちているからだけではないようだ。
 梅雨はどうなってしまったのだろう。ここ数年、少なくても関東は、梅雨入り宣言は出てもあまり雨は降っていないように思う。7月末の梅雨明け直前に何回か集中的に雨が降って、降水量の帳尻合わせがされているような気がする。
 ふと思う。
 地球温暖化のせいで、日本ではじめじめしとしと雨が降る梅雨という気象現象は姿を消しつつあるのではないか? 集中豪雨というのは、熱帯のスコールのようなものではないか?
 兼好法師の「徒然草」に、「家を建てるときは、夏をいかに過ごしやすくするかを考えると良い。冬は、なんとかなるものだ」というようなことが書かれていたが、日本の夏は、というか、温暖湿潤気候帯というのはもともと、夏は亜熱帯に近いものだが、それがさらに熱帯化しつつあるのではないか?
 今から何十年かすると、日本は常夏の島のようになって、椰子が茂り、ブーゲンビリアの花が咲き、南国のフルーツが実るようになるかもしれない。
 そうすると、ピンポイント的に家の中や都市をいくら冷房しても追いつかなくなるから、生活様式を変えるしかない。
 兼好法師の頃は、(冬は大変だったろうが、少なくとも夏は)いまよりはしのぎやすかったのではないだろうか? 
 風通しが良かっただろうからね。いまよりは人も少なく、エネルギーの消費も少なかったろうからね。
 対抗・克服・封じ込め、ではなく、受け流す、躱す生き方がしたいものだ。
 風通しの良い家に住み、日陰を作り、ゆったりとした服を着て、十分に昼寝をして、働くのはほどほどにして、のんびりと過ごす。ウクレレかなんかを奏で、歌をうたって、隣人と歓談し、日々を味わいながら生きる。
 そうすれば、暑さもしのぎやすくなるかもしれない。
 悪くないかもね。
 まあ、僕はもういないだろうが。
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