明日、7月1日は“長い一日”になりそうだ。午前9時0分の前に1秒、「59分60秒」が
「うるう秒」として挿入される。正確な時のステップを徐々に遅くなる地球の自転に
合わせるための、重要な“足ぶみ”だ。
各時刻系の関連図。正確に進み続ける「国際原子時」と、地球の自転速度が遅くなる
につれ徐々に差が広がる「世界時」。日常で使われる「協定世界時」は、進む速さは
原子時計に基づきながらも、時々「うるう秒」を追加して「世界時」に同調させる。
(提供:国立天文台)
うるう秒とは?
人間の生活リズムは日の出・日の入りと深く関わっており、日常使う時刻は、その
便宜を図るものであることが大前提だ。間違っても「昼ごはんの時間なのにまだ夜」
などということがあってはならない。こうした地球の自転・公転などの天文運行に
基づいた時刻系を「世界時(UT)」と呼ぶ。
だが地球の自転速度は厳密には一定ではない。一般に広く使われている「協定世界時
(UTC)」では、時間が進む速度の基準としてセシウム原子の振動を用い、この原子
時計に基づいて1秒の長さが正確に刻まれている。
地球の自転周期は潮汐摩擦で少しずつ遅くなっているため、天文運行に基づく「世界
時」は、正確に進み続ける「協定世界時」から遅れをとってしまう。
差が1秒以上に広がりそうになったら、「協定世界時」がその場で1歩足ぶみして世界
時に合わせる、これが「うるう秒」である。うるう秒を実施しなければ、いずれは
前述のような昼夜の逆転が起こり、「星を見ながらのランチ」が可能になってしまう。
現に、1958年1月1日0時以来うるう秒を入れず、つまり天文運行を無視して進み続ける
「国際原子時」では、協定世界時との差は34秒にまで広がっている。
うるう秒挿入の決定と実施
「うるう秒」の調整は、地球の自転の観測を行う国際機関「国際地球回転・基準系事業
(IERS)」(本部パリ)が決定する。
それを受け、日本の総務省および情報通信研究機構(NICT)が日本標準時へのうるう秒
の挿入を実施する。毎年6月か12月の終わりに実施されるため、9時間の時差がある日本
では7月1日か1月1日の朝となる。
うるう秒の実施は、1972年1月1日から数えて今回が25回目となる。
当日は情報通信研究機構の本部(東京都小金井市)で説明会が開催され、一般の時計
では見られない「8:59:60」の時刻表示を見ることもできる。
資料:国立天文台、情報通信研究機構、総務省、アストロアーツ社
管理人から:うるう秒の挿入を止めようという動きがある。
コンピュータ、各種機器の時計の変更の手間が大変・費用がかかり過ぎるという理由だ。
この補正を見送ると大変なことになる。
現に、1958年1月1日から現在まで、54年6カ月で34秒の差が出ているのだ
過去何回か、うるう秒の挿入時、NTTの時報サービスや、JJYの放送を録音した
ことがある。あの録音テープはどこに行ったやら。
「うるう秒」として挿入される。正確な時のステップを徐々に遅くなる地球の自転に
合わせるための、重要な“足ぶみ”だ。
各時刻系の関連図。正確に進み続ける「国際原子時」と、地球の自転速度が遅くなる
につれ徐々に差が広がる「世界時」。日常で使われる「協定世界時」は、進む速さは
原子時計に基づきながらも、時々「うるう秒」を追加して「世界時」に同調させる。
(提供:国立天文台)
うるう秒とは?
人間の生活リズムは日の出・日の入りと深く関わっており、日常使う時刻は、その
便宜を図るものであることが大前提だ。間違っても「昼ごはんの時間なのにまだ夜」
などということがあってはならない。こうした地球の自転・公転などの天文運行に
基づいた時刻系を「世界時(UT)」と呼ぶ。
だが地球の自転速度は厳密には一定ではない。一般に広く使われている「協定世界時
(UTC)」では、時間が進む速度の基準としてセシウム原子の振動を用い、この原子
時計に基づいて1秒の長さが正確に刻まれている。
地球の自転周期は潮汐摩擦で少しずつ遅くなっているため、天文運行に基づく「世界
時」は、正確に進み続ける「協定世界時」から遅れをとってしまう。
差が1秒以上に広がりそうになったら、「協定世界時」がその場で1歩足ぶみして世界
時に合わせる、これが「うるう秒」である。うるう秒を実施しなければ、いずれは
前述のような昼夜の逆転が起こり、「星を見ながらのランチ」が可能になってしまう。
現に、1958年1月1日0時以来うるう秒を入れず、つまり天文運行を無視して進み続ける
「国際原子時」では、協定世界時との差は34秒にまで広がっている。
うるう秒挿入の決定と実施
「うるう秒」の調整は、地球の自転の観測を行う国際機関「国際地球回転・基準系事業
(IERS)」(本部パリ)が決定する。
それを受け、日本の総務省および情報通信研究機構(NICT)が日本標準時へのうるう秒
の挿入を実施する。毎年6月か12月の終わりに実施されるため、9時間の時差がある日本
では7月1日か1月1日の朝となる。
うるう秒の実施は、1972年1月1日から数えて今回が25回目となる。
当日は情報通信研究機構の本部(東京都小金井市)で説明会が開催され、一般の時計
では見られない「8:59:60」の時刻表示を見ることもできる。
資料:国立天文台、情報通信研究機構、総務省、アストロアーツ社
管理人から:うるう秒の挿入を止めようという動きがある。
コンピュータ、各種機器の時計の変更の手間が大変・費用がかかり過ぎるという理由だ。
この補正を見送ると大変なことになる。
現に、1958年1月1日から現在まで、54年6カ月で34秒の差が出ているのだ
過去何回か、うるう秒の挿入時、NTTの時報サービスや、JJYの放送を録音した
ことがある。あの録音テープはどこに行ったやら。