toshiの「読書日記」

忘備録を兼ねて読んだ本の感想などを書いています。個人的な感想なので不快に思われたりすることも有るかもしれませんがご容赦。

「さよなら、田中さん」 鈴木るりか

2019年11月17日 | 読書日記
先に読んでしまった「太陽はひとりぼっち」の前編にあたる物語。
5編からなる連作短編集。
最後の表題作のみ主人公が花実の同級生の三上に変えて変化をつけているが、これが一番良い。
「太陽はひとりぼっち」を読んだらこちらもぜひ読みたくなってさっそく読んでみたけれど大当たり。

「太陽はひとりぼっち」の時は文章の上手さに驚いたけれど、流石にこちらは書いたのが小学生の時(その後、大幅に改稿しているということだけど)と中学生時代(多分書き下ろしの3篇は)いうことで、それほどのすごさは感じなかった。
でも、先にこれを読んでいたらやっぱり驚いていたと思う。

文章の上手さでは「太陽はひとりぼっち」にはかなわないものの、ストーリも構成もしっかりしている。
主人公の花見は私と同じく父親の顔を知らないけど、そのまま元気に育っていって欲しいな。

それにしても小学生や中学生でこれだけの小説が書けるって、これからどんな作品を読ませてもらえるのか楽しみ。





小学館
コメント
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