ツモ爺のひとり言~アートフラワー~

人生を少し長く生きた一人としての”私のひとり言”を聞いてください。

思い続ける

2008年07月23日 17時25分44秒 | ツモ爺のひとり言
アートフラワーを仕事にしていますとテレビを見ていても画面の奥に飾ってある花ばかりを見つめてしまい、ストーリーなどは殆ど見ていません。新聞、雑誌などに花の写真が出ていてちょっと良いと思ったらすぐ切り抜き、スクラップ帖に貼っていきます。年中頭の中から花のことは忘れません。

先日も本を読んでいて有名な女流画家上村松園さんのことが載っていました。かって上村さんが楊貴妃を描いた時のことです。どうしても楊貴妃の髪の毛が思い浮かばなかったそうです。苦心惨憺するけれど、今日もまた、明日もまたというように思い浮かばなかったそうです。だんだん出品期日も迫ってくるので焦っていました。

ちょうど手洗いにいって手水鉢の水でてを洗ってその水をパッと下に捨てた。するとその水が下のつくばいにぶつかりパッと散った、その水の姿を見たとき思わずハッとして「そうだこれだ、この姿を楊貴妃の髪の毛に書けば良い」と思ったそうです。こうして描かれた楊貴妃の「雲のびんずら」だそうです。

ツモ爺と上村松園さんと比較するのはどだい無理な話ですが、モノを集中して作り上げるという点では共通点があります。つまり、寝ても覚めても一つのことを考え続けるということです。