東京教組(東京都公立学校教職員組合)

教職員のセーフティーネット“東京教組”

親の介護

2014年02月21日 | インポート

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 「行き場なく雑魚寝の老後」新聞の一面記事に老後を考えさせられた。義母は14年間の介護生活から昨年夏に解放され、のんびり一人暮らしを階下でしている。まだ呆けられない、老化は足からと、毎朝の散歩は欠かさないが、会話する機会は減っている。仕事で帰宅の遅い夫は、毎朝の会話を欠かさないように心がけている。父親とは折り合いが悪く、介護も母親に任せできた反省もあるようである。小学生までは毎日お世話になっていた孫たちも、年齢とともに生活時間帯が違ってきて、朝晩の挨拶で終わってしまう日もある。実家では、88歳と84歳の老父母が暮らしている。予定が空けば、毎月1回くらいの割りあいで金曜日の夜に新幹線に乗り、買い物や家事を済ませ日曜日に終電で帰宅するようにした。
 職場でも同世代の職員の話題は「親の介護」である。病気になった、介護が必要になった、仕事との両立など考えさせられることばかりである。
 どのタイミングで介護休暇をとるか悩んでいる人もいる。親の介護で早期退職をせざるを得なかった知人男性は、10年間母親の介護に費やしたが自分の老後を見てくれる身内はいないと寂しそうに語った。特別養護老人ホームや有料老人ホームを選択できる人ばかりではない。消費税が値上がりしたら、大きな負担になる。2025年には65歳以上が3割を超える。自分も仲間入りしている。(Weekly東京教組「プラザ」より)

 介護といえば、辛淑玉さんが「大人の女の流儀」という自著の中で、
「介護の鉄則」として、
 何よりも先に、家族以外の人に頼ること、だ。ヘルパーさんに頼む、親族に応援を頼む、福祉施設に入ってもらう、公共の助成金を使うなど、徹底的に調べて利用できるものは何でも使う。「自分の親の世話なのだから、できるところまでがんばって、疲れたら支援を頼もう」ではダメだ。先に、サポートの仕組みを作ること。一人で親を介護しようとすると、たしかに、お金はかからないけれど、かなりの時間と体力を使う。とても疲れる。その「介護疲れ」は必ず、親への愛情を奪っていく。  介護は人を孤立させ、人間性を奪うのだ。介護現場の虐待は、介護する人が追い詰められることから始まるといってもいい。
と喝破している。この潔さが介護で双方が追い詰められない秘訣だと思う。
 その本の中で、辛さんは「女というよりは男も含め人間(大人)として自立するためにはどうすべきか」を縦横無尽に論じている。例えば「ぶれない軸を持っている。」「『好きなこと』を仕事にしなくていい。」「自分の居場所は、自分で作る。」「母の愛に縛られない」など、どれも箴言である。
ウンナンロウバイ


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