1月6日の毎日新聞が星仲間から送られてきた。
スーパームーン、海岸浸食5割増 港湾空港技研発表
毎日新聞2021年1月6日
1年で満月が最も大きく見える現象「スーパームーン」の起きる日は、通常の満月や新月の
ころと比べても海岸浸食が大きく、全日平均比では浸食の程度が約5割増大するとの分析結果を、
港湾空港技術研究所(神奈川県横須賀市)の研究チームが発表した。
チームは「スーパームーンの影響を考慮した海岸管理が必要だ」と指摘する。米国の地球物理学
連合の学術誌「ジオフィジカル・リサーチ・レターズ」に論文が掲載された。
天文情報サイトでも 2021年01月12日(火)
★ スーパームーンが砂浜の地形変化に影響を与えていることを初めて実証、との研究結果
紹介を保留にしていましたが、NHKが取り上げましたので。
スーパームーンが海浜地形変化に影響を与えていることを世界で初めて実証 | 国立研究開発
法人海上・港湾・航空技術研究所 港湾空港技術研究所
faviconSupermoon Drives Beach Morphological Changes in the Swash Zone - Banno - 2020 -
Geophysical Research Letters - Wiley Online Library
論文のタイトルに「supermoon」の文字が踊る日が来るとは…
国立天文台でも「スーパームーン」について
「スーパームーン」という言葉は天文学の正式な用語ではなく、定義もはっきりしていません。
そのため、「『スーパームーン』とは何か?」「次の『スーパームーン』はいつか?」等の
問いには、答えを出すことができません。
「スーパームーン」とは定義がはっきりしない言葉
例えば「満月」という言葉には、「月と太陽の視黄経の差が180度になった瞬間の月」という、
はっきりとした定義があります。(「視黄経」の意味についてはここでは触れません。)
しかし、「スーパームーン」という言葉には、このようなはっきりとした定義がないため、
それぞれの人が微妙に違う意味で使っているようです。
多くの方は、「スーパームーン」という言葉を「とても大きな満月」くらいの意味で使って
いるかもしれません。
もちろん、大まかな話をしているときにはそれでまったく問題ないでしょう。しかし、
「次の『スーパームーン』はいつか」など、多くの人の頭に当然浮かぶ疑問を詳しく考え
始めると、とたんに困ったことになります。
国立天文台では、次のように結んでいます。
「スーパームーン」ははっきりとは定義されていない言葉ですが、このような話題を
きっかけに、皆さんに星空や天文現象への関心を持っていただければと思います。
「スーパー」「ウルトラ」「エクストラ」など印象の強い言葉は目を引きますが、
言葉だけでなく、その向こうにある宇宙の面白さにも目を向けてみてください。
★天文学者等は、この論文にコメントをするにも値しないとのスタンスなんでしょうか。